「ドリルを買う人が欲しいのは"穴"」顧客の真のニーズを読み取るための「ジョブ理論」とは?
ジョブ理論から理解できる商品事例
ロボット掃除機:Roomba(ルンバ)
顧客のジョブに注目した商品の1つとしてロボット掃除機の「Roomba(ルンバ)」が挙げられます。
かつては家の掃除は掃除機や雑巾を使って人の手を使って行うものでした。
そのため「吸引力が強い」「本体が軽くて扱いやすい」といった機能面で優れた商品が数多く販売されていました。
ですが、顧客のジョブに注目すると顧客は「高機能な掃除機」を求めていたのではなく*「清潔な部屋で暮らすこと」*を求めていたことが見えてきます。
清潔な部屋を維持するためには、何も自分の手で行う必要はありません。
ルンバは、そのようなニーズに対応した商品と言えるでしょう。
全自動衣類折りたたみ機:laundroid(ランドロイド)」
全自動洗濯物折りたたみ機「laundroid(ランドロイド)」もルンバ同様、顧客のジョブに対応した商品です。
洋服を画像認識し、搭載されたA.I.で常に学習しながらもっとも最適な方法でたたむので、使用者は機械に入れるだけでたたみ終わった洋服を得ることができます。
洋服をたたむという行為の本質には*「部屋に洋服が散らばっていない空間を作る」*というジョブが存在します。
ランドロイドでは洋服がたためるという機能だけでなく、面倒な作業から解放されることで家族とのゆったりとした時間が取れたり、常に綺麗な空間を維持できたりという点をアピールしています。
このようなジョブに注目した商品は今まで消費者自身も気づいていなかった隠れたニーズに気づかせる存在と言えるでしょう。
まとめ
ジョブ理論では*「顧客は日々の生活で行わなければいけないジョブを完遂するために、商品やサービスを雇っている」*と考えます。
空腹を満たしたり、部屋を清潔に保ったりという、人間の行動をジョブと捉えるため、より本質的なニーズに気づくことができるのが特徴です。
本質的なニーズは、顧客自身も気づいていなかった新しい商品を生み出す原動力となります。
自社のサービスは顧客のどのようなジョブを遂行するために存在しているか考えてみることで、商品の価値を見つめ直すことができるでしょう。
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