ferret編集部:2014年10月22日に公開された記事を再編集しています。

2014年10月20日ペンギンアップデート3.0が行われたことが公式に発表されました。
このようなブラックハットSEOに代表される意図的に検索順位を上げようとする行為は淘汰されつつあります。

背景として、過去のSEO業界やホームページ運営者は粗悪なページブログからの外部リンクを増やして順位を上げるといった手法を多く取り入れていました。

これにより、検索結果ユーザーにとって有益ではないページが上位に表示されるなど、著しくユーザーの検索活動において支障をきたすことが発生していました。

このような問題を解決するためにGoogleでは、前述のようなペンギンアップデートといった検索アルゴリズムの調整を行い、ユーザーにとって有益なページのみを表示させる活動をおこなっています。

過去に、このような外部リンクを意図的に設置する行為を繰り返していた運営者は、突如としてGoogleから警告やペナルティ判定(順位下落、検索結果から削除されてしまう状態)を受けるといったことが続出し、過去に設置していた外部リンクの削除を行う運営者が後を絶ちません。

今回は、同様の事象として過去に設置していた約20,000件のリンクが警告の原因となり、1年8か月の期間を経て解除まで至った事例についてご紹介します。

Googleからの警告解除まで1年8か月

今回、ご紹介する事例では、Googleからの警告が届いて解除に至るまで約1年8か月の期間を経て解除に至りました。

その会社は、業界として規模も小さく、対策するキーワードも比較的、検索母数の少ないスモールキーワードでした。
そのため、10年以上も検索結果において、1位を獲得し続けていました。

しかし、突如としてGoogleから警告を受けた結果、若干の順位下落が見られ、7位に留まってはいるものの、もともと検索母数の少ないキーワードなので検索結果からの流入には大きく影響を与えました。

10年の間で、外部リンクを購入したSEO会社は複数社関わっており、むしろ何社に委託したのか解らない状況で、担当者さんは、最近ホームページの担当者となったばかり(SEOという言葉も分からない)の方でした。

10年間で増やしたリンク数は約20,000件

警告解除にあたり、現状把握として外部リンクを精査したところ、約20,000件のリンクのうち、90%に当たる、約18,000件が不自然なリンクと判明しました。

不自然リンクの割合

少なくとも、この精査により8社のSEO会社が存在していたようで、それぞれのSEO会社も規模的には小規模なSEO会社を中心に委託していました。

また、SEO会社とは別に、前任者が自身で、相互リンクや個別にお金を払ってリンク掲載を依頼していたと思われる外部リンクも散見されました。

実際に警告解除までに行った方法

まず、外部リンクが原因の警告の場合に行う手順として、はじめに行う事は種類毎に振り分けることです。

しかし、前述のように外部リンクを設置したSEO会社が、どの会社なのか分からないため、担当者は過去の請求書(場合によっては7年前)から、SEO会社と思しき会社名のピックアップを行いました。

7年も経てば廃業しているSEO会社が殆どで、連絡が取れた会社は2社という結果で、残りの6社については廃業しておりました。

一方で、外部リンクを提供しているホームページ外部リンクサイト)が独自ドメインで存続している場合もあったため、社名が変わっているか、個人で事業を継続している可能性が高いと考えました。

そのような外部リンクサイトに対して、以下の方法で連絡をとり、削除依頼を申請することになりました。

手順1: ドメインのWHOIS検索を行う

全ての外部リンクサイトのドメインを、WHOIS検索を行い、その全てに記載している連絡先(大体がドメイン管理会社)に問い合わせを行う。

参考:WHOISとは?
参考:WHOIS検索で役立つツールはこちら

手順2: 問い合わせ内容を全て記録

更に、問い合わせた際のメール及び、回答メールを全てキャプチャを撮り記録する。

手順3: 上記、1.2を全ての外部リンクサイトに対して行う。

という1~3の作業を繰り替えし行いました。

この作業を全て行うにあたって、一人が一日でメール出来る限界が、約250件。
約18,000件の問い合わせに70営業日以上(約3ヶ月)という期間を要しました。

しかし、ここまでやったにも関わらず、この削除依頼では0%に近い数しか
削除できませんでした。

プロバイダ責任法の手続き

外部ドメインサイトへ直接連絡をとることが出来なかったことを踏まえ、プロバイダ責任法による手続きを行う事になりました。

プロバイダ責任法とは

権利侵害情報が掲載されていて、被害者側からは情報の発信者が分からない場合、プロバイダに削除依頼をすることができる。それを受けたプロバイダはそれを情報発信者に照会し、7日間経過しても発信者から同意が得られなかった場合は、該当する情報の公開を止めたり削除するなどの措置をとることができる。この措置によって発信者に損害が生じても賠償責任は負わない。

引用元:プロバイダ責任法 【 プロバイダ責任制限法 】

プロバイダ責任法の手続きを行う際は、必ず知見者に確認や内容について理解しておきましょう。

その後、ブログ運営会社のように、サイト運営者が明らかになっている訳ではないので、まずはドメイン所有者が誰なのかのドメイン管理会社に情報開示を求める書面を提出し、対応を待つことにしました。

それでも、全てのドメイン所有者の開示をして貰えなかったものの、この時、10%程度の外部リンクサイト運営者が設置していた外部リンクの削除をしてくれたことが分かり、10%解除出来た事と、ドメイン所有者の情報を開示して貰えない事をGoogleの再審査リクエストで伝えました。

しかし、尚も解除が出来ません。

さらに、削除出来なかったURLを全て、リンクの否認ツールを使っても解除には至りません。

そこで、それらの外部リンクサイトに設置してある、別のホームページに注目しました。

同じ外部リンクサイトを使っている企業に直接連絡して聞いてみる事に

同じ外部リンクサイトを使っている他の企業に直接聞くことが出来れば、廃業した筈のSEO会社の連絡先が解るかも知れないと思った為、記載されているリンクから辿り、他の企業に連絡をとることにしました。

最初はメールで行っていたものの、全くと言って良いほど返信が無かったため、全てのサイトに対して電話連絡を行った結果、そこで、3社の会社名が判明しました。

そして、そこで分かった3社は全て社名が変わっていたのでした。

早速、3社に連絡をして、削除依頼を要請したところ、全て速やかに削除に応じてくれました。

これにより、約半数の10,000件近いリンク削除に成功しました。

今回こそはと思い、再度Googleに警告解除の申請はしたものの、それでも警告解除に至りません。

サーバー管理会社への削除依頼と再びプロバイダ責任法の手続き

続いて、残りの外部リンクサイトに対して、ドメイン管理会社ではなくサーバー管理会社(若しくはレンタルサーバー会社)に削除依頼を行いました。

行う方法は、ドメイン管理会社と一緒で、最初はサーバー会社にメールで削除依頼を行い、送信メールも回答メールもキャプチャで記録します。

この時点で、サーバー会社の全てから、削除出来ない旨の返事を貰ったため、一切リンクは削除されませんが、真摯に削除依頼をした旨を記載し、再審査リクエストを行いました。

しかし、これでも解除はされません。

再び、プロパイダ責任法の手続きを行いました。

この時点では、残りの10,000件のリンクの解除はできないものの、これまで警告解除のために行った削除依頼のための以下の行動を全て記し、再審査リクエストを実施。

・手作業による削除依頼
・プロバイダ責任法の手続きとドメイン管理会社への削除依頼
・同様の外部リンクサイトを使用している他の企業への聞き込み
・再びプロバイダ責任法の手続きとサーバ管理会社への削除依頼

その結果、ついに1年8カ月の期間を経て、警告解除に成功しました。

まとめ

今回ご紹介したように、Googleからの警告解除は時間や労力を必要とします。
そのため、Google曰く、警告解除にかかる労力は時にして、サイトを一から作り直した方がコストが安い場合があるとの事です。

また、このような警告解除でのやり取りに関しては、Googleの担当者を介していると思われる部分もあるため、単純に削除を行った旨だけでなく、具体的にどういったことを行ったかを事細かに記することで、解除に至る傾向が多いようです。

今回の事例を踏まえて、不自然なリンク数や種類数に応じて、解除に至る可能性が極めて低くなるか、解除するために長期間を要することが分かる事例でした。

この事例の元になったカリキュラム

過度なSEOを施しGoogleから目をつけられた人がいます。Googleから行き過ぎたSEOには警告が来ることが知られています。そして、その結果、検索結果でホームページが表示されなくなる(順位が大きく落とされる)ことがあり、それをGoogleペナルティとよびます。