Webメディアやソーシャルメディアを通じて世の中に向けて発信される情報が増え、いろんなことが調べればわかるようになりました。

ただ、これだけ情報が氾濫している一方で、調べてもなかなか出てこない情報も存在します。まさに、そのアクセスしにくい状態になっている情報の1つが "NPO法人向けの情報" です。社会の多様化が進み、求められる役割が増している一方で、NPO法人が知るべき情報がなかなか共有されていない状態です。

そこで今回は、NPO法人に共有されるべき情報の中でも「情報発信」に焦点を当て、ご紹介していきます。

NPO関連の業務に就かれている方や、同等の課題に直面されている企業のマーケティング関連の業務に携わっている方などにオススメの内容です。ぜひ一読ください。
  

NPO法人は20年で約5万法人設立されている

NPOとは「Non-Profit Organization」または「Not-for-Profit Organization」の略称で、様々な社会貢献活動を行い、団体の構成員に対して収益を分配することを目的としない団体のことを指します。よく誤解されがちですが、NPOでも収益を上げることは問題ありません。

NPOは、収益を目的とする事業を行うこと自体は認められますが、事業で得た収益を様々な社会貢献活動に充てています。NPOのうち、特定非営利活動促進法に基づき法人格を取得した法人を「特定非営利活動法人(NPO法人)」と呼びます。

日本では、1998年12月に特定非営利活動促進法が施行されました。以降、NPO法人の数は増え続け、2017年7月時点で国内のNPO法人は51,704法人、認定(※)を取得しているのは1,026法人にのぼります。
※「認定」とは、NPO法人への寄附を促すことにより、NPO法人の活動を支援するために税制上の優遇措置として設けられた制度によるもの

これだけNPOの数が急激に増えている背景には、社会の大きな変化が影響しています。

国や自治体の財政赤字が膨らみ、行政サービスで対応できないことが増えています。さらに、社会問題は細分化されて複雑になってきており、地域や問題に密着したNPOが解決を行っていく必要が出てきています。
  

NPO法人は「情報発信」に取り組むメリットが多い

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年々、増加しているNPO。NPOの最も重要なミッションは、活動を実施し、社会課題の解決に寄与することです。しかし、そのためには様々な領域に対応していくことが求められます。

市民活動を支援するCANPANセンターの理事の方々が執筆された書籍『座NPOのためのIT活用講 効果が上がる情報発信術』の中では、NPOが取り組むべき領域として、以下の7つを挙げています。

1. 宣伝・広報活動
2. 活動資金調達
3. 顧客集めと関係強化
4. 人材確保と管理
5. 企業等との業務連携
6. 業務進捗管理
7. 抜本的な業務改革

NPOで活動している方々とお会いしていると、必ずしもこうした領域に着手するのが得意な方ばかりではありません。むしろ、苦手な方々のほうが多い。こうした領域に取り組み、活動をより活性化していくために重要なのが、情報発信であり、ITの活用です。

NPOは情報発信をすることで、採用活動の促進や活動資金の調達、企業や行政等との連携、社会課題の認知向上など、様々な効果を得ることができます。

広告費をかけずに広報活動を行う。活動の様子を可視化して社会の信頼を勝ち取る。寄付者の人たちとのエンゲージメントを高める。情報発信すること自体が、活動資金の獲得につながり、社会課題の認知を広げるという意味では、中小企業以上に取り組む意義があるかもしれません。

一方で、NPOも中小企業と同様にリソースは限られています。限られた予算と人員で最大の効果を上げる必要があり、そのためにも工夫次第で少ない人員で大きな効果を上げることも可能なITを活用した情報発信に取り組む必要があるのです。

参考:
NPOのためのIT活用講座 効果が上がる情報発信術 |学芸出版社