には私たちの購買欲求を刺激したり抑えたりする効果があるので、適切な色を使ってホームページやプロダクトのパッケージをデザインすることはマーケティング戦略上非常に重要です。
色を使いこなすことができれば、競合に囲まれながらも注目を集めることができたり、作りたい雰囲気を意図的に醸し出すことができたり、ユーザーに行動を促すきっかけを作ることができます。

実際、LoyaltySquareの記事で紹介されているように、ある製品を購入するのに90%以上の人々が色に何らかの影響を受けていることが明らかになっています。
また、白黒の広告を使うよりもカラーの広告のほうが認識している人々が26%増えたというデータもあります。

色が消費者心理に与える影響は、デザイナー以外の方も知っておくと役に立つでしょう。
今回は、ノンデザイナーでも知っておきたい色彩を使ったマーケティングテクニックをご紹介します。

色が与えるイメージを理解しよう

メラビアンの法則(第一印象は9割が見た目で決まるという法則)をWebマーケティングに活用する時によく言われるのは、次のようなことです。

インターネットにおけるユーザーの購買活動に影響を与えているのは、93%がビジュアル、6%が文章、そしてその他のことが1%」

そして、ビジュアルにおいては90秒以内に、かつ無意識に判断されることが明らかになっており、84.7%がモノを買う時に色を第一の理由にしています。

参考:
Why All Sale Signs Are Red: The Science of Color in Retail

色にはそれぞれに特徴があり、私たちの心理や行動に大きな影響を与えています。
そのため、まずはそれぞれの色がどのようなイメージを与えるのかを理解することが、色彩を使ったマーケティングを行う上で重要になります。

1. 赤|危険・重要・情熱

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と聞いて血や火の色だと想像する人もいるでしょう。
またある人は赤を見て愛を想像するでしょう。

赤は様々な色の中でも非常に激しい感情を呼び起こす色のひとつです。
エネルギー値が高く力が溢れみなぎるイメージがあり、NetflixYouTubeのような動画配信サービスは赤色をメインカラーに使っています。

また、赤は目を引く色としても知られており、信号機の「止まれ」の色にもなっています。
デザインにおいては、アクセントカラーとして使われることがあり、映画祭などでレッドカーペットが敷かれて著名人があるくことで、注目を集め、重要であることを周りに認識させる効果があります。

2. オレンジ|自信・活力・楽観

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オレンジはとても活き活きとした色です。
赤と同じような側面を持っていますが、赤ほどの攻撃性はなく、むしろ楽しく元気なイメージを持ちます。

赤と同じく、オレンジも認識されやすく、重要度を示す色として知られているので、CTAボタンでよく使われる色です。
オレンジを「安っぽい」と感じる人もいますが、格安チケットサイトやECサイトなどでは逆にオレンジを使って安さを連想させる場合もあります。

3. 黄色|太陽・幸福・注意

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奇妙に感じるかもしれませんが、黄色幸福不安の両方を表現します。
デザイン上は、黄色は注意を喚起する色として知られるので、実生活でも注意を促す道路標識などで使われることがあります。

黄色と黒を一緒に使うことで、コントラストが生まれ注意を引きつけることができます。
ニューヨークでは、黄色と黒の看板をのせたタクシーをよく目にします。

4. 緑|自然・成長・成功

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と言えば自然や森・木・葉っぱなどを想像する人が多いでしょう。
ほとんどの植物は緑の葉を持つので、緑は成長健康を連想させることもあります。

緑はあらゆるデザインにおいて他の色と調和しバランスが取りやすいので、CTAボタンとしてもよく使われます。
特に彩度の高い緑色(黄緑やミントグリーンなど)は注意を引くので、ダウンロードボタンなどに使われます。

5. 青|快適・安心・信頼

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一般的に、の色を連想します。
安定的で、身をゆだねたくなる色です。

UIデザインではライトブルーやダークブルーが使われますが、iOSUIでよく使われているライトブルーは落ち着いていて安心感を演出することができ、Facebookのブランドカラーで使われるダークブルーは強さや信頼を表現することができます。

6. 紫|豪華・神秘・想像

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は自然界ではあまり見られない色なので、創造的なイメージを与えたり、豪華贅沢な、特別なイメージを与えます。

また、子どもの4分の3は他のどの色よりも紫が好きだということもあり、子ども向けのファンシーな商品では紫が多用されます。

7. 黒|権力・優雅・教養

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どの色よりも力強い色として知られています。
背景色のようにホームページ上でも大部分を占める重要なパーツとして使われる場合には、高級でミステリアスなデザインになります。

ホームページ作成サービスのSquarespaceではメインカラーに黒を使っており、男性的で力強いイメージがあります。

8. 白|健康・清潔・美徳

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は純潔で健康な、あるいは何もないプレーンなイメージを与えます。
また、ゼロから生み出すという意味では、イノベーションを連想させることがあり、アントレプレナーが好んで使う色としても知られています。

余白のことをデザインでは「ホワイトスペース」と呼びますが、その名の通り白はスペースを生み出します。
Googleのホームページは余白を最大限に活用したシンプルなデザインになっています。

9. グレー|統一・中間・専門

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グレーは黒と白を混ぜてできる色であり、ニュートラルなイメージを与えるので、他の色とも相性が非常によい色として知られています。

また、グレーを背景などに使うことで、他の色を引き立たせようとする効果もあります。
Dropboxではグレーの背景を使っており、ライトブルーのCTAボタンを引き立たせる役割をしています。

ターゲットによって使う色を変えよう

以上が、単色の色がそれぞれに与えるイメージとなります。
しかし面白いことに、年齢や性別によって、好みの色というのは異なります。

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例えば、男女の別で好みを調査したときに、次のような事実が明らかになっています。

まず、青は男女ともに最も人気の高い色であることがわかりました。
また、男女ともに人気のない色は、茶色やオレンジ、黄色でした。
グレーは女性にはあまり人気のない色で、男性には紫はあまり人気がないようです。
そして、ピンクは万国共通で女性に愛されている色だと思われているかもしれませんが、実際にはそうではないことが明らかになっています。

参考:
The Psychology of Color in Marketing and Branding

男女の別だけではなく、年齢に関しても好みが分かれるでしょう。
一般的に、若いほどビビッドな原色を好む傾向にあり、歳を取れば取るほど彩度の低い色を好む傾向にあります。
したがって、プロダクトやサービスがどの層をターゲットにしているのかを明確にし、ターゲットに応じた色を使うことが大切です。

コンバージョン率を上げる色は?

オンラインマーケティングでは、いかにユーザーに「新規会員登録」や「今すぐ購入する」というボタンを押してもらうかが鍵となります。
そのため、ボタンをいかに認識してもらうかが重要になります。

通説であれば、赤いボタンは注目を集めますが、注意を喚起する色なので、緑のボタンにしたほうがよい結果が出ると言われています。
しかし、これはあくまでも一般的な見解であり、実際にはユーザーのターゲット層やホームページのテーマ設定によって有効な色は変わってくるので、A/Bテストなどを通じて最もコンバージョン率が高くなる色を探すことが重要です。

参考:
CTAボタンを押させたい!たった3つのポイントを意識するだけでホームページのCV率の最大化に成功

色の数は制限しよう

バランスはデザインを行う上で最も重要な要素の一つです。
バランスといえば文字の大きさや画像などの配置の兼ね合いを想像するかと思いますが、色についても同様にバランスが重要です。
たくさんの色を使いすぎるのはよくある間違いですが、それは色を過剰に使ってしまうとたくさんの感情やメッセージを一度に伝えすぎてしまうので、ユーザーが見ていてストレスになってしまうからです。

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シンプルなデザインにするためのカラーリングを考える上で「60:30:10の法則」という重要なルールがあります。
これは、60%にプライマリーカラー(メイン色)、30%にセカンダリーカラー(サブ色)、そして10%にアクセントカラー(アクセント色)を設定するものです。
このルールを知っておくと、色を使う時に自然にバランスが取れているように見えます。

まとめ

日々、街を歩いていると、さまざまな看板や広告に出くわします。
それらがどんな色を使ってデザインされているのかをじっくり見てみると、経験を重ねるごとにその色がなぜ使われているのか、その理由が分かってくるかもしれません。