ビジネスメールを書く上で覚えておきたい12のルール【基本編】
現在では、社外とのコミュニケーションツールとして、メール以上にビジネスチャットを利用するシーンが増えてきています。
リアルタイムでの情報共有や伝達事項のみで不要な定型文が必要とされないなど、“不文律”がまかりとおるチャットの特徴は、そのまま時間に追われる現在のビジネスシーンにぴったりのツールであると言えるでしょう。
一方でメールの使用シーンがなくなったかと言えばそうではありません。
チャットの発達によって「重要な情報などはチャットではなくメールで」といった指示をする企業も少なくなく、むしろ登場当初よりも格が上がった感すらあります。
各社、各人でチャットとメールの使いわけには理由とルールがあるはずですが、(1)年配者の方でも利用に抵抗がない(2)情報を見落とさない/後に検索しやすい(3)形式的な文章ではチャットと比較して格式が高いメールのほうが向いているといった部分が主ではないでしょうか。
つまるところ相手との関係値や活用シーンを選ばず、広くコミュニケーションを図るのであれば、まだまだチャットよりもメールが効果的だと言えます。特に、重要な局面ではメールが活用されていることのほう多いはずです。
そこで今回は、重要な局面で利用されるメールだからこそ知っておきたい、メールの書き方についてご紹介していきます。
目次
- ビジネスメール書く上でまずは覚えておきたい12のルール
- 商談や議事録のメールで重要なのは論点の効果的な抜き出し
- お詫びは謝罪文にあまりスペースを割かずに改善策を明示する
- まとめ - ビジネスメールの役割と効果 -
ビジネスメール書く上で覚えておきたい12のルール
内容を端的に言い合えるビジネスチャットと異なり、「メールで送る場合は冒頭の挨拶文から考えなくてはいけないので面倒臭い」いう方もいるのではないでしょうか。
もちろん、語法やマナーをスマートに使うことで相手の心象を良くする効果もありますが、本質的な部分で言えば、最低限の相手への気遣いと敬意があらわれていれば十分。もっと重要なのはシーンに応じたメールというツールの使いわけの部分です。
そこで下記では、シーンを問わずに全てのメールに共通する重要な12のルールをお伝えします。まずはこの部分を覚えておきましょう。
● 全てのメールに共通する重要な12のルール
1. 送信先アドレスを間違えない。挨拶(名刺交換)してない、内容に無関係な人の個人情報が漏れていないか確認する
2. メール本文の意図がわかりやすいようなレイアウトを考える
3. 添付したファイルの種類(拡張子)は必ず明記する
4. 固有名詞や数値の間違いがないか必ず見直す
5. 無理に文章にせず、項目ごとに箇条書きにするとわかりやすい
6. 必要ファイルはしっかりと添付できているか確認する
※大きな容量の場合は、相手先のメールサーバの許容サイズに準じているか
7. タイトルに社名やプロジェクト名など目に留まりやすい言葉を入れる
8. 6W3Hの文章構成で本文のテーマを明確にする
9. 宛名部分の名前と社名を間違えない。敬称や肩書きを忘れない
10. PREP法を理解し、結論は最初に記す
11. 敬語の使い方のほか、語法を間違えない
12. メールのやり取りを極力減らせるよう、内容を思慮する
それでは、上記12個の基本ルールを踏まえた上で、各シーンのメール定型文(参考例)を"なぜそのように書くべきなのか"の理由付きでご説明します。
商談や議事録のメールで重要なのは論点の効果的な抜き出し
今回はメールの活用シーンを(1)初対面のクライアントとのコネクション形成やアポ取りまで(2)制約後のやりとり(3)お詫び/お礼の3つに大別してみました。
(1)の工程で、アプローチに電話よりもメールを活用する、という方は少なくないはずです。それはなぜでしょうか。
いくつか理由は挙げられますが、その中でも特に(A)一方通行のコミュニケーションで良いから(B)エビデンスとして残せるよう細かく体裁を整えやすいから、の2つではないでしょうか。
(A)はネガティブなシーンで使われる言葉でありますが、こと初対面の方とのコネクション作りにおいては、“何らかの興味を持っている場合はメールの内容に反応すれば良い”というわかりやすいギミックとなっているため、メールの送信者も受信者も無駄な労力を要しません。言い換えれば送信する側も受信する側も気軽であるということです。
(B)については電話だと伝え切れない、メールだと表現できないことを手元に届けられるということです。電話でアプローチをかけて仮に興味をもった人も、時間の経過とともに内容を忘れてしまうものです。メールはその点でエビデンスとして残りますし、チャットなどと比較すると提案方法にバリエーションがあります。一方で初対面の人間同士のやりとりであるため、魅力的なセールストークを逆効果させてしまうことも……。兎にも角にも、まずは信頼の構築が先決と言えるでしょう。
ということで、まず新規取引先へのメールについては、過剰の売り文句を考えるよりもタイトル部分から本文まで、“どんな内容のメールなのか”を明示することに腐心すべきと考えます。
新規取引先へのメール(参考例)
TO: クライアント側ご担当者様のメールアドレス
CC: −
BCC: 内容を共有したい自社の関係者のメールアドレス
Subject:
【株式会社(自社名)】マーケターご担当者様向け_セミナー開催のお知らせ
Text :
○○株式会社
販売部製品企画課 ○○(ご担当者)様
突然のご連絡失礼いたします。
私は□□株式会社の○○と申します。
このたび、○○様に関係の深い○○に関するセミナーを
開催いたしますのでお知らせします。
〜 省略 〜
以上、ご査収のほどよろしくお願いいたします。
----------------------------------------------------
□□株式会社 ◎◎部
○○ ○○
住所:〒111-1111
東京都◎◎区◎◎町1-2-3
TEL:03-XXXX-XXXX / FAX:03-XXXX-XXXX
URL:http://www.XXX.co.jp
Mail:◎◎@XXXX.co.jp
----------------------------------------------------
ポイントはメールのタイトルに “どんな内容か明示していること” “自分の身分を明かしている” “なぜ、メールを送ったのか経緯を記している” の3点です。あとの部分は各社、各担当者でカスタマイズしてみてください。
次に商談後あるいは制約後などの議事録のメールについてです。
稀に“現場のライブ感”まで再現した内容を書いてくれる方がおりますが、重要なのは “どんな議題の打ち合わせ” で “誰が参加し” “何が決定したか” の3点です。また、タイトルについてはエビデンスとなるよう日付を記載することをオススメします。
さらに、詳細を書き記した添付資料がある場合は、その資料がどんなファイルなのかわかる形、もっと言えば添付されていることそのものを明示すべきでしょう。
※個人情報や重要情報などについてはパスワードで施錠し、別メールなどで開錠パスワードを知らせるなどの工夫も必要です
社外向け議事録のメール(参考例)
TO: クライアント側ご担当者(窓口)様のメールアドレス
CC: 本内容の関係者(クライアント、自社問わず)の方のメールアドレス
BCC: 任意のメールアドレス
Subject:【○○(案件名)_予算すり合わせMTG】2017年X月X日議事録
Text :
○○株式会社
販売部製品企画課 ○○様
○○様
プロモーション課 ○○様
本日はお忙しいなかお集まりいただきありがとうございます。
□□株式会社(会社名あるいは部署名など)の○○です。
本日のMTGの議事録をお送りしますのでご査収ください。
▽MTGの議事録
○○にかかる予算すり合わせMTG
議題:□□社提案の予算について当初の想定を大幅に超えていたため
作業内容の内訳を確認し、現実的な金額へすり合わせること
参加者:○○株式会社 販売部製品企画課 ○○様 ○○様 プロモーション課 ○○様 / □□株式会社 ○○ ○○
決定内容:当初予定のデザイン作業40Pの削減により、予算は50万円となる
課題・宿題:○○株式会社様社内でデザインできる担当者を探す
次回MTG:開催予定なし
*追加開催の際は別途、ご連絡差し上げます
〜 省略 〜
なお詳細は添付ファイルをご参照ください。
<添付ファイル>
2017XXXX_○○(案件名)_予算すり合わせMTG.pdf
以上、ご査収のほどよろしくお願いいたします。
----------------------------------------------------
□□株式会社 ◎◎部
○○ ○○
住所:〒111-1111
東京都◎◎区◎◎町1-2-3
TEL:03-XXXX-XXXX / FAX:03-XXXX-XXXX
URL:http://www.XXXX.co.jp
Mail:◎◎@XXXX.co.jp
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お詫びは謝罪文にあまりスペースを割かずに改善策を明示する
まず大前提としてお詫びをメールだけで済ますことは基本的にありえません。電話あるいは後の訪問時に、丁寧にお詫びすることが前提となります。そんな前提のもとに送るメールの内容に問われるのは “現状の正確な把握と報告” に加えて “改善点” が必要です。
お詫びの言葉も必要ですが、そこに文章を割き過ぎて肝心の上記2点がおざなりとなってしまっては相手の方も納得してくれません。
プロジェクトにかかるミスに関するお詫びのメール(雛形)
TO: クライアント側お詫びの対象となるご担当者様のメールアドレス
CC: 本内容の関係者(クライアント、自社問わず)の方のメールアドレス
BCC: 任意のメールアドレス
Subject: Webメディア設計に関連する元資料の紛失のお詫び
Text :
○○株式会社
販売部製品企画課 ○○様
○○様
プロモーション課 ○○様
お世話になっております。
□□株式会社(会社名あるいは部署名など)の○○です。
取り急ぎのご報告があります。
このたび、お預かりしていた「Webメディア設計」に関連する元資料を、昨日XX日の帰社時の電車の中で紛失してしまいました。鉄道会社へ連絡したところ、遺失物センターなどには××日現在で、該当の資料が届いていないとの報告を受けております。
私の不注意から関係各位に対し、多大なるご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。
今後は機密文章の原本は社外に持ち歩かないことを徹底し、保管につきましても細心の注意を払うよう徹底させていただきます。
二度とこのような失態を繰り返さないように、以後十分に注意して業務に励みます。誠に申し訳ございません。
以上、取り急ぎのご報告まで
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□□株式会社 ◎◎部
○○ ○○
住所:〒111-1111
東京都◎◎区◎◎町1-2-3
TEL:03-XXXX-XXXX / FAX:03-XXXX-XXXX
URL:http://www.XXXX.co.jp
Mail:◎◎@XXXX.co.jp
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納期遅延のメールについて、必要なのは “今、どの状況にあるのか” “いつ、完成するのか” の2点に集約されるでしょう。
納期遅延に関するお詫びのメール(雛形)
TO: クライアント側お詫びの対象となるご担当者様のメールアドレス
CC: 本内容の関係者(クライアント、自社問わず)の方のメールアドレス
BCC: 任意のメールアドレス
Subject:「販促品 フェレット人形」の納期遅延のお詫び
Text :
○○株式会社
販売部製品企画課 ○○様
○○様
プロモーション課 ○○様
お世話になっております。
□□株式会社(会社名あるいは部署名など)の○○です。
取り急ぎのご報告があります。
さて、 表題の件ですが 納期が遅れておりまして誠に申し訳ございません。
御社に多大なご迷惑をおかけしておりますことを、 心よりお詫び申し上げます。
今回の納期が遅れました原因は、 注文数の想定を誤った結果と深く反省しております。
現在、弊社ではフル稼働で 生産にあたっており、 御社には遅くとも
XX月XX日(XX) XX:XXまでにお届けできる予定です。
確実な配送スケジュールがわかり次第、 改めてご連絡申し上げます。
メールにて恐縮ですが、 取り急ぎお詫び申し上げます。
まとめ - ビジネスメールの役割と効果 -
以上となります。皆さん、いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介したものは雛形としては少ないですが、各シーンにおいてのポイントを説明したものです。ポイントさえ押さえておけば、イレギュラーはメール作成においてもアレンジを効かせられるはずです。
もし、もっと雛形が知りたいという方であれば、ビジネスメールの雛形を多く用意しているオススメのWebサイトも紹介するのであわせて確認してみてください。
参考:
ビジネスメールの書き方 〜注意点・メール文例・フレーズ〜
コピー&ペーストでシーンに応じたメール文例を利用できます。例文だけではなく、文中に使うフレーズ一覧も用意しているため、自分流、自社流のカスタマイズテンプレートを作成する際に役立ちます。
ビジネスメールの教科書 サイト内「ビジネスメール文例」
社内外の別、シーンや業種など細やかにカテゴライズされているので、自分が探しているメール文例を探しやすいのが特徴です。文例では、文字の折り返し目安まで設定するほど細やかな配慮がなされています。
コピペで簡単に使える!無料ビジネスメール文例集 | BB-WAVE
こちらより文例が豊富なWebサイトはありますが、サイトそのものの使い勝手の良さに優れているのが特徴です。なお、文例の特徴としてフレーズなどに一捻り加えたものよりもシンプルなものが多い印象です。
- タイトル
- ホームページのソースに設定するタイトル(title)とは、ユーザーと検索エンジンにホームページの内容を伝えるためのものです。これを検索エンジンが認識し検索結果ページで表示されたり、ユーザーがお気に入りに保存したときに名称として使われたりするため、非常に重要なものだと考えられています。「タイトルタグ」ともいわれます。
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- Webサイト
- Webサイトとは、インターネットの標準的な情報提供システムであるWWW(ワールドワイドウェブ)で公開される、Webページ(インターネット上にある1ページ1ページ)の集まりのことです。
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