短い時間で多くのことを伝えなければいけないCMや、たった1回で印象に残るプレゼンテーションを行わなければいけないような発表の場では、情報量をコンパクトにまとめたインフォグラフィックが大活躍します。
文字で情報を伝えようとしても、情報量が多くなればなるほど冗長的になって、結局何を伝えたいのか分からなくなってしまいますが、インフォグラフィックを使うことで、複雑なデータも視覚で直感的に理解することができるからです。

そして、インフォグラフィックの大きなメリットに気づいたWebマーケターたちは、インフォグラフィックをSNSにまで活用しはじめています
しかしながら、インフォグラフィックは縦長のものが多く、Facebookのフィードでフルサイズのインフォグラフィックが流れてきてもそれほどカッコよく映らないので、実際のところエンゲージメントを上げるのに苦労しているという声もよく耳にします。

ただし、ヤングジェネレーションの間でYouTubeやInstagramが流行しているように、ダラダラと読むよりもパッと見て分かるものが好かれているのは確かです。

Facebookでインフォグラフィックを活用したマーケティングを展開するには、どのようにすればいいのでしょうか。
今回は、インフォグラフィックをFacebookで投稿するメリットと、上手に投稿するための5つのポイントをご紹介します。

インフォグラフィックをFacebook投稿で活用するメリット

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Facebookでどのような投稿をすればクリックされやすいのか、悩んでいるひとも多いのではないでしょうか。
実際、Facebookでつながる友達の数が多くなれば多くなるほど、毎日流れてくるフィードの数も比例して多くなってくるので、いかに注目してもらえる投稿にするかが非常に重要になってきます。
その一つとして、インフォグラフィックを活用する動きがあるのですが、その背景には次のようなメリットが存在しています。

1. パッと見ただけで伝わる

複雑な情報もコンパクトにまとめることができるのは、インフォグラフィックを使う大きなメリットと言えます。
先述したように、ジェネレーション層が下に行けば行くほど、読むよりも観たり聞いたりして楽しむ人々が多くなるので、インフォグラフィックは若い世代にも受け入れられる傾向にあります。
「2011年はチョコレートの消費量が200kgだったのが、2012年には240kgに増えました」という情報も、文章では分かりにくいですが、棒グラフや折れ線グラフで推移を視覚的に見せたほうが分かりやすく伝わります。

2. 説得力がある

インフォグラフィックのほとんどが数値を扱っています。
数値はたんなる言説に比べて客観性があるので、説得力が増し、もし自分にも該当することであれば、気になってクリックしたくなるものです。
ただし、比較する数値が多くなってしまうとごちゃごちゃしてしまうので、注意が必要です。

3. 親しみや好感が持てる

文字だけで説明されてしまうと理屈っぽいと感じますが、インフォグラフィックではイラストやアイコンを使って説明することが多いので、好感を持って受け入れることができます
その意味では、数値を使いながらも分かりやすく視覚化しているので、右脳型の人も左脳型の人も上手に取り込むことができるよい方法だと言えます。

Facebookでインフォグラフィックを活用するための5つのポイント

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ここまで読めば、インフォグラフィックを活用しない手はないぞとばかりに意気込んでしまうのもよく分かります。

しかし、ちょっと待ってください。
Facebookでインフォグラフィックを使う場合、いくつかのポイントがあります。
ただ単に通常の画像のように投稿するだけでは、エンゲージメントは上がりません。
それでは、どのようにすれば上手く活用できるのでしょうか。

1. 画像の縦横比を決めよう

Facebookページで画像を投稿する際には、通常の画像投稿の他にもカルーセル投稿やスライドショー投稿を行うことができます。
しかし、いずれの投稿タイプを選択しても、Facebook上で共有できる部分には限りがあるので、巨大なインフォグラフィックを用意しても一部しか表示できないことを覚えておいてください。
インフォグラフィックの一部を投稿して誘導のきっかけにすることで、興味がある人にホームページブログでインフォグラフィックの全体像を見せることができれば、ユーザーも安心します。

Facebookでインフォグラフィックのスライスを何枚か見せるときには、適切なサイズに切り抜きをすることを忘れないようにしましょう。
画像のサイズには、*横長(Horizontal)・縦長(Vertical)・正方形(Square)がありますが、Facebook上に投稿するときにはできるだけ「横長」「正方形」*を使うようにしてください。

● 正方形|Square

正方形の画像をアップロードする場合は、Facebookの最大許容サイズである470pxが各辺に適用されることを覚えておいてください。
基本的にはどのようなサイズでも自動調整されますが、470px未満であれば、無理矢理引き延ばされるので、ドット画のようになってしまったりピンボケしているように見えてしまいます。

● 横長|Horizontal

横長の画像をアップロードした場合も、横幅は470pxに自動調整され、横幅に応じて縦幅も自動的に変動します。
横幅が470px未満の場合はそのまま右寄せで表示され、左側に空白が空いているように見えてしまいます。

● 縦長|Vertical

縦長の場合は、さらに注意が必要です。
Facebookにアップロードされた縦長の画像は、高さが最大で394pxに自動調整され、高さに応じて横幅も調整され、左右に余白が空いてしまいます。
例えば、500 x 700pxの画像をアップロードした場合は、Facebookは281 x 394pxに自動的にリサイズします。

一番画面を広く使うことができるのは、470px以上の正方形の画像ということになります。

2. インフォグラフィック全体のリンクを貼ろう

写真の大きさや向き、枚数にかかわらず、投稿したインフォグラフィックの全体像を閲覧できるリンクを添付しておきましょう。
繰り返しになりますが、インフォグラフィックのすべてを掲載することはできないので、リンク先に飛んでインフォグラフィックを楽しんでもらい、面白ければシェアしてもらうようにしましょう。

3. カルーセルを使ってみよう

インフォグラフィックの画像を1枚ずつ投稿するのではなく、一度に複数枚見てほしい場合にはカルーセルを活用するのが便利です。
カルーセルの場合はどの画像をタップやクリックをしても、同じフルサイズのインフォグラフィックに飛ぶように設定することができます。
それぞれの画像にキャプションをつけたり編集したりすることもできます。

カルーセルで使用する画像は正方形を使うので、600 x 600pxで画像を作成しましょう。


▲ Lemonlyの投稿したカルーセルタイプの投稿が非常に参考になります。

4. リンク画像をカスタマイズしよう

Facebookの投稿編集画面でリンクを入力すると、リンク先で使われている画像をもとに自動的にサムネイルを作成しますが、このサムネイル画像はいろんな画像にカスタマイズすることができます。
画像の横に表示された*「+」マーク*をクリックすることで、画像を追加することが可能です。

このサムネイル画像は、最大で1200 x 628pxで表示することができます。
サムネイルをカスタマイズしてリンクを共有する場合、インフォグラフィックの一部やタイトルに差し替えておけば、そこをクリックした場合にインフォグラフィック全体を表示するように誘導することができます。

5. キャンバスを使ってもっと自由に投稿しよう

2016年、Facebookに新しい投稿タイプとして*「キャンバス」が登場しました。
この最もカスタマイズ可能な投稿タイプの注意すべきところは、現在
モバイルアプリ上でしか閲覧できない*点です。
したがって、デスクトップではキャンバスを見ることはできません。

モバイル上では、インフォグラフィックをより長く表示することができるので、とんでもなく長くうんざりするものでなければキャンバスを使ってみると、縦長の画像であってもうまく表示することができます。
また、キャンバスでは、サムネイル画像自体に全体のインフォグラフィックを表示するリンクを付加できるほか、同じリンク先のCTAボタンをつけることもできます。

これだけでも面白いですが、キャンバス形式で投稿できるのは、これだけの種類があります。

  • 写真
  • クリックボタン
  • カルーセル
  • カスタマイズした背景・フォントカラーのテキストブロック
  • ビデオ
  • ヘッダー

キャンバスで投稿された画像は最初折りたたんで表示されますが、設定で横幅に合わせた表示を行うことができます。

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ユーザーはモバイルアプリ上ではピンチしてズームすることができないので、モバイル端末上でも見やすいように十分にパーツを大きく表示しておきましょう。

まとめ

さまざまな投稿タイプがあるので、それぞれの強みを理解し、それらを活かして投稿すると、エンゲージメントの高い投稿を実現することができます。
いろんなタイプの投稿を何回かに分けて投稿し、ユーザーの反応の高いパターンを見つけることが大切です。

インフォグラフィック自体の作成の仕方のポイントは以下の記事でまとめています。
もしインフォグラフィックの作成に戸惑ってしまったら、ぜひ参考にしてみてください。

参考:
分かりやすさが肝心!印象に残るインフォグラフィックを作る5つのコツ