この記事は2015年4月15日に公開された記事を更新しています。

仕事をしているとあらゆる面において重要となるのがプレゼン力です。
プレゼンというと大勢に向かって提案するというイメージがありますが、自分の考えや意見を相手に伝えるという点では、商談や上司への提言など1対1のコミュニケーションの中でもプレゼンの機会は頻繁に起こっています。

仕事のスキルを磨くことも重要ですが、自身の意見わかりやすく伝えるために営業マン以外でもプレゼンスキルを向上するべきです。

今回は、世界中の一流プレゼンターを集めて開催されるプレゼンテーションイベント「TED」を中心に、プレゼンの参考になる人気動画を集めました。
5分前後で完了するものを集めたので、通勤時間にも気軽に閲覧できます。良いプレゼンのエッセンスを吸収してみてはいかがでしょうか。

1.聴衆に高揚感をもたせ、より魅力的なプレゼンに

マット・カッツの30日間チャレンジ

Google検索エンジンのスパム対策リーダー(現在は休暇取得中)のマット・カッツ氏が、30日間チャレンジで得た教訓を披露しています。
「30日」という期間で何ができるか、人はどう変われるのかを、高揚感溢れるトークでプレゼンし、聴衆を引き込んでいます。
自分自身が高揚感を持って話すことで、周りも巻き込む魅力的なプレゼンに仕上がっています。

2.聴衆の共感を得る

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アリアナ・ハフィントン「成功の鍵とは? もっと睡眠をとりましょう」

ニュースメディア「ハフィントン・ポスト」の創始者であるアリアナ・ハフィントンが睡眠の重要性をプレゼンしています。
女性限定のTEDイベント「TEDWoman」で披露されたこちらのプレゼンは、来場している女性を明確にターゲティングし、彼女たちが共感できるポイントをそこかしこに散りばめた内容で、会場の女性達からは共感からくる笑いが度々巻き起こり、最後まで聴衆を飽きさせずに結論に結びつけています。

3.聴衆に質問を重ねてトークに引き込んでいく

ゼイ・フランク: あなたは人間ですか?

アメリカのオンライン・パフォーマンス・アーティストとして知られるゼイ・フランク氏による、パフォーマンス色の強いプレゼンです。

「あなたは空港でチェックインから ゲートまで歩きながら 航空券をなくしたのではないかと 何度も思ったことがありますか?」
「あなたは自分ではまだ気づいていない 生まれつき秀でた能力があったらと 望んだことはありますか?」

などなど、誰でも感じたことのある感情についての質問を延々と繰り返し、聴衆とのコミュニケーションプレゼンを展開しています。

4.トークに緩急をつけて伝えたい部分を強調

サリー・コーン: クリックするものを選ぼう

レズビアンの政治評論家であるサリー・コーン氏による、「クリックは公的な行いだ」という旨を主張しているプレゼンです。
マイノリティを追い詰めるネット上の言論を抑制するためには、自分がクリックするページをしっかり見極めるように、という持論を展開しています。
基本的に早口ですが、強調したい部分、最も伝えたい部分は急激にゆっくりとした聞き取りやすい口調になり、そこで発せられるメッセージは聴衆により強く残ります。

5.二時間のプレゼンを3分に凝縮する圧倒的な要約技術

リチャード・セント・ジョン「成功者だけが知る、8つの秘密!」

「成功」に関連する分析を行うアナリストであり、作家、講演家のリチャード・セント・ジョンによる成功するための8つの秘密についてのプレゼンです。
冒頭で、「学生に向けて2時間で話した内容を今回は3分間で話します。」と宣言しており、実際に3分で8つの項目をわかりやすく解説しています。
ほとんどのプレゼンは限られた時間の中で行われるため、制限時間に合わせてプレゼンを構成することは大前提となります。
こちらのプレゼンでは、彼はこのような内容を発表するに至った経緯、手段、結果を端的に述べています。また、インタビューした著名人の名前を多数引用することにより、プレゼン内容の権威性を高めています。

6.スムーズな実演で観客を引き込む

ジョニー・リーが披露するWii リモコンHack

研究者であるジョニー・リー氏が、Wiiリモコンを高度な教育ツールに変化させたものを披露しています。
このプレゼンはWiiリモコンから作成した教育ツールの動作が要となりますが、全ての機器がスムーズに作動し、その驚くべき技術にのみ聴衆の興味は向いています。
基本的なことですが、プレゼンで何かしらの実演を行う場合は事前に入念な動作確認を行いましょう。プレゼン中は小さなミスでも目立ってしまい、聴衆の心象を悪くしたり興味が離れていってしまう可能性が高くなります。

7.一見するとわかりにくい事柄も具体的な事例を引用してわかりやすく

デレク・シヴァーズ 「変? それとも違うだけ?」

TEDで数々の名プレゼンを残している事業家のデレク・シヴァーズ氏が、「あらゆる物事は別な見方ができる」と主張するプレゼンです。「あらゆる物事は別な見方ができる」とだけ言っても、すぐに理解できる方は少ないのではないでしょうか。デレク氏は、冒頭から具体例から話し始めます。誰もが想像できるシチュエーションを2パターン披露してから本題に入り、そこでようやく彼の主張したい内容が明かされます。
聴衆はそういう主張につながっていたのかと納得し、その後のプレゼンにも熱心に耳を傾けています。抽象的なことを伝えるには具体的にイメージできる例を持ち出すと効果的です。

8.聴衆の心を打つフレーズを組み込む

クリント・スミス: 沈黙のもたらす危険

スラム出身の詩人であり教師でもあるクリント・スミス氏が、沈黙することの危険性について訴えるプレゼンです。
詩人だけに、後半畳み掛けるように展開される沈黙の危険の表現はとても叙情的で深く訴えかけるものがあります。ここまでのレベルのものを作り上げるのはなかなかできることではありませんが、強く訴えかけたいメッセージがある時は、時には感情に訴えかけるような印象的なフレーズを利用するのも有効な手段です。

9.起承転結、結論→理由という基本を忠実に守る

マシュー・オライリー: 「私は死ぬのでしょうか?」真実を答える

救命救急医療技術者であるマシュー・オライリー氏が、死期が迫った方に対して真実を伝えることの意味を話しています。
こちらのプレゼンでは、ストーリーの基本である起承転結と、物事をわかりやすく伝えるのに効果的な結論から述べて、その後に理由を話すという話法を忠実に守っているため、非常にわかりやすい構成となっています。彼の真摯で穏やかな語り口調もあいまり、多くの人に感動を与えるプレゼンとして様々なメディアで紹介されました。

10.重要な箇所を繰り返し話すことで聴衆の記憶に残りやすくする

デレク・シヴァーズ 「社会運動はどうやって起こすか」

デレク・シヴァーズによる「社会運動の起こり方」についてのプレゼンです。
社会運動が起こる経緯について、ある実験的な映像を流しながら解説をしていきます。その中で、社会運動が成り立つポイントを説明していますが、ほとんどの聴衆の興味は映像に向けられています。このままだとポイントが伝わっていない可能性が高いのですが、デレク氏は映像が終了した後に「ここでおさらいです」と、重要なポイントのみを繰り返します。インパクトの強い映像や画像を使用する場合、聴衆は視覚に集中してプレゼンターが話している内容が聞こえない場合があります。ここだけは聞き逃してほしくないという箇所は繰り返し述べるようにしましょう。

11.データを示して提案内容の信頼性を高める

デレク・シヴァーズ 「目標は人に言わずにおこう」

デレク・シヴァーズ氏が「目標は人に言わずにしておいたほうが良い」という主張を展開するプレゼンです。一般的には、自律するためにも目標は周囲の人間に公表した方が良いとされているため、多くの方はこの主張に首をかしげるでしょう。 そのような反応をデレク氏は予め想定し、「目標を公表しないほうが良い」ことを証明する数字的なデータを盛り込んでいます。

12.自身の経験を元に説得力のあるプレゼンを展開する

リチャード・セント・ジョン:成功とは終わりのない旅である

リチャード・セント・ジョン氏が、「成功」についての持論を展開しています。 彼は経営者として大きく成功し、また大きな失敗も経験しています。なかなか一般人では経験できないようなダイナミックな人生を歩んできた彼が、自身の経験を元に語る「成功」をめぐる議論は非常に説得力があります。

13.複雑な話を、完結にまとめて伝えたいことだけを伝える

テリー・ムーア 「X はなぜ未知数か?」

編集者のテリー・ムーア氏が、なぜ数学で未知数を表す記号が「X」なのかについてプレゼンしています。
ルーツとなったアラビア語の紹介から入り、数学や工学などはアラビア語で生み出されていたこと、アラビア語からヨーロッパの言語に翻訳する際に、ヨーロッパでは表現できない発音が含まれていたという議論から、徐々に内容が専門的で難解なものとなっていきます。「10世紀のルートの解き方」も表示されますが、ほとんどの聴衆には意味を成すものには見えないでしょう。
聴衆がぼんやりしてきたところで結論に入りなぜ未知数を X で表すのか? その理由は ― スペイン語で [シ] と発音できないからです (笑いが起こる) これは伝える価値があると思います」と、冒頭に問いに対し非常に簡単な解答で締めくくります。
このように、解答だけを理解しやすいものにしておくことで、聴衆にはそこの内容だけ覚えてもらうことができます。

14.日本国内のプレゼン名人「孫正義氏」

孫正義「ソフトバンク 新30年ビジョン」

日本国内でプレゼンが評価されている著名人といえば、ソフトバンクグループの創業者である孫正義氏です。
こちらの動画は、2010年の孫氏によるソフトバンク新30年ビジョンの発表を収めたもので、全90分を2~3分の動画に分割し配信されています。
孫氏の明確なビジョンと、多くのデータを交えた説得力あるプレゼンは非常に多くの学びを得られる内容となっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

どのプレゼンも短い時間で明確なメッセージを発信し、趣向を凝らした話法が使用されています。
また、どのプレゼンにも共通していたのが「笑い」を取り入れることです。笑いを取り入れることで聴衆側はリラックスし、集中力を維持しやすくなるうえに、聴衆の興味関心を自分に強く引き寄せることが可能です。
「笑い」は必ずしも必要ということはないかもしれませんが、平均以上のレベルのプレゼンを目指す場合は取り入れた方がいいでしょう。

プレゼンの1番のコツは、そのプレゼンを聞いているのが誰かということを意識することです。ほとんどのTED出演者は、TEDを観にきている聴衆がどのような層なのかを知っており、彼らに当てはまるような話題をたびたび投げかけています。
これはホームページコンテンツを作成する時と同じように、誰に向かって何を伝えたいのかを意識し、十分練習を重ねれば大きな失敗は防げるでしょう。