強調スニペット(Featured Snippets)とは?検索結果「0位」とも呼ばれる重要枠
Google検索エンジンの検索結果画面は日々テストが繰り広げられており、変化し続けています。その中には、今回お話する「強調スニペット」関連でのアップデートも多く含まれます。その背景として、米国でのユーザー行動の変化、特に「音声検索」の増加が、強調スニペットと密接に関わっていることも挙げられます。そのため、米国ではSEOにおける注目トピックとして、強調スニペットを扱うケースが非常に増加しています。
この強調スニペットですが、まだまだ日本で本領域をトピックとして扱うケースは少ないと言えます。ですが、2017年5月に行われた開発者向けイベントGoogleI/Oにて、日本にも音声検索デバイス“Google Home”が上陸すると発表されており、今後日本でも音声検索が増加することが予想され、それに伴い、検索結果における強調スニペットの位置付けがますます重要になる可能性もあります。
今回は、強調スニペットの基本情報から表示や形式について、さらには"なぜ今強調スニペットが注目されているのか"という点をご紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
強調スニペットとは何か
強調スニペットとは、Google検索で「○○とは」「○○ 意味」など、主に情報収集を目的(インフォメーショナル)としたクエリで検索した際に、皆さんも良く目にするであろう、Google「アンサーボックス」と呼ばれるものの一種とされています。
参考:
強調スニペット
PC検索結果における強調スニペット表示
強調スニペットは、検索結果ページにおいて自然検索1位よりも上部に表示されるため、非常にインパクトのあるものといえます。ですが、強調スニペット自体は、Googleのヘルプにも書かれているように、あくまでユーザーの質問や検索クエリに対する回答となるコンテンツがWebページに含まれていることをプログラムで判断し表示しているため、Webマスターの皆様が操作することはできません。
強調スニペットには様々な形式が存在する
強調スニペットには様々な形式が存在し、その中でも最も多いのが「文章型」であり、強調スニペットにおける最もオーソドックスな形式です。
文章型
そのほかの代表的なものとして物事の順番を表したり、箇条書きを示す「リスト型」や、< table > タグと相性が良いとされる「表組み型」などがあります。
リスト型
表組み型
なぜ今強調スニペットが注目されているのか
では、なぜ強調スニペットが注目されているのでしょうか。その理由としては2つあると考えます。
1.「0位」に位置する掲載位置
上述のとおり、そもそも表示位置自体が自然検索1位よりも上位に表示するため、ユーザーは検索結果ページの中でも真っ先に強調スニペットを見ることになります。言わば検索結果の「0位」として表示される状態ですので、検索結果においてユーザーの目に触れる機会や、リンクをクリックされる可能性は高くなると言えるでしょう。特にモバイル端末での検索結果においては、PC以上に目立つ存在だと言っても過言ではありません。
モバイル検索結果における強調スニペット表示
この強調スニペットですが、昨今の米国SEO業界ではよく取り上げられるトピックの1つとなっています
そのもう1つの理由は、冒頭でも申し上げましたが、米国でのユーザー行動の変化、特に音声検索の伸びと密接に関わっていると考えられます。
2. 音声検索との親和性
AmazonのAlexaやGoogleによるGoogle Homeなど、米国では音声検索デバイスが普及し始め、すでにGoogle検索全体の20%は音声検索によるものだと言われています。
参考:
http://searchengineland.com/google-reveals-20-percent-queries-voice-queries-249917
そして、Google Homeで音声検索を行った際に、その質問の内容に「回答」として読み上げられるものこそが強調スニペットなのです。そのため、音声検索の増加が著しい米国では、次なる一手としての強調スニペットが注目されているのです。
日本における強調スニペットの状況は?
では、その強調スニペットは、日本ではどのような状況なのでしょうか。
まず、出現数についてですが、昨年から今年にかけて増加していることが、クロスフィニティ株式会社(以下、クロスフィニティ)と米国のSEOプラットフォームツールであるseoClarityの共同調査からも見ていただけると思います。
強調スニペット出現数調査
調査対象:475万KW
※seoClarityとクロスフィニティの共同調査
実際に皆さんも、様々な検索クエリで強調スニペットを見かけることも増えているのではないでしょうか。実数値を見てもその増加は明らかなものといえます。
次に、どのようなクエリにて強調スニペットが表示されるかについて、「単語数」という観点で調査したものが以下のグラフです。
調査対象キーワード数:96,096キーワード
※クロスフィニティの独自調査
こちらのデータから、日本においては1単語のキーワード(「バリスタ」「インターンシップ」など)での出現数が多いことが見受けられます。そして、次に出現数が多い傾向にある2語の組み合わせキーワードです。
この組み合わせキーワードには一定の傾向が存在すると仮定し、強調スニペットが出現しやすく、出現のトリガーとなる組み合わせキーワードを「トリガーワード」と定義し、調査致しました。
どのような「トリガーワード」が存在するのか
調査対象キーワード数:96,096キーワード
※クロスフィニティの独自調査
トリガーワードにおいて、まず圧倒的に多いものが「とは」です。「○○ とは」と、用語やその内容を知りたい時に検索すると出現する強調スニペットについては、皆さんもよく目にするといえるのではないでしょうか。
次に多いのが「料金」や「価格」の組み合わせで、これらのタイプは文章型の強調スニペットではなく、表組みでの形式が多く見受けられます。
例:「iPad 料金」「現金書留 料金」「ウォシュレット 価格」など
そのほかにも「意味」や「違い」などがトリガーワードとして存在しますが、総じてユーザーが何か調べ物をしている際に検索するであろうインフォメーショナルクエリにおいて出現する傾向が強いといえるでしょう。
逆に考えると、強調スニペットが検索結果に出現するクエリというのはユーザーのインフォメーショナルな意図が含まれたクエリだと想定することも可能だと言えるでしょう。
まず、強調スニペットにおいては「トリガーワード」が存在し、自分たちのビジネスにおいてどのようなトリガーワードがあるのかを把握することが重要です。そして、その検索クエリをとおしてユーザーが知りたいであろう疑問に対して、回答となるコンテンツを提供するページを準備しましょう。
どのような対策を行えばよいのか
冒頭に記載したとおり、強調スニペットに表示されるコンテンツはあくまでGoogleが決定するものであり、そのアルゴリズムは公開されていません。ですが、多くの強調スニペットを分析すると、表示サイトの技術的観点における共通点を見付け出すこともできます。
その共通点として、決して難しいことを実施しているわけではなく、少なくとも下記タグなどを用いながら情報を整理してあげることがポイントです。
●ヘッドライン( h1 ・ h2 )
→ 質問(クエリ)に該当する箇所に使うと良いでしょう
●リストタグ( <ul> ・ <ol> )
→ 箇条書き型なら <ul>、ステップ・順番型なら <ol> だと良いでしょう
●テーブルタグ( <table> )
→ 表組み形式にはCSSを用いるよりも < table > タグでの表組みが良いでしょう
上記以外にも勿論、Googleの推奨する構造化マークアップなども、検索エンジンが情報構造を理解する上で手助けとなりますので、実装を推奨します。
トリガーワードを把握し、ユーザーに適切なコンテンツを提供してあげることで、強調スニペットに自社のコンテンツが引用されれば、ユーザーとの新たな接点が生まれます。
まとめ
強調スニペットは、まだまだその情報精度には課題もあると言えるため、今後も様々な改善やチューニングが行われることも予想されます。ですが、モバイルユーザーが「何かを知りたい」と思った時に生まれる”Micro Moment”を捉える上で、プラットフォームであるGoogleにとって、強調スニペットをとおして「回答」を返していくことの重要性は変わらないでしょう。
そして、情報提供側であるWebマスターの人々にとって、”Micro Moment”を捉えるだけではなく、検索結果ページ(SERPs)の変化および、今後の音声検索への対応を考えた際、無視できない領域であるとも言えます。
ユーザー行動が変わればSERPsも変化し、SERPsが変化することによってユーザー行動も変化し続けます。今後のSEOにおいては、自然検索における1位を獲得することだけでなく、SERPsの変化に対応しながら、ユーザーとのタッチポイントを増やしていくことがますます重要となることでしょう。
- Googleとは、世界最大の検索エンジンであるGoogleを展開する米国の企業です。1998年に創業され急激に成長しました。その検索エンジンであるGoogleは、現在日本でも展開していて、日本のYahoo!Japanにも検索結果のデータを提供するなど、検索市場において圧倒的な地位を築いています。
- 検索エンジン
- 検索エンジンとは、インターネット上に無数に存在するホームページのデータを集め、ユーザーにそれらを探しやすくしてくれるサービスのことです。「検索サイト」とも呼ばれます。代表的な検索エンジンとしては、Yahoo! JAPANやGoogleなどがあります。また、大手検索エンジンは、スマートフォン向けのアプリも提供しており、これらは「検索アプリ」と呼ばれています。
- 検索結果
- 検索結果とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索したときに表示される情報のことです。「Search Engine Result Page」の頭文字から「SERP」と呼ばれることもあります。 検索結果には、検索エンジンの機能に関する情報と、検索キーワードに関連する情報を持つページが表示されます。
- SEO
- SEO(Search Engine Optimization)とは、GoogleやYahoo!などのサーチエンジン(検索エンジン)で、特定キーワードで検索が実行されたとき、ホームページが表示される順位を上げるためのさまざまな施策のことです。
- Googleとは、世界最大の検索エンジンであるGoogleを展開する米国の企業です。1998年に創業され急激に成長しました。その検索エンジンであるGoogleは、現在日本でも展開していて、日本のYahoo!Japanにも検索結果のデータを提供するなど、検索市場において圧倒的な地位を築いています。
- デバイス
- デバイスとは「特定の機能を持つ道具」を表す語で、転じてパソコンを構成するさまざまな機器や装置、パーツを指すようになりました。基本的に、コンピューターの内部装置や周辺機器などは、すべて「デバイス」と呼ばれます。
- 検索結果
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- 検索結果
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- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- Googleとは、世界最大の検索エンジンであるGoogleを展開する米国の企業です。1998年に創業され急激に成長しました。その検索エンジンであるGoogleは、現在日本でも展開していて、日本のYahoo!Japanにも検索結果のデータを提供するなど、検索市場において圧倒的な地位を築いています。
- コンテンツ
- コンテンツ(content)とは、日本語に直訳すると「中身」のことです。インターネットでは、ホームページ内の文章や画像、動画や音声などを指します。ホームページがメディアとして重要視されている現在、その内容やクオリティは非常に重要だと言えるでしょう。 なお、かつてはCD-ROMなどのディスクメディアに記録する内容をコンテンツと呼んでいました。
- タグ
- タグとは、原義では「モノを分類するために付ける小さな札」のことです。英語の「tag」を意味するものであり、荷札、付箋といった意味を持っています。特にインターネットに関する用語としてのタグは、本文以外の情報を付与するときに用いられます。
- 検索結果
- 検索結果とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索したときに表示される情報のことです。「Search Engine Result Page」の頭文字から「SERP」と呼ばれることもあります。 検索結果には、検索エンジンの機能に関する情報と、検索キーワードに関連する情報を持つページが表示されます。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- リンク
- リンクとは、インターネット上では、あるページの中に記された、他のページの所在を表す情報のことを「ハイパーリンク」と呼び、これを略した言葉です。リンクのある場所をクリックすると、他のページにジャンプするようになっています。
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- フォーム
- フォームとは、もともと「形」「書式」「伝票」などの意味を持つ英単語です。インターネットの分野では、パソコンの操作画面におけるユーザーからの入力を受け付ける部分を指します。企業のホームページでは、入力フォームが設置されていることが多いようです。
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- フォームとは、もともと「形」「書式」「伝票」などの意味を持つ英単語です。インターネットの分野では、パソコンの操作画面におけるユーザーからの入力を受け付ける部分を指します。企業のホームページでは、入力フォームが設置されていることが多いようです。
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