「共感コンテンツ」という捉え方

このように「ハイキュー!!」が人々を魅了する要因の一つには、「共感コンテンツである」という側面が挙げられるのではないでしょうか。

「共感コンテンツ」については以前に当メディア・ferretで、菅本裕子(ゆうこす)氏による登壇イベントレポート内にて以下のように紹介しています。

・「わかるわかる、それいいね!」というコンテンツ
・「本当は思っているけど、自分じゃ言えないんだよね」というコンテンツ
ゆうこす流、共感されるSNSの作り方

ゆうこす流、共感されるSNSの作り方

SNSアカウントを作成し企業活動に利用するソーシャルメディアマーケティングは、多くの企業で取り入れられています。10代~20代の若者にSNSで圧倒的な支持を誇るゆうこすこと、株式会社KOS 代表取締役 菅本裕子氏(以下、菅本氏)が語る「SNSで共感を生むコミュニケーション」についてレポートします。

これを「ハイキュー!!」のストーリーや登場人物に当てはめて考えてみます。

熱い闘志や夢を抱いて前進しようとしても、なかなか思い通りにはならないリアルさ。そんな状況の中、仲間同士でイライラやモヤモヤをぶつけ合いたくなってしまう、傷や痛みを伴うような青春の苛立ち。

そんな場面が次々に描き出されていくところに、「わかるわかる!」「自分でも同じようなモヤモヤを抱えたことがあったけど、この作品がうまく表現してくれてる!」と「共感」を抱いた読者やファンが多く、漫画、アニメ、映画、舞台といったさまざまな接点を通して強い感情移入を深めていったユーザー像が浮かび上がってきます。

ヒットコンテンツの背景には「共感」がある

ヒットコンテンツの背景には「共感」がある。「ハイキュー!!」をめぐるさまざまなデータの考察から、そんな結論が導き出されました。

この「共感コンテンツ」という考え方は、SNS上のコンテンツ拡散についても必要な要素である、と言われています。企業のWeb担当者や、SNS担当者の方はぜひこの「共感コンテンツ」という着眼点も念頭に置き、これからのコンテンツ投入の参考にしてみてはいかがでしょうか。

ヒットの裏側を探るシリーズはこちら

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