「ディープラーニング」という言葉を聞いたことはありますか?

近年IT界隈で頻繁に言及されているこのテクノロジーは、技術革新を先導する大きな可能性を秘めており、世界中の大手IT企業がこぞって研究を進めています。
今回は、「ディープラーニング」についての概要や今後の展望が理解できる記事をまとめました。

1.ディープラーニングは、人間のような学習機能を機械で再現すること

ディープラーニングは、人間のような学習機能を機械で再現すること
人工知能50年来の革命、ディープラーニングとは?
(2020年8月7日時点でページが存在しないためリンクを削除しました)

ディープラーニング(深層学習)はAI(人工知能)の一種です。
人間はあらゆる情報を取り込むことによって徐々に学習することができますが、その学習機能を機械でも再現しようとしているのがディープラーニングです。
2012年、Googleのディープラーニング研究の成果として、下記のような事例が発表されています。
Google、脳のシミュレーションで成果……猫を認識

猫を知っている人であればかろうじて猫と認識できるような曖昧な画像を、Googleのディープラーニング機能は「猫」と判別しました。
あらゆる猫の画像を繰り返し見せ、猫の特徴について学習した結果、ぼんやりとした画像を猫と認識できたという事実は、ディープラーニング研究の進歩を象徴する出来事として当時大きな話題となりました。
この画像認識機能はGoogle検索エンジンの画像検索にも搭載されています。

2.iPhoneのSiriもディープラーニング機能を搭載

iPhone搭載のSiriもディープラーニング機能を搭載
【第四回】今、最も熱いディープラーニングを体験してみよう

2011年に発売されたiPhone 4Sから搭載された音声認識サービスの「Siri」にもディープラーニング機能が搭載されています。
ディープラーニングは、長らく画像認識するための機能として研究されてきましたが、技術の進歩により音声認識にも応用可能となりました。
GoogleやApple等の巨大IT企業は、次々とディープラーニング研究のスタートアップを買収し、技術を磨くことに注力しています。

3.映像認識も可能な領域へ

映像認識も可能な領域へ
物体認識から「シーン認識」へ、ディープラーニングが“進化”

ディープラーニング技術は画像や音声にとどまらず、シーン認識(映像認識)も可能となってきました。
これまでは、映像の中に映されている個別の物体(ベッドや果物など)を認識することはできましたが、映像全体の情報(映されている部屋が台所なのか、寝室なのか)を認識することはできませんでした。
しかし、MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究により、初めて映像全体の意味を認識させることが可能となりました。

まとめ

ディープラーニング自体は、1958年にアメリカの心理学者フランク・ローゼンブラットの手によって根源となる技術が生み出されました。
しかし、人間の学習機能を再現するためには技術が不足していたため、思うような成果が上がることはありませんでした。

技術が急速に進化している昨今、ようやくディープラーニングを実現できる可能性が開け、にわかに研究が進み始めました。
ディープラーニングはあらゆる分野に応用可能であり、人々の暮らしを一変させてしまう力を持っています。

Googleのディープラーニング研究では、ADAS(先進安全運転システム)への応用が研究されています。ADASとは、車が物体を認識し、衝突しないように操作する機能のことで、これにディープラーニングを応用することで劇的に交通事故を減らせると期待されています。

Googleのディーン上級フェローがディープラーニング(深層学習)について講演

GoogleやAppleなどの巨大企業を中心に研究が進められるディープラーニングの今後の動きに注目していきましょう。

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