2018年9月26日、Googleがパンダアルゴリズムのアップデートを実施すると発表しました。

パンダアルゴリズムやパンダアップデートという単語を聞いたことはある方がほとんどだと思うのですが、今回の発表を受け、改めてパンダアルゴリズムについての情報を整理したいと思います。

パンダアルゴリズムとは、というところから、これまでの歴史を振り返り、パンダアルゴリズムがアップデートされるたびにホームページが左右されないよう、Web担当者様が今後やるべき施策までご紹介したいと思います。

GoogleウェブマスタートレンドアナリストPierre Far氏がGoogle+に投稿したことでパンダアップデート実施が明らかになりました。

パンダアルゴリズムとは?

パンダアルゴリズムとは、ホームページの内側(コンテンツ)に対しての評価を厳格化させるアルゴリズムを指します。

名前の由来については、アルゴリズムの開発メンバーだったBiswanath Panda(ビスワナス・パンダ)氏の名前をとった説や「パンダのように白黒つける」といった説があります。(対となるペンギンアップデートも、「白黒つける」という意味がこめられていると解釈されています。)

2011年2月に英語圏で実施され、2012年7月に日本語圏にも導入されました。パンダアップデートにより、ホームページ内の重複コンテンツテキストが存在しないページなど、「ユーザーの役に立たない」コンテンツを保有するホームページが評価を下げられる対象となりました。

パンダアップデートとほぼ同時期に、ホームページの外側(外部リンク)に対して評価を厳格化する「ペンギンアップデート」も実施されており、サイトの内部・外部どちらからも厳しく精査できるようになったことで多数のホームページの検索順位に変動が起こりました。

パンダアルゴリズムのアップデートの歴史

先に書いた通りパンダアルゴリズムは2011年に誕生し、2012年7月のアップデート時に日本語対応されました。

2011年2月 パンダアップデート1.0 (英語)
2012年7月 パンダアップデートJPN1 (日本語導入)
2012年12月パンダアップデートJPN2 (日本語独自のアルゴリズム変更)

2013年3月以降は公表はされなくなりましたが、アップデートは頻繁に実施されており、小さな変更であれば月に1回程度は更新されています。

ではパンダアルゴリズムが導入されたことによって、何が変わったのでしょうか。

パンダアップデートは何に影響する? 

前述のとおり、パンダアップデートはホームページコンテンツに対しての評価を厳格化するものです。コンテンツの質を見るようになったということですが、具体的に厳しく評価される対象となったのは下記の項目です。

重複コンテンツ

サイト内部の重複コンテンツがある場合と、外部サイトからコピーしたコンテンツが大量に存在している状態。コピーコンテンツが評価基準になる以前は、コピーがいけないという概念が薄かったため、コピーサイトは大量に出回っていました。

自動生成コンテンツ

プログラムによって生成される文章。スパムサイトによく見られるもので、上位表示対策でただテキストを置いておくことが目的だったため人が読むことを前提としておらず、支離滅裂な内容となっていました。

ページ内のほとんどを広告が占めている

ホームページ内の広告が全コンテンツの90%以上を占めており、ユーザーが求めているコンテンツが少ない状態です。テキストが極端に少ない場合も評価を下げられる要因となります。

大枠は上記のようなものですが、Googleの目的は検索ユーザーの役に立たない、中身の無いサイトを検索結果から排除し、ユーザーが満足するコンテンツを提供できるホームページが上位表示される状況に持って行くことだったので、ユーザーのことを考えて作られたホームページは逆に評価が上がり、検索順位が向上するケースもありました。

今回のアップデートではどのような影響が起きる?

GoogleのPierre Far氏からの発表で明らかになった今回のパンダアップデート。低品質なホームページを見分けるためのシグナルを追加し、Pierre Far氏によると、今まで評価されにくかった中小規模の高品質なホームページに対する評価が上がると明言しています。

まだ情報が漠然としている状態ですが、アップデート以降は大手企業のような大規模なコンテンツSEOが行えなくても、地道にオリジナルコンテンツを増やしていた中小サイトが日の目を見るかもしれません。

今後もパンダアップデートは繰り返されると思いますが、Googleが高く評価するのは「ユーザーの役に立つコンテンツ」ということを理解し、小手先のSEOテクニックに頼ることなく、地道にユーザー目線に立ってコンテンツを追加していきましょう。

コンテンツが広く拡散しない限りはすぐに大きなインパクトは出ませんが、それがホームページの評価を上げる為の一番の近道です。