初音ミク×千葉市章はTwitter発だった!? フォロワー13万人の市長が語るSNSを通した民主主義の理想とは
Twitterから市政につながったのは数知れず〜初音ミクコラボから子ども医療費助成制度の改善まで〜
ferret:
SNSが市民の意見が集まるプラットフォームになっているとのことですが、実際にSNSから、なにか市政につながった事例などはありますか?
熊谷氏:
数えられないくらいあります。
例えば最近では、初音ミクと千葉市章のコラボがありました。
Twitterで「初音ミクと千葉市章が似ているって一部で言われてるんです」と指摘されたのがきっかけです。その時は「馬鹿だなー」と思いながらも「面白いなぁ」と思いました。
コラボレーション企画は、バーチャルアイドル「初音ミク」の誕生10周年に合わせ、千葉市ホームページに掲載されている千葉市章が一日限定で初音ミクの姿をモチーフにしたものに差し替わるというもの。テレビや新聞といった大手メディアからネットメディアまで幅広く取り上げられました。
熊谷氏:
その指摘があってから数年後に個人的なツイートとして発信してみたら反響が得られたので実際に企画が始動することとなりました。それから満を持してのコラボとなっています。
このコラボに関して、反発は少ないだろうと予測していましたが、予想以上に好意的な意見が多かったです。きついコメントの多いYahoo!ニュースですら、比較的好意的な意見が多かったのには驚きました。千葉市を安価にPRすることができたという意味ではよかったと思っています。
ほかにSNSと市政がつながったものだと、子ども医療費助成制度の例があります。
子ども医療費の助成対象を小学3年生まで引き上げた際に、Twitterとリアル両方で市民の皆さんから「東京23区のように自己負担額300円を0円にしてくれ」「小学3年生までの対象を小学6年生まで引き上げてくれ」という意見がありました。
でも、自己負担額300円を0円にすると年間3億以上かかってしまうとツイートすると、みんな驚きます。
さらに、自己負担額300円のまま、その3億円をもし使うとしたら小学6年生にまで引き上げられることを伝えると、多くの人が「自己負担額0円よりも、自己負担額300円のままで小学6年生まで引き上げてくれた方いい」と答えました。
また、実際に盆踊りや対話会などで話を聞いても、同じような傾向が見えてきました。
【ご意見下さい】子どもの医療費助成について、①自己負担を無料にする、②対象を小3から小6に引き上げる、③所得制限を導入(1割が対象外に)し、対象を中3まで引き上げ、①~③いずれも年間3.5億円ほど税金が必要です。どれを選択しますか?https://t.co/CMqm7hgoFr
— 熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) 2013年5月7日
熊谷氏が実際に行ったアンケート。このツイートに対してだけでも40以上のリプライが寄せられています。
熊谷氏:
SNSでも話を投げかけてみると、しばらくして*「じゃあ自己負担をあげるともっと助成対象の年齢をあげられるということですか?」*とリプライがありました。
それに対して私は「自己負担額を500円にすると中3まで引き上げられます」と答える。先ほどから、一歩進んだ議論になっているのがわかるかと思います。
私は実際にこの提案を制度に反映できるのではと考えました。
そこで、幼稚園・保育所・小学校の保護者を対象に大規模なアンケートを実施したら、多くの人が自己負担額500円で助成対象を中学3年生まで引き上げる選択肢を選びました。
ここから折衷案として、小学3年生まで自己負担額300円のままにして、小学3年生以降は自己負担額500円にするという制度設計につながりました。
*これは日本の民主主義の中でもっとも対話して、選択肢を示して、意識決定した1つのモデルだと思っています。*私が研究している限り、こういった事例は他にはありません。
参考:子ども医療費助成制度
- フォーム
- フォームとは、もともと「形」「書式」「伝票」などの意味を持つ英単語です。インターネットの分野では、パソコンの操作画面におけるユーザーからの入力を受け付ける部分を指します。企業のホームページでは、入力フォームが設置されていることが多いようです。
- Twitterとは140文字以内の短文でコミュニケーションを取り合うコミュニティサービスです。そもそもTwitterとは、「小鳥のさえずり」を意味する単語ですが、同時に「ぺちゃくちゃと喋る」、「口数多く早口で話す」などの意味もあります。この意味のように、Twitterは利用者が思いついたことをたくさん話すことのできるサービスです。
- Twitterとは140文字以内の短文でコミュニケーションを取り合うコミュニティサービスです。そもそもTwitterとは、「小鳥のさえずり」を意味する単語ですが、同時に「ぺちゃくちゃと喋る」、「口数多く早口で話す」などの意味もあります。この意味のように、Twitterは利用者が思いついたことをたくさん話すことのできるサービスです。
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