2015年に行われた経済協力機構(OECD)の学習到達度調査(PISA)によれば、日本人の科学的応用力は72ヵ国のうち2位、数学的応用力は5位と、理数科目で高得点を記録しています。

ただ一方で、ETSによるTOEFL iBTのサマリーによれば、アジアの中だけで見ても非常に英語が苦手であることが明らかになっています。

グローバル化した現在、オンライン英会話やネットラジオなど、低コストで英語を学習できる機会が増えてきました。ところが、スピーキングやリスニングばかりをやっていても、正しい文法が使えない日本人も増えており、そうした英語は*「ショッピング英語」(Shopping English)*と揶揄されることすらあります。

「文法に自信のない日本人」というイメージは、どうしたら脱却できるのでしょうか。

そこで今回ご紹介するのが、文法を無料でチェックしてくれる世界中で大人気のWebサービスであるGrammarlyがリリースした**「Grammarly Keyboard」**です。中でも、*iOSに登場した「Grammarly Keyboard」*の概要や基本的な使い方をご紹介します。

ビジネスで英語でメールを打つ際、もしくは海外サイトで情報収集する時などにきっと役立つはずです。まずは本記事を通じて理解を深めてみてください。
  

文法ミスを即座に訂正してくれる「Grammarly」とは?

海外にいる人とのメールのやりとりでも、文法ミスがあるか気になってしまうことはありませんか?そんな不安を払拭してくれる便利なサービスがGrammarlyです。

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英文法におけるミスの種類は、少なく見積もっても400種類はあると言われています。さらにスペルミスを入れると、相当な数に上ります。

多くのオフィス用ソフトウェアはスペルミスを指摘してくれますが、文法ミスまでは指摘してくれないことのほうがほとんどです。しかし、Grammarlyでは、**「willをwouldに変えたほうがいい」「a goodとthe goodはどちらでもいい」**などの上級者でも困惑する文法ルールを指摘してくれます。また、文脈によって使うべき語の判定までしてくれます。

例えば、**「loseとloose」「affectとeffect」「lieとlay」「thereとtheirとthey’re」**など、スペルが合っていても従来であればミスを指摘してくれなかった箇所を、しっかりと指摘してくれます。

さらに驚くべきは、文脈に即した語や用法を提案してくれることです。

例えば、**「placeという単語はここではareaに置き換えたほうがいい」「ここにはカンマを置いたほうがいい」**といった提案もしてくれます。まるで、優秀な英語教師がそばについていてくれるようです。

Grammarlyは、Webブラウザで使うことができるほか、Microsoft OfficeのアドオンやMac用ソフトとしてダウンロードすることができます。ファイルをドラッグするだけで、即座に文法ミスを指摘してくれます。