気鋭のIT企業から、未来を担う学生へのメッセージ-スタートアップカンファレンス2015(DeNA南場氏・カヤック柳澤代表・クラウドワークス吉田代表他)
3月12日(木)に慶応義塾大学日吉キャンパスにて行われた学生向けスタートアップイベント「スタートアップカンファレンス2015」が開催されました。
起業を考えている学生を支援するため、活躍の目覚ましいITベンチャーやベンチャーキャピタルが一同に集結し、様々な豪華セッションが催されました。
今回は、ベンチャー企業の経営者が登壇した3つのセッションの概要をご紹介します。
基本的に学生向けの内容ですが、社会人でも役立つ内容となっています。
スタートアップカンファレンス2015とは?
ベンチャーキャピタルである日本テクノロジーベンチャーパートナーズが主催する学生向けのカンファレンスです。今年は、同じくベンチャーキャピタルであるSkyland Venturesの運営する「STARTUP SCHOOL」とコラボレーションしました。
今回のテーマとして「次世代を創るアントレプレナー」を掲げており、次世代のアントレプレナーとなる学生に向けて、起業について実践形式で学べるワークショップや普段はなかなか揃わないような豪華パネリストが登壇するセッションが複数開催されました。
スタートアップカンファレンスセッション3スタートアップストーリー
登壇者
面白法人カヤック 代表取締役 柳澤 大輔氏
クラウドワークス 代表取締役 吉田 浩一郎氏
コーチ・ユナイテッド 代表取締役 有安 伸宏 氏
ANRI General Partner 佐俣 アンリ氏(モデレーター)
こちらのセッションでは、昨年12月に上場した株式会社カヤック(面白法人カヤック)の柳澤大輔代表、同じく昨年12月に上場した株式会社クラウドワークスの吉田代表、2013年にクックパッド株式会社に買収されたコーチ・ユナイテッド株式会社の有安代表に加え、モデレーターにベンチャーキャピタルであるANRI General Partnerの佐俣アンリ氏を迎えて、「どのように起業し、どのように会社を育ててきたのか」というスタートアップ初期段階をテーマにしたトークセッションが行われました。
起業は手段でしかない。やりたいことがあるのかどうかが重要
登壇者は三者三様に起業当時のエピソードを振り返り、個性的な生い立ちを語られましたが、学生に向けたメッセージとして共通していたのは「起業は手段でしかない」という考え方です。
起業は手段であって目的ではありません。重要なのは*「自分が何を成し遂げたいか」*で、登壇者全員がやりたいことがあるのであれば起業にこだわる必要は無いという意見を述べていました。
ベンチャーにとって一番の失敗は「結論を曖昧にすること」
登壇者の1人であるクラウドワークス代表の吉田氏は、過去に一度起業に失敗しています。
その後、再び起業し、上場させるまでに至った吉田氏が力説されていたのは「失敗から学ぶものはたくさんある。重要なのは大失敗をすること。」ということでした。
本を読むよりまずは行動。わからないことがあったら本を読む。
質疑応答タイムで、起業に役立つ書籍を教えてほしいという質問に対し、有安氏は「あまり本は読まないほうがいい」と回答。その理由として「ただ本を読んでも身につくものは少ない。まずは自分でやってみて、それでわからないことがあったら本を読むといい。」
「失敗を回避するベンチャーは結構あるんです。事業を2つやることでなんとなく失敗が明確にならないことがある。これは絶対だめです。」
「事業を1つにして退路を絶ち、成功か失敗かが明確になる状況にした方がいいと思いますね。」
事業を起こすと、失敗を受け入れることはどんどん難しくなります。しかしそれでも真正面から向き合うことで自分を省みることができます。そこから大きく成長できる重要性を説かれていました。
学生に向けてのメッセージ
最後に、登壇者から起業を目指す学生に向けてメッセージが送られました。
有安氏「人生をつまらなくする方法の1つは、親の価値観のとおりに生きること」
柳澤氏「早熟すぎることが良くないこともある。学生時代は授業にフルコミットして良い成績を出すことで見えてくる世界もある」
吉田氏「今を生きて欲しい。今、やりたいことをどれだけ一生懸命できているかが非常に重要な時代」
とそれぞれの言葉で締めくくりました。
スタートアップカンファレンスセッション4 DeNA 創業者 南場智子が答える学生スタートアップの悩みと実態
登壇者
DeNA取締役/ファウンダー 南場 智子 氏
mikan 代表取締役 宇佐美 峻 氏
カウモ 代表取締役 太田 和光 氏
牧浦 土雅 氏
大躍進を遂げている3名の若手起業家の悩みに対し、株式会社DeNAの創業者であり現・取締役/ファウンダーの南場智子氏が答えるという主旨で始まったこちらのセッションは、南場氏の希望によりその場で「南場氏から若手経営者3名に対する質問会」という形式に切り替わりました。
南場氏「DeNAは君たちのような人材が欲しい」
学校を途中でやめたり、日本からいなくなったり、若くてバカ。
そういう人ってシリコンバレーだとヒーローだけど、それがクールだと考えられる人は日本にはあんまりいない。
就活に翻弄されてる人たちとはあまりにも価値観が違う。(南場氏)
若手起業家である宇佐美氏、太田氏、牧浦氏の3名のプレゼンを聞いたあと、南場氏は開口一番*「うちでやってるビジコン辞めます」*と宣言。
「ビジコンていうよりかはこういうの(宇佐美氏たちのようにまず始めるスタンス)が良いよね」と語り、「学生のうちから起業する人間の価値観がクールだと考えられる人は少ない。DeNAはそういうクールな人たちがほしい」と、若手起業家3名の志に感銘を受けた様子でした。
起業したいのではなく、世の中にインパクトを与えたい
南場氏は「起業は誰でもできる。」としたうえで、「目的は起業じゃないよね」と問いかけると太田氏は「起業ではなくて、世の中にインパクトを与えたい。孫さん(孫正義氏)みたいなヒーローになるには起業するしかないから起業した。」と回答しました。
ここでも、起業は目的ではなく手段という議論が起こり、登壇者全員が同意しました。
「僕達も普通の大学生とそんなに変わらない」
通常の大学生とは異なる価値観を持つ、一見特殊に見える彼らは、自分自身のことは特殊な人間だとは感じていないようでした。
最後の締めくくりの言葉として南場氏は「3人をかっこいいと思ってくれたらそれでいい。」と話されましたが、それに対し宇佐美氏は「でも、僕達もすごく迷いながらやってるし、普通の大学生とそんなに変わらない。去年は観客席側に座ってましたから。」と答えています。
スタートアップカンファレンス2015 セッション6 日本発世界を目指す若手スタートアップの展望
登壇者
トランスリミット 代表取締役 高場 大樹 氏
BASE 代表取締役 鶴岡 裕太 氏
ラクスル 代表取締役 松本 恭攝氏
SLUSH ASIA主宰 Antti Sonninen(アンティ・ソンニネン)氏
イーストベンチャーズ代表 松山大河氏(モデレーター)
スタートアップカンファレンスの最後を飾るセッションは、世界で累計1,000万DLを突破したゲームアプリ「Brain Wars」を開発したトランスリミットの高場代表と、手数料無料のネットショップ作成サービス「BASE」を運営するBASEの鶴岡代表、先日海外VC含めた複数の投資会社から40億円の増資を受けた印刷サービスを運営するラクスルの松本代表、フィンランド発のスタートアップイベントを開催するSLUSH ASIA主宰のSonninen氏に、イーストベンチャーズ代表の松山氏を迎え、世界で活躍するベンチャーについての議論が交わされました。
英語が話せなくても、海外拠点が無くても、グローバル展開はできる!
事業をグローバル展開させるとなると、一定の英語力はマストだというイメージが強いですが、意外とそうでもないようです。
ダウンロード内訳の9割以上が海外という「Brain Wars」代表の高場氏は、実はほとんど英語ができないと発言。会場を驚かせませました。
高場氏はアプリの構想段階から海外を視野に入れ、言語が必要ないゲームの開発に着手し、日本語圏、英語圏だけでなく、中国語や韓国語などの複数言語にも対応し、たった8ヶ月で1,000万DLを突破しました。
グローバル展開を見据えている企業はVCからの期待も高い
高場氏のようにグローバル展開を前提に事業を進めているベンチャー企業に対しては、ベンチャーキャピタルも高い期待を寄せる傾向にあるようです。
先日、40億円の大型資金調達を行ったラクスル代表の松本氏も、「海外展開は見据えている。」と語っています。実際、40億円の投資元には海外ベンチャーキャピタルも含まれています。
日本国内だけを視野に入れても売上の上限はある程度決まっているため、大幅な事業拡大は見込めません。
大きなインパクトを出す事業をおこしたいのであれば、今後はやはり世界展開を視野に入れた事業を行う必要があるでしょう。
日本のグローバル化を促進させるために
フィンランドでスタートアップと投資家のマッチングを目的としたイベント「SLUSH」のアジア版である「SLUSH ASIA」主宰のSonninen氏は、日本のベンチャーが世界で活躍できる機会を提供したいと語っており、4月にも、東京お台場で「SLUSH ASIA」イベントを開催すると告知していました。
まとめ
登壇者それぞれが独自の考えを述べながらも、「とにかく行動すること。失敗して学び、次に活かす」というスタンスは共通していました。
起業はあくまで手段であり、自分が何をやりたいのかを考えること重要だということも通底していました。
「起業」になんとなく憧れて、「起業」すること自体が目的になっている方は、一度自分自身と向き合ってみるといいかもしれません。
自分のゴールは何なのか、「自分の墓標に何を書かれたいのか」を考えてみましょう。
登壇者の事業に対する熱い想いが披露された今回のセッションでは、今の時代を生き抜くためにITベンチャーが持つべきものが垣間見えたのではないでしょうか。
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- アプリ
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