組織に必要なのは非連続性の連続

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▲奥谷 孝司 氏

本間氏:
キャリアはいちいち計算しているタイプの3人ではないけど、組織って僕は昔ほど大きなものではなくなった方がいいと思っているんですけど、皆さんどう思いますか?

菅氏:
僕の会社は設立して5年経ったんですけど、マーケティング戦略部門とデータ活用戦略の部門があったんですが、昨年データ活用戦略の部門を分社化しました。そうするとすごくよかったんです。この会社の目的は何なのかということをもう一回考え直して、そこに意思ができて共感する新しい仲間ができて、新しい顧客ができました。大阪にも支社を作ったんですが、東京ではできなかったようなパートナーが見つかりましたし、関西固有のマーケティング課題もあってそれについて議論ができる。テーマごとにバーティカルな組織を作っていった方がおもしろいなと僕は思っています。本間さんはどう考えていますか?

本間氏:
僕の場合、パラレルキャリアなのでいろんな組織に属する機会があります。組織ごとに問題があって、例えば若い人の定着率が悪かったりするんですよ。そういう若者に会社員としてどう自分のキャリアを築いていくかというメンターとしての役割をしたりとか、組織ごとの欠点を見てそれを正したりするようにしています。

奥谷氏:
今いるオイシックス・ラ・大地株式会社って想いやビジョンは今もベンチャーぽくって、でもどんどん大きくなっていく。そこがまた面白いんです。大きくなった分だけ、どんどん調整していく。ある一定のところに留まらずに。例えば「らでぃっしゅぼーや」を経営統合したり、アメリカのミールキットカンパニー「Purple Carrot (パープルキャロット)」を子会社化したりする。そういう非連続の連続を行うのは大きい会社、「大きくなっていく会社」の挑戦じゃないですか。組織にも体力がつきますし。大企業だからダメってことではなくて、非連続の連続を起こすことが重要だと思いますね。

本間氏:
組織に常にストレスをかけているけど、リフレッシュさせる状態になるってことですからね。組織の非連続性って、組織を作っている人に対しても新しいことをやりなさいって刺激になりますもんね。

働いている人は2通りある!? 部下への評価の仕方

質問:
事業会社でメンターとして働いています。4人のお世話係なのですが今期の評価で落ち込んでいたんですよ。自己評価を出しても上長や役員の評価と噛み合わないと常々思っています。それについて皆さんはどう思われますか?

菅氏:
僕の会社では、今年から目標管理シートを僕がExcelで作りました。まだ機能してないです。うちでは数値目標を持たせないんですよ。定性的な状態目標を掲げて、それに対して努力して、その行動を振り返るようにしています。

奥谷氏:
オイシックス・ラ・大地株式会社ではもちろん目標はあります。でも僕個人の考えで言うと、完璧な評価などなくて、僕は結構ドライな評価をします。自分の達成感の方が重要じゃないですかね。それでお給料が変わらなくて不満なら、起業したり、転職したりすればいいじゃないかと思います。

本間氏:
会社の中には、評価をお給料と思っている人と、評価されればいいって人に分かれているんですよ。だから上司は自分の部下が、金銭的に認められたいのか、評価されたいのか把握しなければいけません。評価されたい人には、ちゃんと認めていることを言ってあげないといけないし、金銭的に評価されたい人には会社と交渉することを教えてあげなければいけないんですよ。スポーツ選手の年俸だって、交渉で決まる部分も多いわけでそれと一緒です。