押さえておきたい働き方改革の重要キーワード

政府では、働き方改革として取り組みべき課題を「日本の労働制度と働き方における課題」としてまとめています。

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画像引用元:働き方改革の実現|首相官邸ホームページ

この課題を軸に、正社員として働くビジネスパーソンにも関わる働き方改革のキーワードを4つピックアップして解説します。
  

1. 労働生産性

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画像引用元:第1節我が国における労働生産性の現状|厚生労働省

政府では長時間労働の是正を含め、労働生産性の向上にも取り組もうとしています。2016年に厚生労働省が公開した労働経済の分析データによると、日本国内の労働生産性はOECD(経済協力開発機構)に加盟する諸外国と比べ、最も低い水準にあります。この現状を改善するため、政府では長時間労働の是正や企業における能力開発の推進に取り組もうとしています。

政府の方針をもとに企業が労働生産性を重視するようになれば、企業で働く社員にとっても働き方を変えていく必要があります。「何時間働いたか」ではなく「短い時間にどれだけのアウトプットをできたか」を意識した働き方が求められてくるでしょう。

参考:
平成28年版 労働経済の分析 -誰もが活躍できる社会と労働生産性の向上に向けた課題-|厚生労働省
  

2. 兼業・副業

政府は「日本の労働制度と働き方における課題」において、ライフステージに合わせた仕事の仕方を選択しにくい単線型のキャリアパスも労働の課題として挙げています。これに対する対策の1つが*「兼業・副業」*です。

厚生労働省が事業者向けに公開しているモデル就業規則では、従来、副業や兼業は原則禁止とされてきました。これに対して、2017年11月20日には副業を認める内容のモデル就業規則の改正案を有識者検討会に提示しています。また、通信事業者大手のソフトバンクが就業規則を原則副業可能にするなど、企業においても副業を認める動きは広がりつつあります。

このように1つの企業に属して働く「専業」から、複数の企業で働いたり、個人で事業を展開したりといった「副業・兼業」へと働き方は変化しています。

参考:
モデル就業規則について|厚生労働省
兼業・副業を通じた創業・新事業創出事例集を取りまとめました|経済産業省
  

3. テレワーク

テレワークは電話やWeb会議を利用することで、オフィス以外の場所で就業することを指します。時間を選ばない働き方をフレックスタイム制だとすれば、場所を選ばない働き方を実現するのがテレワークです。

実際、2016年10月24日に行われた「働き方改革実現会議」において、安倍総理は以下のように取りまとめています。

テレワークは子育て・介護と仕事の両立の手段、そして副業・兼業はオープンイノベーションや起業の手段としても有効であります。我が国の場合、テレワークの利用者、副業・兼業を認めている企業は、いまだ極めて少ないわけであります。経産省では率先して取り組んでいただいていると思います。その普及を図っていくことは極めて重要であります。

引用:平成28年10月24日 働き方改革実現会議 | 平成28年 | 首相官邸ホームページ

このように、政府でもテレワークの普及は重要な課題として捉えられています。特に、現在の働き方では、自分の理想とする子育てや介護を実現できていないビジネスパーソンにとっては、今後も注目すべき働き方でしょう。
  

4. 多様な正社員

「日本の労働制度と働き方における課題」では、正規・非正規の不合理な処遇の差も課題として挙げています。これに対し、同一労働同一賃金を実現するだけではなく、正社員そのものの幅を広げようという動きが広がっています。

政府では、かつての画一的な「正社員」としてのあり方を見直し、転勤のない地域限定正社員など働き方に合わせた「多様な正社員」を推進しています。

例えば、イオングループにおいてスーパーマーケットの運営担っているイオンリテールでは、2018年4月入社の新卒社員から、勤務地を限定した社員の採用枠を設置することを公表しています。また、ベネッセーグループの株式会社TMJではコールセンターにおける管理者を対象とした約800名を地域限定正社員へと移行するとしています。

新たな正社員の形が生まれることで、正社員として働いているビジネスパーソンであっても、今までとは異なる働き方が可能となるかもしれません。

参考:
「多様な正社員」について|厚生労働省
イオン、転居なしの新卒採用 来春入社から、地元志向に|朝日新聞デジタル