ソーシャルリスニングツールを活用しているご担当者様は、ソーシャル上の声を上手く使いこなせているでしょうか?マーケティングリサーチのツールとして活用することができますが、ソーシャルメディア上の情報は刹那的に流れていってしまうものも多いです。ソーシャルメディアにおいて、情報の鮮度というのは非常に重要視されます。その時、瞬間的に持ち上がっている事柄をキャッチできれば、出来る限り最適な対応が可能です。

今回は、リアルタイムモニタリングの手法をご紹介します。
出来る限りリアルタイムなモニタリングを行うために、最適なソーシャルリスニングツールを選ぶポイントもチェックしていきましょう。

ソーシャルメディアの対応は即時性が大切

ソーシャルリスニングでは、ソーシャルメディア上にある一般ユーザーが発信する投稿を収集して、マーケティングに役立つ情報として活用することができます。しかし、収集したこれらの情報は、時間と共に価値が薄れていくことも多く、ソーシャルメディア上で語られるトピックスは日々あっという間に変化していく可能性があります。ソーシャルの情報というのは、リアルタイム性が非常に重要なのです。

週に1回程度ダッシュボードを見て、3ヶ月に1回程度レポートにまとめるといった活用方法では、実際にレポートを社内で回覧した時には数ヶ月前の情報である可能性もあり、ソーシャルリスニングの良さを十分に生かしきれません。時間が経ってから「ソーシャルメディア上でこんな投稿がありました」と報告があっても、それに対する具体的な対策を検討する時点であまり価値のない情報になっている可能性も十分にあります。

ソーシャルメディア上の情報を活用する際、どれだけリアルタイムにモニタリングできているかで、効果が大きく違ってくることが多いです。自分たちの顧客がその時に何を話題にしているかを出来る限り即時に把握し、社内にフィードバック出来る体制を整えておくといいでしょう。

ソーシャルリスニングツールはダッシュボードの見やすさが重要

情報の即時性を大事にするにあたり、ソーシャルリスニングツールのダッシュボードのUI、見やすさはとても大切です。ダッシュボードが見づらい、画面デザインが格好悪いようでは、せっかく導入してもあまり見なくなってしまう社員の方も多いでしょう。定期的に見るものだからこそデザイン性に優れたものを選ぶのが、ソーシャルリスニングツール導入の際のポイントです。

また、多くのソーシャルリスニングツールに導入されているワードクラウドという機能は非常に重要になります。ワードクラウドとは収集したデータの中から頻出単語を集めて表示するインフォグラフィックです。

頻出単語の中から特に使われる回数の多い需要な単語は大きく表示され、話題のトピックスを直感的に理解することができます。情報の視認性や、一見しただけでどれだけの情報を認識できるかが、とても重要です。
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また、ソーシャルリスニングツールは、APIを公開してしているものが多く存在します。もし社内イントレなどを自社で開発している場合などには、取得したデータを自分たちにとって見やすくデザインされた独自のダッシュボードに表示させることも検討してみてはいかがでしょうか。

アラートメール機能はリスクモニタリングに最適

ソーシャルリスニングをリアルタイムモニタリングとして活用する際に、非常に効果を発揮するのはリスクモニタリングです。炎上の火種の早期発見や、お客様トラブルなどの対応のためには、ソーシャルメディア上で呟かれるリスク投稿を素早くキャッチし、出来る限り早期の対応をすることがポイントとなります。

ソーシャルリスニングツールは、設定したキーワード群を検索クエリとしてダッシュボードを作成し、そのダッシュボード上で分析することを想定して設計されているものが多いです。しかし、リスクモニタリングとして活用したい場合、逐一ダッシュボードを見にいくという対応では難しいでしょう。リスクモニタリングを行う際には、アラートメール機能を利用するのが最適です。

設定しているキーワード群にヒットする投稿があった際に、アラートメールを送ってくれる機能です。これによりソーシャルメディア上に何か要注意投稿があった際に、リアルタイムで通知してくれるため、炎上リスクを即時にキャッチすることができます。リスクモニタリングとしての活用を検討している場合、ツール選びの際にはこのアラートメール機能は必須となるでしょう。

ソーシャルアラートのみに特化したツールも

もしソーシャルリスニングをリアルタイムのリスクモニタリングにのみ活用したいという場合には、アラートメール機能のみに特化したツールも存在します。

twilert

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https://www.twilert.com/

twilertは、指定した検索クエリに沿ってヒットした投稿をメールでアラートするサービスです。ブランドキーワードを設定して、日々のエゴサーチを楽にすることも可能ですが、リスクになり得るキーワードをOR設定でいくつか指定しておくと、想定される幅広いリスク投稿を即時にキャッチすることができます。
twilertの場合、言語設定でのフィルタリングだけでなく、指定地点から距離でフィルタリングすることが可能なため、局地的なエリアだけを指定してモニタリングすることも可能です。

参考:
Twilertとは?気になるツイートを見逃さない便利ツール

Twitterの通知機能

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かなりシンプルなモニタリングにはなりますが、特定のアカウントが発言した際に通知してくれる機能はTwitterそのものに実装されています。

自社ブランドに対して攻撃的な発言を繰り返すアンチのユーザーがいる場合などに設定しておくといいでしょう。通知をオンにしても相手側には知らされませんが、こちらがフォローしていることが条件のため、ブロックされてしまうと通知が受けられないので注意が必要です。

イベントなどの際に会場の声を即時にキャッチ

ソーシャルメディアのリアルタイムモニタリングが活用できるシーンは様々ありますが、イベントなど人が多く集まる際、会場の声を集めることに活用できます。多くの人が集まるイベントなどでは、現場だけでは汲み取りきれない会場内のさまざまな不満などがソーシャルメディア上に投稿されることがあります。

「ここの受付が混んでいる」「周辺の交通機関がマヒしている」「お客さん同士のトラブルがあった」など、広い会場で同時多発的に起きるトラブルにスムーズに対応するために、ソーシャルメディアをモニタリングする人を一人用意するなどの対策を検討すると良いでしょう。

また、Twitter上の検索機能で単一キーワードの検索だと手間がかかりすぎてしまう場合があり、情報のキャッチが遅れてしまう場合があります。ソーシャルリスニングツールを利用して、想定され得るキーワード群を事前に用意しておくことで出来る限り漏らすことがなく、リスク投稿を検知することが可能です。

まとめ

このようにソーシャルリスニングはマーケティングリサーチとしてだけでなく、今現在リアルタイムの現実世界で起きていることをキャッチする手段としても威力を発揮します。発想次第でソーシャルの声はさまざま形で活用が可能です。あなたもあなたのビジネスに合ったソーシャルリスニングの導入を検討してみてはいかがでしょうか?