コンテンツマーケティング」の事例というと、どういったものをイメージされるでしょうか。
企業がホームページ上で、消費者の役に立つ情報を発信していくオウンドメディアをイメージされている方も多いかもしれません。その中でコンテンツマーケティング=記事を作ること」というイメージを持たれている方は多いでしょう。

今回は、記事以外のコンテンツを通して、コンテンツマーケティングを行っている国内の事例を紹介します。
なかには「これも、そうだったのか」と感じるものもあるかもしれません。
コンテンツマーケティングとは必ずしも記事を通して行われるものことを、実際の事例を通して学んでいきましょう。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとはユーザーに対して価値あるコンテンツを制作および提供し続けることで、ユーザーを惹きつけ、最終的な収益に繋がる行動をユーザーに取ってもらうための一連の手法」を指します。

たんに自社の売りたい商品の広告や情報を発信するマーケティングとは異なり「いますぐ購入したい」という顧客以外も対象としているのがポイントです。

例えば、あなたがパソコンを購入する時、どのようなプロセスを辿って購入までたどり着くでしょうか?
すぐに「◯◯社のパソコンが欲しい」とは、あまりならないはずです。

その前には、現在使っているパソコンが使いづらくなってきたとか、テレビで見たパソコンがかっこよくて惹かれるとか、ブログを見て複数の機種を比較してみるといった感情や行動の変化があるでしょう。

コンテンツマーケティングは、このような購買に至るまでの一連の行動に働きかけます。

そのため必ずしもコンテンツ=記事というわけではありません。
先ほどの例のようにCMやブログコンテンツの1つであり、消費者の目に触れるもの全てがコンテンツになりえます。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いとは

では、なぜコンテンツマーケティングの中でも「ネット上で記事などの消費者の役にたつ情報を発信すること」が注目されるようになったのでしょうか。

この理由の1つとして「ホームページに書かれている内容がユーザーの満足度につながる良いコンテンツかどうか」をGoogleが重視していることが挙げられます。
そのため、ホームページ上でユーザーの役に立つ記事を配信することで検索順位が上がり、より多くのユーザーコンテンツが届きやすくなりました。
このようなSEOの手法をコンテンツSEOと言います。

コンテンツSEOが注目されることで、コンテンツマーケティング=記事を作成するというイメージを持つようになった方も多いかもしれません。
ですが、実際のコンテンツマーケティングは動画や雑誌など、様々な媒体を用いて行われます。
必ずしもWeb上で記事を作成することではないと覚えておきましょう。

コンテンツマーケティングとは何かについて、こちらの記事で詳しく説明しています。参考にしてみてください。
参照記事:
[コンテンツマーケティングとは何か 〜 歴史・事例などから解説 〜]
(https://ferret-plus.com/5379)

参考:
More guidance on building high-quality sites

コンテンツマーケティング4つの事例

では、コンテンツマーケティングの事例にはどのようなものがあるのでしょうか。
特徴的なものから4つ紹介していきましょう。

1.ミシュランガイド

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http://michelinguide.gnavi.co.jp/information/13/05/081958.html

料理の評価とともに優れたレストランが掲載されているガイドブック『ミシュランガイド』を発売しているミシュランは、もともとタイヤメーカーということはご存知でしょうか。

ミシュランガイドは1900年に安全・快適にドライブを楽しむための情報をまとめた冊子として発行されました。その後、質の高い料理を提供するホテルに星をつけるシステムが導入され、今に至ります。

つまり「ガイドに掲載された料理を食べたいから」と車で旅行にいくことを狙いとしています。その結果、ミシュランのメイン商品であるタイヤが売れることにつながっていくのです。

参考:
ミシュラン自動車タイヤ
ミシュランガイドの歴史

2.キューピー3分クッキング

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https://www.kewpie.co.jp/3min_cooking/

「キューピー3分クッキング」は、マヨネーズやドレッシングのメーカーである株式会社キューピーの提供で放送されている料理番組です。

お客様用の料理だけでなく、「毎日の献立づくりの役に立ちたい」という思いからスタートしています。
番組内では同社の商品を利用しつつも料理作りをメインとして情報提供を行っています。

商品そのものの認知度を高めるだけでなく、前提である「料理をすること」へ働きかけているのが特徴的でしょう。

3.待合くん

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http://www.nikkeibpm.co.jp/item/40/177/index.html

「待合くん」は、日経メディカル及び日経メディカル開発が提供している医療機関向けの動画コンテンツです。

治療に関する豆知識や脳のトレーニングなどをわかりやすく解説しています。患者にとっては病院の待合室で待っている間の娯楽となるでしょう。

それだけでなく、自院の診療方針や地域のお知らせを流すことで患者との良好な関係作りにも活用されています。

4.てなもんや三度笠(前田製菓)

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てなもんや三度笠爆笑傑作集DVD-BOX

お菓子メーカーの前田製菓株式会社では、1962年に『てなもんや三度笠』という提供番組を放送していました。

『てなもんや三度笠』は江戸時代を舞台にしたコメディ番組で、視聴率54%を記録しています。
番組内で登場人物が名乗りをあげる「俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー!」というフレーズは商品のメインターゲットである子供達の間で流行し、大幅な売り上げの拡大につながりました。

コンテンツマーケティング」と言うと近年生まれてきた概念のように思われがちですが、このように50年以上前の事例も存在します。

参考:
[ご挨拶|あたり前田のクラッカー 前田製菓]
(http://www.atarimaeda.com/company/index.html)

まとめ

コンテンツマーケティングとは「消費者に対して価値のあるコンテンツを提供し続けることで、最終的に消費者に自社の商品やサービスを購入してもらうための一連の行動」を指します。そのため、コンテンツは必ずしもテキストを土台とした記事である必要はありません。
例えば「キューピー3分クッキング」や「待合くん」のような動画コンテンツや「ミシュランガイド」のような紙媒体の記事の発信もコンテンツマーケティングに含まれます。

近年では、Googleなどの検索エンジンテキストで作られた記事を評価するようになったことで、コンテンツSEOの手段「コンテンツSEO」として注目を浴びるようになりました。

しかし、検索結果で上位表示されることはコンテンツに触れる人が多くなるというだけで、コンテンツマーケティングの本質ではありません。
価値あるコンテンツを発信し続けることで消費者と良好な顧客関係を築き、自社の顧客としていく流れをいかに作り出すことができるかコンテンツマーケティングには求められるでしょう。