SNS運用担当者の皆様は、普段どんな活動を行っているでしょうか。
フォロワー増加施策や、広告出稿、ユーザーとの交流など、様々な運用形式があるかと思います。

誰もが情報の発信者となるSNSでは、企業からアプローチするだけでなく、ユーザー参加型のキャンペーンを実施することもできます。
単純なキャンペーンでも良いのですが、チャリティを目的としたキャンペーンを実施する企業も増えています。

今回は、ハッシュタグを利用したユーザー参加型のチャリティキャンペーンについて、事例を交えて解説します。

SNSを通してただ認知度を高めるだけでなく、CSR活動を実施して社会貢献につなげたい担当者様は必見です。

ハッシュタグとは

Twitterやインスタグラム、FacebookのようなSNSでは「#(ハッシュタグ)」と呼ばれる機能を利用できます。

ハッシュタグは、投稿にカテゴリをつけることができる機能です。
例えばスーパーで野菜を売ろうとした時に「じゃがいも」「北海道産」「安い」など、様々な情報を付加するように、ハッシュタグをつけることで投稿の内容にそんな要素が含まれているかを表現することができます。

ハッシュタグは検索もできるので、ハッシュタグをつければ全くつながりのないユーザーにも投稿を見てもらえる可能性が高くなります。

ハッシュタグ__鰤の日.png

投稿に#◯◯と含めるだけなので、ユーザーにとっても気軽に使いやすい機能と言えるでしょう。
Twitterとインスタグラムで特に活発に利用されており、企業のSNSキャンペーンも、Twitterとインスタグラムを対象に、ハッシュタグを起点として実施されるものがほとんどです。

参考記事:
活用できてますか?Instagram(インスタグラム)におけるハッシュタグの使い方
やらないなんてもったいない!SNSでハッシュタグキャンペーンを行うメリット5つ
Twitter・Instagramで注目されるハッシュタグ、Facebookでの使い方を考える。

ハッシュタグを利用した寄付キャンペーン事例

1.世界食料デーキャンペーン おにぎりアクション2016

世界食料デーキャンペーン_おにぎりアクション2016___TABLE_FOR_TWO.png
世界食料デーキャンペーン

イオン、伊藤園 、西友など複数の企業が行なったチャリティキャンペーンです。

Twitter、インスタグラム、Facebookのいずれかで「#OnigiriAction」とつけておにぎりを食べている写真を投稿すると、NPO法人TABLE FOR TWOを通じて開発途上国に給食を届けることができます。

「おにぎり」という生活の中で触れることの多い身近な題材なので、誰でも参加しやすいキャンペーンでしょう。

2.#SmileForTOHOKU

-SmileForTOHOKU【参加方法】―Tカード提示で東北の子どもたちに笑顔を|Tサイト[Tポイント_Tカード].png
#Smile For TOHOKU

Tポイントサービスを提供するTマネーが行ったチャリティキャンペーンです。
Twitterまたはインスタグラムで「#SmileForTOHOKU」とつけた投稿を行うと、ツイート数に応じて東日本大震災の復興支援活動へTポイントが寄付されます。

ユーザーごとの個性が出やすい「自分の笑顔のもと」というテーマで投稿します。

3.FASTINGCHARITY

FASTINGCHARITY|ポッカサッポロ.png
FASTINGCHARITY

ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社が販売しているゲロルシュタイナーという炭酸水のチャリティキャンペーンです。

Twitterまたはインスタグラムでファスティングに取組んでいる様子と共に「#fastingcharity」「#ファスティングチャリティー」というタグをつけて投稿すると、開発途上国の女性支援を行う国連WFPへ寄付されます。

ファスティングとは食事を制限し、水分を補給することで美と健康を維持する為の取り組みのことを指します。
ファスティングとして自身が食事制限を行った分、途上国の食糧支援につながるという仕組みになっています。

4.Salesforce×国連WFP学校給食プログラム Facebook、Twitter 募金キャンペーン

Facebook、Twitter_募金キャンペーン___Salesforce_World_Tour_Tokyo_2016.png
Facebook、Twitter 募金キャンペーン|Salesforce

企業向け営業支援システムを中心に展開しているSalesforceが行ったチャリティキャンペーンです。

FacebookでキャンペーンページシェアするかTwitterで「#salesforce」 と 「#WFP」と投稿につけることで、1回100円分が国連WFPに寄付されます。

キャンペーン実施のために用意すること

SNSで情報発信を行う環境を作る

チャリティキャンペーンを行うには、まずユーザーだけでなく自分自身が情報発信できるような環境を作る必要があります。

キャンペーンに利用するSNSのアカウントを取得し、自身の情報を見てくれるユーザーが増えるようにこまめに情報発信を行いましょう。
特にTwitterとインスタグラムのアカウントは必須です。

寄付団体の選定、契約

ハッシュタグを用いたチャリティは、ハッシュタグがついた投稿数によって寄付金を決めるのが一般的です。
自社で寄付金を用意しておき、国連やNPO法人などの寄付団体と事前に協議しておきましょう。

開発途上国に対して食糧支援や教育支援、医療支援などの多くの支援内容が存在します。
また、Tポイントのように被災地域に対する復興支援も支援の一つの形と言えます。

自社の取り組みに合わせて寄付団体を選ぶようにしましょう。

ハッシュタグの測定システム、体制の導入

キャンペーンの際に忘れてはいけないのが、参加した投稿数の確認です。
投稿数に応じて寄付を行う場合、正確な投稿数を把握する必要があります。

Twitraqなどの計測ツールを利用するか、キャンペーンシステムの提供会社に依頼して計測を行うようにしましょう。
また、ユーザー自身が寄付を行ったことを意識できるよう、投稿数や寄付金の額はキャンペーン後に公開するようにしましょう。

キャンペーンページの作成や商品パッケージへの反映

チャリティキャンペーンを盛り上げるには、キャンペーンの周知が必要です。
キャンペーンページを作成したり、画像のように商品に告知用のポップをつけたり、SNSでの情報発信を行うようにしましょう。

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(撮影:ferret編集部)

まとめ

ハッシュタグを利用したチャリティキャンペーンを実施する際に重要なのは、寄付を通じてどのようなメッセージを社会に発信したいかという点です。
「社会のためになる」という漠然としたものではなく、自社のポリシーに則った明確なメッセージを作成しましょう。

ユーザー自身が参加したくなるような内容にすることで、参加者も増え、キャンペーンの内容が大きく広がることになります。
#OnigiriActionや#FASTINGDHARITYのように、自社商品と一緒に撮影した写真を投稿してもらうことでキャンペーンだけでなく、企業や商品の認知度を上げることもできるでしょう。