フランスの首都パリは、19世紀以降、「芸術の都」と呼ばれることがあります。
一説によれば、ナポレオン時代に、国王の居住がヴェルサイユに移ったこどで荒れ果てたルーブル宮殿が整備され、当時国王や王族のコレクションだった美術品を展示して一般市民にも解放し、芸術に触れる機会が増えたからだと言われています。
さらには、ナポレオン3世時代に設計士オスマンを中心にパリの再開発が行われたことも理由だと言われています。

数多くのサロンが開かれ、芸術家が集まり、新芸術を模索する若き芸術家たちが集まり、芸術運動を行うようになったパリ。
それ以前はイタリアが芸術の中心と言われていましたが、多くの芸術家たちがパリに集うようになったのです。

100年以上経過した現在でも、フランスは注目したい国の一つです。
世界の共通語が英語である今、どうしてもフランス語で書かれたホームページにはスポットライトが当たりにくいのが現状です。
しかし、「モード」にも通じるモダンな作風は、フランスのデザイナーの得意とするところでもあります。

今回は、インスピレーションが湧き出るフランス発のホームページをご紹介します。

インスピレーション湧き出るフランス発のホームページ

1. ISTHME

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ISTHMEはフランス系カナダ人のデザイナーであるイサベルさんが立ち上げたポートフォリオサイトです。
さまざまな抽象的な作品が、まるで博物館で絵画を見るようにバラバラに展示されており、クリックすることで作品の詳細を確認することができます。

手書きのロゴが味があり、また白い背景を使って余白を十分にとり、四角い画像をそのままベタ張りする様子は、最近話題のブルータリズムとも通じるところがあります。
フィルターボタンを使って画像を絞り込みできるのは、秀逸なUXを実現していると言えるでしょう。

2. Hadrien Louis Baïdez

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Hadrien Louis Baïdezさんのポートフォリオサイトです。
影を効果的に使ったヒーローヘッダーの中には、文字がタイプライターを打ち込んでいるように変わるメッセージが表示され、マウスを動かすとパーティクルが動くようなインタラクティブな仕掛けが施されています。

スタイリッシュでモダンなフォント、統一された黄土色のテーマカラー、宇宙にいるような世界観、直線をうまく利用したレイアウト、どれを取っても秀逸です。
左上のメニューは固定されているのにもかかわらず一切邪魔になることがないのも、よく考えられています。

3. Maison Pourchet

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Maison Pourchetは1903年に創業したフランスで革製品を販売する会社です。
フランスでも人気のブランドのブランドだけあり、余白を十分に取りながら、商品にフォーカスが当たるような大胆なレイアウトを採用しています。

トップページでは商品画像がいくつか並べられていますが、マウスカーソルを合わせるとふわりと上がって商品名と価格が表示されるインタラクションにも注目してみてください。

伝統的なブランドだけにセリフ書体が似合いますが、サンセリフ書体と組み合わせることでモダンで新しい時代に対応している印象も合わせて与えることに成功しています。

4. Christian Lacroix

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Christian Lacroixは1961年生まれのフランスのファッションデザイナーで、同名のファッションブランドを展開しています。

ホームページは、「2017年上半期に取り入れたい5つのWebデザイントレンド」でも紹介したホワイトフレーミングという、白い枠で囲うデザイントレンドを採用しています。
トップページでは複数の写真が交互に大画面で表示され、ブランドイメージを喚起しています。

コレクションページでは、興味を持った作品を気軽にSNS投稿ができるように、それぞれの作品にFacebook、Twitter、Pinterestのボタンが付いています。
居住用の装飾だけでなく、本命の洋服やドレスのコレクションを見るだけでも、クリエイティビティを刺激されます。

5. Angström

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Angströmは2011年に設立されたデジタルクリエイティブエイジェンシーです。

左側にエレベーターメニュー、中央にハンバーガーメニューを設置し、さまざまなUIにマイクロインタラクションが取り入れられています。

左上にあるロゴは時折可愛らしいアニメーションが表示されるとともに、明確には別れていませんがスプリットスクリーンのように左右にパートが別れており、左側には2人のこびとがアニメーションで動き出します。

6. Boulangerie La Parisienne

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Boulangerie La Parisienneはパリに6店舗構えるフランスパンのブーランジェリーです。

熟練のパン職人たちが焼いたパンをすぐにでも食べたくなるように、トップページからパンを焼いている写真を全画面で表示します。
ロゴには極細のサンセリフ書体に稲穂のマーク、そしてその下には創始者のMickaël Reydelletさんのサインが記されています。

余白を十分に取りながら、ときにグレースケールの写真を使い、また焦げ目をつけた美味しそうなパンの写真がカラーで登場します。
配色も、基本的には白と黒、UIに部分的に茶色を使うことで、シンプルに仕上げています。

7. SHIFT Paris

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SHIFT Parisはパリのアムステルダム通り近くに建設された複合施設で、オフィスフロアも備えた、ガラス張りが印象的なモダンな建物です。
インテリアはもちろんのこと、エクステリアも非常に魅力的で、壁にはアントレプレナーにぴったりなウォールデザインも施されています。

トップページでは、マウスカーソルを合わせるとほかのメニューが暗くなり、マウスカーソルが合わさった部分だけライトアップされるようなインタラクションが採用されています。

まとめ

全体的にフランス発のウェブサイトは写真をよく活かしており、また文字は黒、背景は白のサイトが多いように感じます。
これは、カラフルな写真にフォーカスを当てることで、あくまでも主役は写真、テキストは説明にすぎないという価値観を表現していると言えます。
ブランドはイメージが勝負なので、パリから多くのブランドが生まれているのも納得できますね。

他とはちょっと違ったホームページを作りたいときには、ぜひフランスのホームページも参考にしてみてください。