ネットショップ事業者の皆様は、どのような決済手段を用意しているでしょうか。

クレジットカード決済があれば良いというイメージがあるかもしれませんが、ユーザーの中にはクレジットカードの利用に、不安を感じる人がいることをご存知でしょうか。
非クレジット決済の場合、ユーザーは代金引換を選択する傾向にありますが、代金引換には店舗側、ユーザー側双方に様々なリスクがあります。

そこで注目したいのがクレジットカードを使用しない「後払い決済」です。

クレジットカードと代金引換双方のメリットを持つ後払いサービスは、今多くのネットショップ事業者が導入し始めています。

今回は、60万店舗以上のネットショップが導入する後払い決済サービス「Paidy」を運営する株式会社エクスチェンジコーポレーション監修のもと、ネットショップ市場の現状を見たうえでオンライン決済が抱える課題を紐解いていきます。

決済環境を整えるだけで、ユーザーの利便性は飛躍的に向上します。利便性が向上すれば売り上げにも良い影響が出るでしょう。
現在ネットショップを運営している方、これから始めようと考えている方はぜひ確認してみてください。

ネットショップ市場は伸びているものの、利用率はまだ低め

近年、国内ネットショップ市場は急速に伸びています。
2015年の流通総額はの13兆円(前年比7.6%増)を突破しており、ここ数年は毎年1兆円近く流通総額が増えています。(※1)

ネットショップの流通総額が増えている=ユーザーの利用量が増えているということで、その背景にはインターネットとスマートフォンの普及があります。

日本国内のインターネット普及率は2015年に8割を超え、スマートフォンも7割を超えました。(※2)

ただ、市場は順調に成長しているものの、利用率はまだまだ低いのが現状です。

総務省の家計消費状況調査結果によれば、ネットショッピングを利用する世帯数は全体の27.6%にとどまっています。(※3)
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ネットショップの利用率が低いのは、決済まわりに対する不安が起因しているようです。
オンライン決済の現状を詳しく見てみましょう。

今、どのオンライン決済手段が利用されている?

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株式会社エクスチェンジコーポレーションの調査によると、ネットショップ経由での支出は全体の支出の3割程度にとどまっている理由として、「セキュリティに不安がある」「クレジットカード情報を登録するのが怖い」という回答が多く寄せられており、ネットショップ上で決済することに不安を感じるユーザーがまだ多数存在していることがわかります。

クレジットカードを利用しない層も一定数存在する

ネットショップで決済する際はクレジットカードを利用する方がほとんだと思いますが、先述したとおりクレジットカード決済を利用したくないユーザーが一定数存在します。
そもそもクレジットカードの所有率は2012年頃から低下傾向にあり、特に若年層を中心にクレジットカード自体を持たない層も少なからずいます。(※4)

一方、ネットショップは10代、20代の若年層の利用率が高い傾向にあります。
クレジットカードを使わずにネットショップを利用したい層は、それ以外の決済手段を利用します。

クレジットカードの他に利用できる主な決済手段としては、代金引換、現金振込などが挙げられます。
その中でも現状は「代金引換」を利用しているユーザーが多いようです。

また同調査によると、初回の決済で利用する決済手段として5割以上のユーザーが代金引換を選択すると回答しました。
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代引利用は多いものの、店舗・ユーザー双方にデメリットあり

代金引換は商品受け取りと同時に料金を支払うシステムです。
ユーザー側からすれば、商品が手元に届いた時点で支払いが発生するため、到着前に決済するより安心感があります。
しかし、商品を確実に受け取らなければいけないため、もし不在だった場合は再配達を依頼しなければいけません。

一方、店舗側にとっても多くのリスクが存在します。
ユーザーが商品を受け取れず、そのままキャンセルになってしまった場合の送料は店舗側が負担しなければいけません。
また、商品を発送したにもかかわらずユーザーが料金を支払わない場合は店舗側が督促しなければいけません。

とあるアパレル企業の決済手段別返品率では、クレジットカードが0.2%なのに対し、代金引換が2.3%と10倍以上高い数値が出ています。
商品を受け取らなければ料金を支払えない」という仕組みは、多くの機会を損失させているようです。

以上の状況を見ると、クレジットカードを使わないユーザーの主な決済手段である「代金引換」は、必ずしもベストな手段ではないと言えるでしょう。

デバイス別で見るオンライン決済手段の利用状況

デバイス別での決済状況も見てみましょう。

MMD研究所の調査では、ネットショップを閲覧する際に最もよく使うデバイスとして「スマートフォン」と答えたユーザーは全体の約65%、「パソコン」と答えたユーザーは27%という結果が出ています。(※5)

ただ、決済手段となると少し傾向が異なるようです。

エクスチェンジコーポレーションの調査では、ネットショッピングの決済に使うデバイスは、スマートフォンが55.7%に対しパソコンが77%とほぼ真逆の行動傾向が見て取れます。
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・スマートフォンは画面が小さいので、決済に関する情報を入力しづらい
・外出時、スマートフォン上で決済情報(住所やクレジット情報)を入力するのは不安

閲覧と決済で利用するデバイスにねじれが起きている理由は様々考えられますが、上記に挙げた理由が大きいでしょう。
スマホで閲覧してそのままスムーズに決済できれば、ユーザー側は負担が減り、店舗側はコンバージョン率が上昇するので双方にメリットがもたらされます。

ここまで見てきたように、ネットショップの決済には「多くのリスクが伴うにも関わらず、クレジットカードを利用しない層からの需要があるため代金引換が選ばれている」「スマートフォンで閲覧するユーザーが多いにもかかわらず、決済はパソコン」という2つの大きな問題が存在しています。

その問題を解決するために生まれたのが「Paidy」です。

クレジットカードと代引のメリットを併せ持った後払いサービス「Paidy」

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https://paidy.com/consumer

「Paidy」は、クレジットカードを使わず、電話番号とメールアドレスを入力するだけで決済できるサービスです。支払い形式は最近流行りつつある「後払い」サービスに似た「翌月払い」を採用しています。

後払いとは?

・クレジットカード不要で決済可能
・商品と引き換えではなく、商品到着後に別途コンビニや銀行で料金を支払う
・支払い保証あり(未払いが発生した場合は督促業務を代行)

後払いとは、商品を購入時は決済せず、商品が届いてから銀行やコンビニで料金を支払う決済システムのことです。
クレジットカード情報は不要で、且つ代金引換と違って「商品と引き換えに料金を支払う」のではなく「商品到着を確認してから別途支払う」ことになるので、商品を受け取れないために決済できず、キャンセルになるリスクが減ります。
また、代金引換の場合、未払いが発生すると店舗側が督促を行う必要がありましたが、後払いの場合は督促業務を代行するサービスがほとんどです。

Paidyを使うメリット

【ユーザー側のメリット】
・会員登録不要
・翌月一括支払い
・分割払い可能

【事業者側のメリット】
・翌月一括支払いのため都度請求書を出す必要がない
・かご落ち防止を考慮したUX
・返品リスク軽減
・費用は手数料のみ

Paidyは後払いシステムが持つメリット(支払い保証、返品リスク軽減etc)に加え、分割払い可能一定金額以上)という独自のシステムがあります。

また、Paidyの場合注文が発生するたびに請求書を発行するのではなく、複数のショップで購入したとしてもPaidy経由のものは全てまとめて1枚の請求書として発行されるため、請求処理の手間が大幅に削減できます。

決済までの画面遷移を極力減らしたり、AIを導入してユーザーの与信審査をスピーディに行ったりと、ユーザーに快適に利用してもらうためのUI/UXが実装されているので、かご落ちのリスクも減らせるでしょう。

費用は決済手数料のみなので、導入費用は固定費は発生しません。

現在、既に夢展望やPEACH JOHNなどの多数のネットショップが導入しています。

EC CUBEやSTORES.jpなど大手プラットフォームも導入しているため、それらのプラットフォームを利用している方であればすぐに利用開始できます。

Paidy導入事例

オリジナルグッズを1個から業界最安値で発注___オリジナルグッズを1個から業界最安値で作成 Canvath_キャンバス.png

弊社が運営するオリジナルグッズ作成サービス「canvath(※6)」は、スマホケースやマグカップなどのオリジナルグッズを個人で販売したい方に向けて作られたサービスです。
画像をアップして発注したいアイテムを選ぶだけでスピーディーに商品を作成することができます。

1個からでも発注可能で気軽に利用できるため、BASEやminneなどでネットショップを個人運営されている方を中心に利用されています。

決済手段はクレジットカードとPaidyの2択に絞っています。
この2つに絞ったのは、元々弊社で運営していたスマホケースのネットショップ「phocase」での経験を踏まえてのことでした。

代引は「百害あって一利なし」だった

「phocase」には、決済手段の1つとして代金引換を導入していました。
全体の決済のうち代金引換は約10%を占めていましたが、うち約7%が返金対応となっていました。

phocaseはオンデマンド生産を採用しており、受注が発生してからスマホケースを製造しています。
ですので、返品された製品はそのまま在庫となってしまいます。

phocase担当者曰く、「代引は百害あって一利なし」と感じるほどリスクが大きかったようです。

Paidyを導入すると、利用率は40%に上昇

そのような状況を踏まえてcanvathでは代金引換は導入しないと決め、サービス開始当初はクレジットカードのみでしか決済できない仕様にしていました。
ただ、クレジットカードを利用したくない層にも活用してもらうために後払いサービスの導入を検討し、2015年8月よりPaidyを実装しました。

Paidy実装後、3ヶ月後には決済のうちPaidyが占める割合が40%を超えました。
canvath担当者は「クレジットカードを利用しない層に向けた決済手段はやはり欠かせない」と実感したと同時に「代金引換に比べて請求書の処理が簡単で、さらに返品率も低い」ことから、代金引換採用時の手間が大幅に削減されたことに大きなメリットを感じたようです。

Paidyについてのご相談はお気軽にどうぞ

Paidyは事業規模関係なく気軽に導入できるサービスです。
代金引換に関わる作業に負担を感じている、クレジットカードしか決済手段を用意していないというネットショップ事業者様はぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

 

 
 

参考:

※1:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました~国内BtoC-EC市場規模は13.8兆円に成長~(METI/経済産業省)(2020年8月5日時点でページが存在しないためリンクを削除しました
※2:総務省|平成28年版 情報通信白書|インターネットの普及状況
※3:統計局ホームページ/家計消費状況調査年報 平成27年
※4:JCB、「クレジットカードに関する総合調査」2016年度の調査結果を発表 | JCB グローバルサイト
※5:https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1577.html
※6:業界最安値でオリジナルグッズを作成できる「Canvath(キャンバス)」