リニューアルやメンテナンスなどのホームページの改修などで、一時的にサイトを閉鎖するという措置をとることがあります。
そうなった場合、クローラーがホームページを見ることができなくなるため、これまであったGoogleからの評価にマイナスな影響として検索順位が下落する可能性があります。

今回は、その懸念を回避するための方法を解説します。

そもそもホームページが見られない状態が続くとどんなことが起きるの?

ホームページをオフラインにしている状態が続くと、検索エンジンにおけるキーワードの順位下落をはじめ、それに伴う流入数やコンバージョンの低下がリスクとして挙げられます。
そのリスクテイクとして、メンテナンス前にはメンテナンスページを用意しましょう。

メンテナンスページとは、ユーザーに対して「ただ今メンテナンス中です」という旨を伝えるためのページのことです。
具体的にどんなページかというと、Googleの画像検索での“メンテナンスページ”という検索結果が参考になります。
ご覧いただくと分かりますが、様々な種類のメンテナンスページが存在します。

メンテナンスページの目的は、ユーザーにメンテナンスであるということを分かってもらうためなので、いかにユーザーフレンドリーであるかがポイントとなります。
具体的には、以下の項目を設けているのが良いでしょう。

①メンテナンス中であるというメッセージ
②メンテナンスの対象範囲(URLや機能について言及)
③ユーザーに与える影響(予約ができない、ログインができないなど)
④メンテナンス期間
⑤緊急のお問い合わせ先

※必要に応じて、「メンテナンスを実施するに至った理由」という項目を設ける場合もあります。

メンテナンスページを作ったら、トップページやでお知らせ等の項目があるページに対して「メンテナンスのご案内」というリンクを設置し、リンクURLにメンテンスページURLを指定します。
もし、メンテナンスの日時が分かっている場合、その2週間~4週間前に、サイト内やメール、SNS等で事前告知をしておくとよりユーザーフレンドリーと言えるでしょう。

メンテナンス中の対策:検索エンジンに対してメンテナンス中であることを伝えましょう

検索エンジンに対してメンテナンス中であることを伝える方法としては、「ステータスコード503ページの設定」が効果的です。
ステータスコード503とは、「Service Unavailable(サーバーはサーバーの一時的な過負荷あるいはメインテナンスのために、現在、リクエストを扱うことができない)」という意味です。

このステータスコードを返すことで、検索エンジンのロボットは、「一時的なサイト閉鎖でいつか復旧するんだな」と認識します。
結果として、前段で述べたランキング順位を下げる可能性を下げることができます(絶対ではありません)。具体的な手順は以下の通り、たったの2ステップです。

ステップ1 .htaccessで、以下の部分をコピペする。コピペの際は、赤字の部分だけ手入力する

(※ .htaccessとは、リダイレクトやエラーページのカスタマイズなど、様々な設定ができるファイル)

------------------------▼ここからコピペ▼------------------------
ErrorDocument 503 /503page.html

<IfModule mod_rewrite.c>
  RewriteEngine On
  RewriteCond %{REQUEST_URI} !=/503page.html
  RewriteRule ^.*$ - [R=503,L]
</IfModule>

<IfModule mod_headers.c>
  Header set Retry-After "Sun, 20 Sep 2015 4:30:00 GMT"
</IfModule>  RewriteRule ^.*$ - [R=503,L]
</IfModule>
------------------------▲コピペ終わり▲------------------------

※1 赤字の部分は、ユーザー向けメンテナンス画面のURLを記述します。
※2 「Sun, 20 Sep 2015 4:30:00 GMT」の部分は、メンテナンス終了予定時刻を記述してください。

ステップ2 .htaccessファイルをトップページがある階層に設置する(設置する際はFTPソフトを使用)

FTPソフトを使ってトップページ(index.html)のある階層に.htaccessファイルをアップロードして完了です。

メンテナンス後の対策:Search Consoleで復旧状況を観察しましょう

メンテナンスが完了したら、ユーザー向けメンテナンス画面を撤去し、前述の.htaccessファイルに記載した内容の部分だけををまるっと削除しましょう。
そして、Search Console(旧Web Master Tool)のクロールクロールエラーにて、復旧状況を観察します。
クロールエラーでは、「メンテナンス直後はクロールエラーで503エラーが多数検知され、数日経過すると徐々に減っていく」というのが通常のケースですが、そうならない場合は注意が必要です。

例えば、ずっと503のエラーが増えていくという場合は、.htacessを見直し、前述の記述が無いかどうかを確認しましょう。
.htaceessに問題が無いようでしたら、サーバー管理会社へ確認してみることをオススメします。

もしくは、「クローラーの認識に問題がある」という可能性が考えられますので、Fetch as Google(サイト上で Google が行う URLクロール状況をテストする機能のこと)」を使用してみましょう。

まとめ

サイトメンテナンスにおける、SEOリスクの回避策を解説しました。

この中での最も重要なのは、検索エンジンに対してメンテナンス中であると伝えることです。
施策自体は一見すると難しく見えがちですが、コピペして一部分だけを書き換えるだけなので、すぐに実践できます。

また、メンテナンス前に準備する“メンテナンスページ”は、いかにユーザーフレンドリーであるかどうかがポイントになります。
丁寧さと利便性を心掛けるようにしましょう。

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