ディレクターの方も、エンジニアの方も、新たなプロジェクトに取り掛かる際、全体像を説明するときに、図を描いて、それをもとにメンバーに対して説明する、というシチュエーションは多々あると思います。

ただ単に、それをテキストに起こして説明するよりも、図を用いて、補足程度にテキストを付け加えたほうが、聞く側にとっても印象的ですし、脳裏に残るはずです。
そうした際、すでにお使いの方もいるかと思いますが、資料作成等に役立つ描画ツールがあります。ワイヤーフレームも、説明図も、フローチャートも、システム構図も、誰でも簡単に描くことができます。

今回は、使いやすいドローイングツールを集めました。「汎用系ツール」のほか、図解するときによく使われる「マインドマップツール」や「シーケンス図ツール」についてもご紹介します。

汎用系ツール

1. Cacoo

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https://cacoo.com

Cacooは、ディレクターの方であれば「ワイヤーフレーム」や「プレゼンテーション」に使えるグラフ、エンジニアの方であれば必要不可欠な「フローチャート」作成で重宝するツールです。そのほかにも、「サイトマップ」や「マインドマップ」にも使えるドローイングツールで、無料登録さえすれば使うことができます。
ただ、無料版では25個までしかデータ作成することができず、書き出し形式はPNGのみというルールがあるので、仮に有料版に切り替える際は¥490/月~となります。

2. draw.io

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https://www.draw.io/

こちらは、「日本語対応」「書き出し方法が豊富」という点で特徴をもつドローイングツールです。
インストールする必要がなく、会員登録しない状態で利用でき、さらに完全無料というのが他のツールには強みです。そのほか、フローチャート、組織図、回路図、ワイヤーフレームなど基本的なものは作図でき、ステンシル・シェイプが多く用意されています。

3. gliffy

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https://www.gliffy.com

gliffyは無料版と有料版が存在します。無料版は、出力形式が「.gliffy」という独自形式のみですが、有料版であれば、png、jpeg、svgで書き出すことが可能です。デフォルトで登載されているテンプレート数は「1. Cacco」より劣りますが、フローチャートやネットワークダイヤグラムなど、各種テンプレートが備わっています。ちなみに無料版は15日間しか使えないため、長く利用するのであれば有料版がオススメです。

マインドマップツール

マインドマップは、頭の中で起こっていることを整理して、目に見えるように図化した手法です。ある一つの疑問や考え事が起点となり、そこに紐づく形で様々なことにつながっていき、アイデアや視覚的なイメージを表現するのに長けています。ここでは、可視化したドローイングツールを紹介していきます。

1. Inkpod

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http://inkpod.carabiner.jp

こちらは、頭の中のあるモヤモヤした事柄をネットワーク構造で整理するためのツールです。出力形式は、jpeg、pngで、構造図や概念図、フローチャートなどを作成することができます。
作図したデータを、JavaScriptなどプログラムで処理することができる点が強みです。

2. Text 2 Mind Map

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https://www.text2mindmap.com

Text 2 Mind Mapは、作成したテキストから自動的にマインドマップを生成できるツールです。
ミーティングの内容をテキスト形式でメモしておき、その後、間髪入れずマインドマップを作成できる点が最大の魅力となります。

3. XMind

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https://jp.xmind.net/

XMindには無料版と有料版が存在し、有料版では、スライドショーや音声機能、PDF、Word、PowerPointへのエクスポート機能などが搭載されています。XMind自体は、最もメジャーなマインドマップツールの一つであり、マインドマップ作成ツールとして以外でも、ビジネスチャートやブレインストーミング、ガントチャートなどが作れることが可能です。

参考:
誰でも簡単に使えるマインドマップ作成ツール「XMind」とは?

シーケンス図ツール

シーケンス図とは、クラスやオブジェクト間のやりとりを時間軸に沿って、表現する図になっています。これによって時系列で何が起こるのかわかりやすくなり、情報を整理しやすくなるメリットがあります。

1. Web Sequence Diagrams

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https://www.websequencediagrams.com/

Web Sequence Diagramsの規則に従って作成したテキストデータを、自動的にシーケンス図に変換することが可能です。書き出し形式は、無料版だとpngのみで、テキストだけで図形が描けるので大幅な工数削減へとつながります。有料版では、pngのほか、svg、PDFでも書き出し可能で、テキストで書いたものを再入力することなく、次の図のテキストに使うことができます。

まとめ

以上です。今回ご紹介したツールは、どれも多くのユーザーから支持を集めるメジャーなものばかりです。ご紹介したツール以外にも優れた機能を持つものもあると思いますので、ぜひ様々なツールを実際に使ってみてはいかがでしょうか。

無料で使えるツールもあれば、ハイスペック版として用意されている有料のツールも用意されており、長期的に活用するのであれば有料がオススメです。

ドローイングツールを使い、まずは目先から、業務効率改善を図ってみてはいかがでしょうか。