SEOリスティング広告では、検索ボリュームが多い人気なキーワードほど競合も多く、獲得するためには予算や時間が必要となります。
特に、リスティング広告においては、予算の多い大手企業がビッグワード広告枠をほとんど占めているということも少なくありません。

一方、SEOでは、長年運営されてきた大手企業のホームページが上位にされており、簡単に検索結果の上位に表示されることが難しいことがあります。

今回は、競合に左右されずに、人気キーワードで上位に表示された結果、全体のセッション数が150%上昇、全体の販売個数が日で最大200%上昇したSEOの事例をご紹介します。

【事例対象】
事例ホームページ:デザインスマホケースストア「phocase」
どんなホームページか:ネット通販によるデザインスマホケース販売。
参考リンクデザインスマホケース|phocase(フォケース)
参考リンクphocaseのFacebookページ

改善結果

【施策後】

全体のセッション数が150%上昇、商品ページセッション数は860%上昇!
全体の販売個数が日で最大200%上昇

【ポイント】

トレンドを見極め、SEOで先行施策を行った

iPhone6発表がもたらしたネットショップへの影響力

つい最近、2014年9月9日にApple社から新型スマートフォンのiPhone6が発表されました。
この発表により、日本だけでなく海外のあらゆるところで、取り上げられるほどの話題となりました。

実際に、iPhone6の発表があった9月10日付けの検索件数をGoogleトレンドで見てみると、『検索件数500,000人以上』堂々の当日1位となる検索件数だったことが分かります。
※前日の1位は、全米オープンテニスで準優勝した錦織圭選手の『錦織』で、検索件数200,000人以上でした

ちなみに、日本では、スマートフォン利用者のほとんどが、このiPhoneとAndroidを利用しており、iPhoneに至っては、シェアが7割とも言われるほどの人気スマートフォンでもあります。

そして、新型のスマートフォンiPhone6の発表で、需要が高まる関連商品がスマートフォンケースです。

先ほどと同様に『iphone6 ケース』でGoogleトレンドで調べてみると9月の集計途中のデータ(執筆時9月18日のため、まだ反映されてないため)で、グラフが跳ね上がっています。

このように新型スマートフォン発表時には、ファンが多ければ多いほど関連商品の需要が急速に高まります。
つまり、それほど人気のキーワードになるため、スマートフォンケースを扱う各社が強豪ひしめくような状態となるのです。

それにも関わらずphocaseでは、この人気キーワード『iphone6 ケース』で1~3位の順位を確保し、全体のセッション数が150%アップ、全体の販売個数が日で最大200%上昇する結果となりました。

なぜ、人気キーワードにも関わらず高順位を獲得することができたのかについて説明していきたいと思います。

検索数の多いキーワードに絞り、商品販売前に商品ページを作成!

前述でもご説明したように、『iphone6 ケース』をはじめとする人気キーワードは、特に新作発表直後からは爆発的に検索数が伸びます。
そのため、競合各社が人気キーワードを狙うことは当然とも言えます。

特に、主要スマートフォンのAndroidとiPhoneで比較すると、複数シリーズが存在するAndroidに比べ、『iPhone***』のように統一されたiPhoneシリーズは比較的、検索数が多いという違いもありiphoneシリーズのキーワードで上位を取るこが出来れば、アクセス数が上昇し、結果として購入数も上昇すると考えました。
Androidは、人気のXperiaをはじめとした10種類を超えるシリーズがあります。

そこで、昨年の秋にiPhone5Sの発表があった直後、iPhone6のページを作成し、競合が狙う前からページを用意しておく先行施策をおこないました。(Appleは毎年秋に発表を行う傾向あり)

参考:http://phocase.jp/iphone6/

商品単体のページでは、セッション数が860%上昇!

先行して商品ページを作成した結果、当時は競合も少ないことから『iphone6 ケース』の検索結果で1位~3位を保ち続けるものの、2014年9月9日の発表前までのアクセスは非常に少ないものでした。

しかし、iPhone6新作発表後、iPhone6の商品ページを前週比較すると、アクセス数が実に860%上昇するという結果に。
そして、肝心の販売個数でみれば、日で最大200%上昇しました。