4月に入社してから1ヶ月。プレゼン資料を作成する機会が増えてきたのではないでしょうか?テンプレートがあるため簡単そうに見えますが、その中でも基礎を守りつつ独自性を入れることで、より分かりやすく差別化されたプレゼン資料を作ることができます。この記事では、5つの企業のプレゼン資料を例に挙げて、伝わりやすいプレゼン資料の作り方をご紹介します。ぜひ新入社員の方は参考にしてみてください。

伝わりやすいプレゼン資料を5つ紹介

プレゼン資料の第一印象は、その提案内容の質や評価に大きく影響します。
これから紹介する企業・団体のプレゼン資料は、伝わりやすい資料づくりに欠かせない要素がある資料ばかりです。ぜひ参考にして、これからのプレゼンにお役立ていただければと思います。

要素を最小限にして伝える【BASE株式会社】

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画像引用:ネットショップで商品を売るために押さえておくべきお客様の購入心理(第7回)

まず紹介したい企業のプレゼン資料が、誰でもネットショップを無料で作れるサービスを提供するBASE株式会社の資料です。

この資料はネットショップを実際に運営している人向けに、ショップの売り上げを上げるための方法を伝えることを目的としています。

この資料から学ぶべきポイントは、「不要な要素を入れず、最小限の表現で分かりやすく伝えている」点です。表紙からも分かるように、無駄なイラストや文字は一切入れず、伝えたい内容だけをシンプルに伝えています。よく皆さんが陥りがちなポイントとして、変に表紙で差別化を図ろうとして意味のない画像やイラストを入れてしまうことがあります。プレゼンの基本は「端的に伝わるように示す」です。意味のない要素を入れて見る人を惑わせてはいけません。

また、色の使い方も上手です。表紙の文字で使っている色は黒と赤のみです。一般的に強調したい時に使う文字といえば「赤」という常識そのままに表現されています。不慣れな人は少しでも独自色を出したくて、オレンジや黄色など赤とは別の暖色を使いがちですよね。
ですが、伝わる資料に独自色は必要ありません。どれだけ工夫がされていても本質的でないものは逆効果になりかねないので、まずは上手く表現されているプレゼン資料を見て真似することから始めるのがオススメです。

一貫性のある伝え方【株式会社サイバーエージェント】

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画像引用:Abc2013 spring kawakami

次に紹介するのは、株式会社サイバーエージェントのプレゼン資料です。
この資料は分かりやすさは、ストレスなくプレゼンを聞くことができる作り方になっています。というのも、サイバーエージェントが持つブランドイメージがそのまま資料に現れていて、デザインに一貫性があるので非常に見やすく楽しめる内容になっています。
資料の一部を数枚見てみても、サイバーエージェントらしさが一目で分かります。

一貫性があるとそれだけで企業をブランディングすることができますし、何より資料に釘付けさせる力があります。一貫性を示す要素として「フォント、カラー、イラスト・画像の空気感」などがあります。もし企業を代表してプレゼン資料を作成する際は、自社がどのようなブランドイメージなのかを明確にしてから資料を作成することをオススメします。

一般的な提案資料でも、フォントの大きさや種類、使うカラーを決めておくことで、相手にストレスなく聞いてもらえることができます。

見れば詳細な内容が全て分かる【リコーITソリューションズ株式会社】

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画像引用:Webワークフローシステム R@bitFlow

こちらのプレゼン資料は、リコーITソリューションズ株式会社の資料です。
スライドを見てみると、一見普通のサービス説明資料に見えます。どこの企業もよく作ってい
そうなものですよね。

ですが表現方法を吟味してみると、あるポイントに気がつきます。それは「この資料だけで詳細な内容が理解できる」という点です。プレゼン資料は何も対面で発表するためだけに作られるものではありません。サービス・商品の細かな説明を知ることができる「説明書」にもなります。確かにこの膨大な情報量を対面でプレゼンするのはナンセンスですが、見返す時にとても助かる資料になりますよね。

このように、プレゼン資料を作る際には使用用途によって伝え方も変わってきます。商品やサービスの情報を先方に詳しく伝えて、より自社に興味を持っていただきたい時には、情報量の多い資料を作ることをオススメします。もし対面でプレゼンを行う際には、事前に資料を先方に配布しておくのが良いでしょう。事前知識があれば、先方も情報が頭に入りやすくなります。

ストーリーを明確に提示【さくらインターネット株式会社】

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画像引用:さくらのDockerコンテナホスティング-Arukasの解説とインフラを支える技術(July Tech Festa 2016 『IoTxA…

次に紹介する資料は、さくらインターネット株式会社が作成したプレゼン資料です。
このプレゼン資料の真似すべきポイントは「プレゼンストーリーを明確に提示している」点です。

プレゼンの基本中の基本ですが、このプレゼン資料は各目次をスライド一枚ずつ使って詳しく伝えています。目次は言い換えるとプレゼンのストーリーです。これから伝えてくれる内容をストーリーのように各目次が繋がっていれば、情報もインプットしやすくなりますよ。しかもそれを冒頭で詳しく伝えてくれると、インプットの質も大きく変わります。

目次はどんなプレゼンも当たり前のように作って提示していますが、その当たり前こそ大切にしましょう。新卒一年目だとこの部分を蔑ろにしがちです。プレゼンの内容を精査して、ストーリーのように各項目が繋がっているかを確認し、冒頭でしっかりと伝えましょう。

数値を強調してアピール【株式会社リクルートテクノロジーズ】

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画像引用:Hadoopカンファレンス20140707

最後に紹介するのが、株式会社リクルートテクノロジーズのプレゼン資料です。

この資料では強調したい数字を分かりやすく明示しています。サービスや商品を提案する際は、その実績を定量的に示すことで契約率も上がりやすくなります。ただ数字を提供するのではなく、このようにデザイン性を掛け合わせたり、フォントを大きくしたりするなど工夫をして相手に意識してもらいやすくしましょう。知ってはいるけど意外とできていない人が多いポイントですので、改めて確認しておくのがいいでしょう。