
【ホークスからドルトムントまで!?】スポーツクラブが活用するTwitter事例6選
- 甲斐雅之
- 2016年11月14日
- ニュース
- 7,347

株式会社ベーシック
ferret マーケター
塾講師、分散型メディアの立ち上げ、マーケティング支援業などを経てferretへ。
ferretではソーシャルメディア運用、記事執筆、イベント施策などを担当。
・Facebook : Masayuki Kai
・Twitter : @KashiwaOwner
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2006年7月に提供開始された Twitter は、現在、全世界での月間アクティブ ユーザー 数が3億人を超えています。(2016年11月現在)
リリース10周年を迎えたサービスですが、今となっては一般 ユーザー のみならず、企業や団体なども積極的に情報発信の手段として活用しています。
今回は
Twitter
運用をしている企業の中で、プロスポーツチームの
アカウント
をご紹介します。
イベント担当者、SNS担当者の方であれば確実に知っておきたいノウハウも詰まっていますので、ぜひご覧ください。
野球
福岡ソフトバンクホークス(プロ野球 パ・リーグ)
プロ野球のソフトバンクホークスは、マスコットキャラクターである「ハリー・ホーク」をアイコンに設定して運用しています。
2014年に日本シリーズを制した際の事例は、Twitter公式によるスポーツ事例としても取り上げられるほどのインパクトを残しました。
Live Tweet - Curated tweets by TwitterSportsJP
ツイートは、日本シリーズで優勝を決めた第5戦の試合のものです。ツイートの内容は打者が一人変わるごとに細かく実況し、SNS担当者が観客と同じ目線で投稿しています。
細かな部分を見ても「#日本シリーズ」というハッシュ タグ を必ず入れることで、ハッシュ タグ のトレンド入りを狙っていることが窺えます。
活用方法は無限大!Twitter、インスタグラムを使ったキャンペーンの成功事例を紹介
結果として、開催期間中に「#日本シリーズ」と呟かれたツイート数は、合計で340万もの数に達しました。
この数字は、もちろんソフトバンクホークスの
アカウント
のみで呟かれたわけではありません。この球団
アカウント
が発信源となって一般のユーザーも巻き込み、観戦の際には「#日本シリーズ」というワードを必ず含めるように促した側面もあります。
Twitter の強みである「即時性」を活かし、球団発信でファンコミュニティを巻き込む戦略に優れていました。
今年もたくさんの感動とドラマを届けてくれた、プロ野球日本シリーズを振り返りました。開催期間中、#日本シリーズ に関するツイート数は340万ツイートを記録しました。 https://t.co/htVixz3q0N pic.twitter.com/OX5bL8Ov2Y
— Twitter Sports Japan (@ Twitter SportsJP) 2014年10月31日
ボストン・レッドソックス(MLBア・リーグ)
Twitter 本社があるアメリカのプロスポーツチームにおいても、 Twitter は積極的に活用されています。
ボストン・レッドソックスの Twitter アカウント を見ると、試合を実施していないオフシーズンにも多くのツイートを行っていることがわかります。2016年のオフシーズンには名プレイヤーである David Ortiz選手を讃えるツイートが目立っており、彼のこれまでの功績や名場面を頻繁に投稿しるのが特徴です。
下のツイートでは、David Ortiz選手のこれまでの打撃成績をGIFアニメーションに絡めて投稿しています。
.@davidortiz led the AL in:
— Boston Red Sox (@RedSox) 2016年11月11日
2B (48) ✌️
RBI (127) 👏
SLG (.620) 💪
OPS (1.021) 👍#SilverSlugger pic.twitter.com/P0NfBVCmac
日本国外のチームでは、動画 コンテンツ を埋め込む際にGIFアニメーションの活用を使う アカウント が多く見受けられます。
「複数の静止画像」を1つの画像に重ね合わせた動画であるため、通信量が通常の動画投稿よりも少なく、データの読み込みに時間をかけなくて済むのが特徴です。
無料で画像や動画からGIFアニメーションが作成できるサービス10選
サッカー
柏レイソル(Jリーグ)
Jリーグチームの柏レイソルの
Twitter
アカウント
は、用途に分けて細かく使いわけているのが特徴です。
チームマスコットである「レイくん」の
アカウント
では、キャラクターならではの親しみやすさを出しており、柏レイソルの
アカウント
の中で最も多くのフォロワーを抱えています。
しかし、業務要素の強いファンクラブの継続案内通知などといったアナウンスには、「レイくん」の
アカウント
とは別に「柏レイソル公式NEWS 」という
アカウント
を設けております。
また、公式戦などでタイムリーな試合情報を発信する際には、「柏レイソル公式試合速報」という アカウント にて情報を発信し、試合速報を伝える手段に割り切った利用をしているのも特徴です。
このように「発信内容」「発信するタイミング」などによって使いわけが意識されており、下部組織のアカウントも別に作成するなど徹底なされています。
@matsudosan333
— レイくん@柏レイソル (@Rey_kun) 2016年8月22日
松戸さん、土よう日はレイソルのおうえんアリガトー(^○^) ゆるキャラグランプリ、がんばってね☆#reysol #松戸 pic.twitter.com/ElMmSIULKy
上図:マスコットキャラクター『レイくん』の アカウント
オフィシャルファンクラブ「アソシエイツ」会員の皆様へ【2017シーズンご継続案内送付について】|Reysol News #reysolhttps://t.co/4gqLnhAhvV
— 柏レイソル公式NEWS (@REYSOL_Official) 2016年11月5日
上図:業務的な内容を配信している『柏レイソル公式NEWS 』
柏 4-0 福岡
— 柏レイソル公式試合速報 (@reysol_sokuho) 2016年11月3日
後半50分
ここで試合終了のホイッスル。
レイソル無失点、4ゴールの大量得点で勝利!!
詳細はこちらからhttps://t.co/TJQMdX5Qjm
上図:試合速報を流す『柏レイソル公式試合速報』
ボルシア・ドルトムント(ドイツ・ブンデスリーガ)
日本人選手として香川真司選手が所属している本チームも、
Twitter
を積極的に運用しています。
ソーシャルメディア
担当者がリツイートを合わせて20ツイートほど投稿しており、試合がある日には100近くに及ぶツイートをするほど頻繁に運用しています。
特に試合の日には、リーグ戦の1試合の流れをチームバスの会場入りから、ウォーミングアップ、試合での得点の速報、試合終了後のロッカールームやプレスでの取材映像などを事細かに追うことができるので、サポーターにとっては貴重な情報源となっています。
✌️️#hsvbvb pic.twitter.com/TqM3SpSLgF
— Borussia Dortmund (@BVB) 2016年11月5日
上図:選手がスタジアム入りするシーン
Und wieder: TOOOOOOOOORBAMEYANG! #hsvbvb 0-2 (23') pic.twitter.com/Z6DLBF17UA
— Borussia Dortmund (@BVB) 2016年11月5日
上図:ドルトムントが得点をしたシーンのツイート
また、上図のチーム
アカウント
に加え、所属選手やサッカー協会、コラムニスト、ファンコミュニティなどのツイートも多くリツイートをしています。
他の
アカウント
で自らのチームの情報を呟いている人を巻き込んでいる
Twitter
アカウント
は、2,300,000アカウントものフォロワーを抱えるようにまで成長し、世界各国のデジタル・エージェンシーが運用を参考しているそうです。(2016年11月現在)
バスケットボール
千葉ジェッツ(B.LEAGUE B1東地区)
2016年より始まったジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(以下B.LEAGUE)では、リーグ初年度から積極的に各チームがSNSを運用しています。
デジタルマーケティング
におけるリーグ戦略を考えた結果、B.LEAGUEは配分金にチームのSNSフォロワー数など考慮することを発表しました。
【バスケ】B.LEAGUE、配分金にチームのSNSフォロワー数など考慮 : スポーツ報知
地域密着を掲げている千葉ジェッツの アカウント では、動画の埋め込みやVineなどを活用し、選手のスーパープレイや応援の様子、選手のオフショットなどをバリエーション豊かにツイートに盛り込んでいます。
#dunkking #BリーグVine #千葉ジェッツ #Bリーグ #船橋市 #BeProfessional #B_LEAGUE 富樫選手の豪快なダンク!試合でも見せてくれるかも?!#Dunk #Jam https://t.co/CILhnS8nmE
— 千葉ジェッツ (@CHIBAJETS) 2016年11月7日
B.LEAGUE自体はまだまだ始まったばかりのリーグですが、だからこそ最先端の
マーケティング
を取り入れようというスタンスが各チームに浸透しています。
今後改善を繰り返して最適化されるB.LEAGUEチームの
Twitter
運用は、SNS担当者にとって要チェックとなりうる可能性を秘めています。
B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト:TWITTER RANKING
ニューヨーク・ニックス(NBA東カンファレンス)
アメリカのプロバスケットチームであるニックスのSNS キャンペーン は、NBAのスポーツチームが行った事例として頻繁に取り上げられています。
ニックスは2010年に『Tweetup』という Twitter とリアルを連動させたイベントを開催しました。
引用:KNICKS MOBILE より(http://www.nba.com/knicks/news/2010thenyknickstweetup.html)
40ドルの試合チケットを購入することで、
・特製Tシャツのプレゼント
・前座試合の観戦チケット
・選手との交流会への参加権
・
Twitter
創業者のジャック・ドーシーやニックス幹部も含めた、試合開始前のパネルディスカッションの参加権
といった豪華な得点が付いてくる
キャンペーン
を行いました。
当時米国スポーツ史上初の試みが多く含まれた本
キャンペーン
において、チケットは即完売し、結果としては大成功に終わりました。
ニックスの事例をキッカケに、オピニオン・リーダーを集めて 口コミ を誘発する仕掛けに採用する企業が増え、 ソーシャルメディア ・ キャンペーン が活発化するようになったのは記憶に新しいかと存じます。
まとめ
プロスポーツチームの
Twitter
アカウント
を紐解いていくと、常に
ユーザー
との“共創”を意識していることが窺えます。
各チームの
Twitter
担当は、
ユーザー
や利用者の目線に立ちながらファンが発信する情報をキャッチアップし、彼ら彼女らが求めている
コンテンツ
を仕掛けている点で共通した戦略を持っていたようです。
今回はスポーツにまつわる事例でしたが、その他のイベントでも十分応用可能です。
ソーシャルメディア
の運用を考えていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてみましょう。
