コロナウィルスの影響でテレワークを導入する企業が増えています。オンラインでの会議ができるツールはたくさんありますが、Microsoft Teamsをご存知でしょうか? Microsoftという有名な企業が提供しているツールではありますが、他にも有名なツールはあり、他との違いや良さがすぐにはわからないのが現状です。

さまざまなコミュニケーションツールがあるなか、どのツールを選べばいいか迷う方も多いのではないでしょうか。この記事ではMicrosoft Teamsの詳細や他ツールとの比較、基本的な使い方などを紹介していきます。

Microsoft Teamsとは

日本マイクロソフトによると、

Microsoft Teamsとは、Ofiice 365でチームワークを実現するハブ
引用元:Microsoft Teams 安全。セキュリティ。無料。|Microsoft

とのことです。
もう少しかみくだくと、Microsoft Teamsとはチャットやビデオ会議、PowerPointなどとの連携といった機能が備わっており、場所を問わずにチームで働けるツールといえます。

離れた拠点間で仕事をするのはもちろん、テレワークとの相性も良いツールです。実際、日本マイクロソフト株式会社が週休3日制を実施し、労働生産性を39.9%上げられた要素の1つにMicrosoft Teamsの徹底活用が効果的だったと報告しています。また、2020年3月の時点でアメリカの4400万人に使われており、すでにメジャーなツールといえるでしょう。

しかし、Microsoft Teams以外にもチャットやファイル共有ができるツールはあります。さらに、Microsoft Teamsにも無償版と有料版があるので、何が自社に合うのかすぐにはわかりづらいのが現状です。そこで、無償版と有料版との違いや他ツールとの違いを解説していきます。

参考:
「週勤 4 日 & 週休 3 日」を柱とする自社実践プロジェクト「ワークライフチョイス チャレンジ 2019 夏」の 効果測定結果を公開|Microsoft

マイクロソフトの「Teams」、利用者1200万人増|日本経済新聞

無償版と有料版の違い

Microsoft Teamsの無料版と有償版の違いは、主に以下の3つです。

  • ファイルストレージ
  • ビデオ会議
  • 管理・アプリサービス

ファイルストレージは、無料版だと1人あたり2GBなのに対し、有料版では1人あたり1TBまで使えます。

次に、ビデオ会議は無料版でも可能ですが、スケジュールの設定や記録、250人以上のオンラインイベントなどは有償版のみで可能です。

管理・アプリサービスの違いとしては、デスクトップ版のOfficeソフトとの連携やユーザーとアプリの管理ツールの有無などが挙げられます。

なお、有料版も月額540円、1,360円、2,170円に分かれており、それぞれ使える機能が微妙に違います。無償版でもテレワークなどに必要な機能は使え、登録者数も5万人までと非常に多いので、まずは無料版から使い始めると良いでしょう。
 

参考:
Microsoft Teams と無料版の Microsoft Teams の相違点|Microsoft

ビジネスに適した Microsoft Teams を見つける|Microsoft

他のチャットツールとの違い

ここからはMicrosoft Teamsと似た機能を持ったツールとの違いを紹介していきます。似た機能を持ったツールとしては、Slackやチャットワーク、kintone、Talknoteなどが挙げられます。特にチャットやオンライン会議ができるSlackとチャットワークは、Microsoft Teamsと似ており、よく比較されます。そこで、Slackとチャットワークの特徴を紹介しながら、Microsoft Teamsとの違いを見ていきましょう。

SlackとMicrosoft Teamsとの違い

Slackは日本でも有名なビジネスチャットツールですが、実はエンジニアに人気が高いツールになります。というのも、ITの知識があればどんどん機能を拡張でき、GoogleカレンダーやTwitterといった外部サービスと連携できるからです。他のツールも外部サービスと連携自体はできますが、Slackは連携できるサービス数が1,500以上とずば抜けています。

一方で、Microsoft Teamsなら最初から使えるカレンダーやノートといった機能が、Slackでは拡張機能を追加しないと使えません。また、Microsoft Teamsも200以上の有名どころの外部サービスと連携できます。たとえば、CRMオンライン会議システムなどです。Zoomとも連携できるので、Microsoft Teamsを使っておらずZoomを使っている人ともMicrosoft Teams上で通話ができてしまいます。

したがって、IT業界やITリテラシーの高い従業員が多く、積極的にカスタマイズをしたい企業ならSlack。ビジネスに必要な基本機能を手間なく使え、Officeソフトなどとの連携を手軽にしたいならMicrosoft Teamsがおすすめです。

ちなみに、無料版はSlackにもありますが、有料版は月額850円からなので、Microsoft Teamsよりも若干高くなっています。

参考:
チームワークの生産性をさらにアップ|Slack

【図解】おすすめビジネスチャットツール8選を徹底比較!導入の決め手は?|起業LOGt

チャットワークとMicrosoft Teamsとの違い

チャットワークは23万社に導入されている国産で最も有名なチャットツールです。通話もできますが、基本的にチャットがメインのツールで、Microsoft Teamsにはないタスク管理の機能があります。有名かつ直感的に使えるので、顧客や外部のパートナーとのコミュニケーションに使用する企業も多いです。

ただし、無料版だと通話は一対一でしかできず、Microsoft Teamsにあるカレンダーやノートの機能もありません。また、最も高いプランでも10GBのストレージのため、Microsoft Teamsのように資料やPR動画などをすべてツールで管理するのは、難しい場合も出てきます。

なお、料金プランは月額400円、500円、800円となっているので、単純なコミュニケーションをメインに使いたいならチャットワークがおすすめです。一方で、日本以外でのシェア率は、どうしてもMicrosoft Teamsに劣ります。したがって、海外とのコミュニケーションがあるならMicrosoft Teamsを採用すべきでしょう。また、容量の大きいデータやOfficeソフトのファイルも1つのツール上でやり取りしたいなら、Microsoft Teamsがおすすめです。

参考:
【図解】おすすめビジネスチャットツール8選を徹底比較!導入の決め手は?|起業LOGt

あなたにぴったりのプラン|ChatWork

使い方を解説 

Microsoft Teamsの使い方を簡単に紹介していきます。ここで紹介する使い方は、以下4つの代表的な機能です。

  • ユーザー招待・チーム作成
  • チャット
  • ビデオ通話・会議
  • ドキュメントなどの共同編集

上記4つ以外にも社内専用Wikiやカレンダー、メールとの連携機能などもありますが、まずは基本的な機能をきちんと知るのが重要です。さっそく4つの機能の詳細を見ていきましょう。

ユーザー招待・チーム作成

ユーザー招待・チーム作成は、コミュニケーションを取る相手を指定する機能です。ユーザー招待・チーム作成のみで、コミュニケーションができるわけではありませんが、後述するチャットやビデオ通話をするにはチーム作成が必要になってきます。さっそく手順を見ていきましょう。

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「チーム」から「ユーザーの招待」か「チームに参加、またはチームを作成」で、コミュニケーションする相手を決めていきます。「ユーザー」は一対一のやり取りをする場合、「チーム」は複数人でのやり取りをする場合と考えてください。ユーザーの招待を選択すると下図のメニューが表示されます。

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上図のとおり、リンクの共有とメールアドレス、招待メールの送信から個人を追加できます。チームを作成する場合は、下図のような選択肢をいくつか選んでいきます。

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作成したチームにユーザーを追加する方法は、ユーザーの招待と同じです。

チャット

チャットはコミュニケーションする相手を選んで、テキストを入力すれば行えます。

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使うかどうかは別として、重要度の指定や顔文字、ステッカーなども使用可能です。もちろんメールのように画像やファイルも添付できます。

ビデオ通話・会議

「通話」から相手を選択し、ビデオ通話や音声通話を選ぶだけで、それぞれの通話が可能です。有料プランにはなりますが、最大1万人のオンラインイベントも開催できます。当たり前ですが、カメラやマイクの事前準備を忘れないようにしましょう。

ドキュメントなどの共同編集

下図のようにドキュメントやプレゼン資料の共同編集も可能です。

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機能の使い方としては、まず「ファイル」からオンラインストレージなどにアクセスし、ファイルを選びます。上図ではGoogle DriveからGoogleドキュメントを開こうとしていますが、Dropboxから開いたり、Web版のOfficeファイルを開いたりもできます。ただし、デスクトップアプリのOfficeファイルの共有や編集は有料プランです。

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上図のようにMicrosoft Teams上でファイルが開くので、チェックや編集が自由にできます。

コミュニケーションからファイルの編集まで用途はさまざま

Microsoft Teamsがどのようなツールで、他のツールとどのように違うかなどを紹介してきました。

Microsoft Teamsは単純なコミュニケーションはもちろん、ファイルの編集やオンラインイベントなどもできるツールです。働き方改革や今後の労働人口減少への対応に役立つツールの1つなので、ぜひ活用を検討してみてください。