ブランディングができてないことで生じる問題

なぜ企業はブランディングに注力すべきなのでしょうか。ブランディング構築を怠ると生じるのが価格競争です。

ブランディングは実行すればすぐに効果が出るものではない上に、市場には多数のブランドが存在するため、ついついブランディング構築を後回しにしてしまいがちです。しかし、ブランディングで顧客ロイヤリティを獲得できなければ、値下げをしてでもユーザーを獲得するしかありません。

値下げという手段で顧客を呼ぼうとすると利益率を下げるため、企業は広告費を削減しようします。広告費を削ればコストを削減できるものの、新たなの顧客獲得は難しくなります。

こうした状況に陥らないためにもブランディングを実践し、ユーザーを逃さないような価値を見出し認識してもらう必要があります。
  

ブランディングのメリット

取り組んでもなかなか効果が見えづらいブランディング構築ですが、適切に行えば企業へのメリットも大きいものです。

具体的にブランディングにはどのような効果があるのかをご紹介します。
  

利益が増える

例えば、PC購入をケースにした時に「PCなら何でもいい」という方ももちろんいますが、「PCは絶対Macがいい」という方もいます。これは、ユーザーがブランド・商品にたいして愛着・信頼があるからです。

ブランディングによって名前を認知してもらい、顧客ロイヤリティが高まると、売上の増加・安定的な収益を期待することができます。類似の商品・サービスがあっても差別化できますし、プレミアム価格による上乗せや価格維持もできるでしょう。
  

優秀な人材の確保

同じような業務・条件の企業から内定を貰った場合、「知名度の高い企業」と「全く名前の知れていない企業」なら、多くの方が「知名度の高い企業」を選ぶのではないでしょうか。ブランディングで自社の認知が広まれば、優秀な人材確保にも効果が期待できます。
  

取引時の優位性

ブランド力が高いと、取引や交渉の場で優位に立つことができる可能性も高くなります。

例えば、自社が何らかの発注をした場合、ブランド力があるのとないのでは発注先の対応は変わってきます。ブランド力の高い企業からの発注であれば実績につながるため、通常より条件が良くない場合でも引き受けたいと考えるからです。
  

知っておきたいブランドの構成要素

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実際にブランディングを行うには、その構成要素を正しく理解することが不可欠です。ブランディングを実践する前に、まずはブランドがどのような要素で成り立っているか理解しておきましょう。

ブランドは、ブランドアイデンティティ・抽象的ブランドメディア・可視的ブランドメディアの3つから成り立っています。

●ブランドの構成要素

ブランドアイデンティティ:
ブランドが象徴する普遍的なイメージのこと

抽象的ブランドメディア:
ブランドアイデンティティをやや具現化したもので、 スタイル、コードと呼ばれることがあります。スタイルはブランドアイデンティティを目に見える形に、コードはブランドアイデンティティを言葉にしたもの

可視的ブランドメディア:
チラシ、雑誌、テレビCMといったメディアのこと