質問に答えるだけで驚くほど的確に性格や適職がわかるという「ディグラム診断」をご存じでしょうか。

以前、ferretでは「マイナビ転職」と「ディグラム診断」がコラボした「ジョブリシャス診断」についてご紹介しました。

その時行ったのが「ferretの編集長である飯髙は“編集長”に適任なのか?」という診断。結論として「編集長向き」だったのですが、1年半が経過した今でも飯髙編集長は“編集長”に適任なのでしょうか。

改めて検証すべく、ディグラム・ラボ株式会社にうかがって診断してきました。

参考:
ferret編集長は“編集長”に向いてない!? 自分の適職が分かるジョブリシャス診断をやらせてみた|ferret
  

ディグラム診断ってなに?

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ディグラム診断とは、マーケティングリサーチの専門家である木原 誠太郎 氏が、性格分析の心理テスト「エゴグラム」をベースに作成した診断方法です。

調査によって取得した37万人、数万項目のデータベースに統計処理を施した診断なのが特徴です。下記、5つの性格の指標を“波形”として表すことで、計31タイプの性格に分類することができます。
  

前回の編集長の結果

1年半前に行ったディグラム診断では、飯髙は「ACボトム型」という性格でした。ACボトム型とは、その名のとおり「AC(従順な心)」が低く、自由奔放でグイグイと周囲を引っ張っていくタイプ。

そして、木原 氏にさらに細かな診断を行ってもらったところ下記のような性格だと診断されました。

木原 氏:
性格で言えば、ものすごく人を引っ張っていくタイプですね。この波形が出る人は、全体のうち10%未満ぐらいかなぁ。性格で言えば2~3%とか。

(中略)

木原 氏:
推進力が高いので人を巻き込んで進めていくタイプですね。0から作りだすより、1から10に成長させるほうが快感なんじゃないですか?

でも、このタイプは1人じゃ何もできないから人に助けられて補完されてますね。それに組織としても、この人が居ないと始まらないので必要な存在になるはずです。
引用元:ferret編集長は“編集長”に向いてない!? 自分の適職が分かるジョブリシャス診断をやらせてみた

自由奔放な性格でありながら周囲を巻き込む力があり、まさに編集長として適職だったのです。

当時、飯髙は木原氏に「優しさ」を高めることで「仕事」において良い影響が出ると言われていましたが、果たして性格に変化はあったのでしょうか。
  

1年半ぶりに診断をやってみた。その結果は……?

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飯髙:
僕の診断結果、今回どうでしたか?何か変化ありました?

木原 氏:
早速診断した結果なんだけど……飯髙さんかなり性格変わったね!(笑)

飯髙:
えっ。やっぱり変わったんですね。

木原 氏:
住んでる国が変わったと思うほど変わったよ。

飯髙:
ちょっとそれ、良くも悪くもとれますね……(笑)
でも、言葉恐れずに言うと、あんまり仕事が上手くいってないんですよね。自分でもそういう時期っていうのはわかってやってますが。

木原 氏:
そりゃ立場もあるし大変でしょうよ。でも、悩みとかは無いんじゃない?

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飯髙:
ちょっとくらいはありますよ……。

うちの会社って、ストレスチェックを受けるんですけど、最近やった時の体感としては「過去最大のストレス」だと思って受けたんですよ。でも、去年よりポイントが下がってるんですよねぇ。おかしいなって(笑)

木原 氏:
完全に無いといえば嘘になるけど、ストレスは無い方だと思うよ。やりたい事が明確にあるからじゃない?あとさ、飯髙さん前回より「優しくなくなった」よね(笑)

飯髙:
マジっすか?確か、前回は「ACボトム型」っていう波形でしたよね。

木原 氏:
そうそう、自由奔放だけどチームを引っ張っていける親分肌の「ACボトム型」だったの。特に、*FC(自由奔放さ)*が高かったね。

無邪気なお子様みたいな感じなんだけど、実はリーダーの要素を持っているっていう。だから、編集長に向いているという結果だったの。

でも、自分でも今は違うと感じてるんじゃない?

飯髙:
正直わかってますね。それと一応ボードメンバーという立場になりましたし……。
  

ボードメンバーに昇格して性格は「“愛”から“AI”」に

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木原 氏:
それがさ、なってんだよ(笑)

性格までボードメンバーになってるの。ディグラム診断では「環境が人を作る」って良く言うんだけど“まさに”だね。前は無邪気なお子様だったんだけど、今は「Aトップ型」っていう性格になってる。

論理性が上昇して、*優しさとか自由奔放さが下がってるの。まるでロボットみたいだね。愛が無くなって機械……。「“愛”から“AI”」*みたいな(笑)

飯髙:
それやばいっすね(笑)

木原 氏:
1年間同じ人を追って診断することがあって、結構性格っていうのは変わるんだけど、ガラッと性格変わるのってなかなか無くてね。だって、*「優しい兄ちゃん」から「ロジカルなビジネスマン」*だよ?(笑)

ただ、1人で突っ走らない方が良いかもね。NP(優しさ)が高いお母さんみたいな人が近くにいると良いかもしれない。あと、飯髙さんの「Aトップ型」は、論理的な一方でCP(厳しさ)があまりないから、優柔不断にみえるところもある。

厳しさが上がると、「逆NI型」っていう性格になるんだけど、こだわりのあるコンテンツが生まれるような人になる。組織を引き上げたいのか、こだわったコンテンツの方に行くのかで適正みたいなのって変わるよね。

飯髙:
それでいうと、今の僕に託されているのは組織を引き上げることなんですよね。コンテンツだけでなく社内でも重要なサービスを見るようになったので。

木原 氏:
組織の引き上げってだけであれば優しさが大切だけど、重要なサービスを見ているのなら、厳しさをもう少し持っても良いかもね。
  

論理性という鎧を着ている状態なんだよ

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飯髙:
ちょっと話変わるんですけど、僕って“ざっくりと”数字を引くのは得意なんですが、根拠を埋めるのが苦手なんです。「来年はこんな数字でやりたい!」みたいに、プロセスとかどうでもいいんですよね。

木原 氏:
ああ、言っちゃった(笑)

これはね、本来ある自分の性格と仕事における性格っていうのがあるんだよね。もともと飯高さんは、みんなでワイワイしながら「行こうぜー!」「遊ぼうぜー!」みたいな自由奔放な性格でしょう?

飯髙:
確かに、ワイワイしてるの好きですね。

木原 氏:
でも、今環境がそうさせてくれない。だから論理性という鎧を着ている状態なんだよね。数字を背負うことによってメリット・デメリットがあるんだけれども……。

飯髙:
マジ、そのとおりです。今、本当はもっとやりたいことがあるんですが、どうしても伸ばさないといけない事業があるし、それを成功させたいんですよ。

木原 氏:
でも、それも良いのかもしれない。事業を作る上でものすごく良い経験をしている性格だから、1年半前の診断が“素”の飯髙さんだったら、今は凄い変わり様だもん。
  

編集長、転職したほうがいいんじゃない?

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飯髙:
たしかに、ボードメンバーに上がったばかりの頃は、ふわふわしていて徐々に今の性格になった気がしますね。

木原 氏:
今ぐらいの塩梅がちょうど良いかもね。人の性格って会社の環境とかで簡単に変わるんだよね。*今の飯髙さんの場合、他人からするとちょっと厳しすぎるかもなあ。*厳しさと合理性で追い詰めちゃうんで。

日本人だと飯髙さんに付いていけなくて辛くなっちゃう人もでてくるかもしれない。でも、海外の文献とかをみていると、冷静で合理的なリーダーシップを発揮できる人って凄く評価が良いんだよ。外資とかに転職しちゃえば?(笑)

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飯髙:
え、マジすか?(笑)

木原 氏:
マジな話、外資系とかの心理テストをやると、企業からモテるタイプだよ。

飯髙:
確かに目標達成の仕方とか外資系っぽい雰囲気あるかもしれません。っていうのも、うちのチームって1月から今にかけて、目標をほぼピッタリ達成しているんですよ。上に振れる月もあるんですけどね。

木原 氏:
思考回路が完全に欧米なんだよね。
  

今の編集長と相性のいい人って?

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飯髙:
僕の性格って優しさとか協調性が無くって、論理性だけが高いわけじゃないですか。仕事をする上でどんな人と相性が良いんですかね?

木原 氏:
そうだねぇ、飯髙さんは論理性が高いから、*同じような論理性を持っていて、かつ優しい人。「台形Ⅱ型」っていうタイプが良いね。*それか、特に何も意見が無くても「うんうん」って頷いてくれる優しさのある「NPトップ型」とも相性が良いかも。

飯髙:
うちの中橋(ナンバー2)がまさに「台形Ⅱ型」ですね。

木原 氏:
男性の台形Ⅱ型って珍しいね。絶対に離しちゃだめだよ。

飯髙:
僕が「こんなこと考えているんだよね」と言ったら、「ちょっと待ってください」と絵に描いてくれて「このイメージ?」ってすぐに具体化してくれるんです。もちろん、そもそものベースがすばらしいし、絶対僕より仕事できますし。

木原 氏:
最高じゃん!うちの会社でも採用面接していて、台形Ⅱ型の人が来たら無条件で一次面接とおしちゃうもん(笑)

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飯髙:
ちなみに……相性の良い女性はどんな人ですかね?(笑)

木原 氏:
プライベートの飯髙さんは、FC(自由奔放さ)が高いから「NPトップ型」のような優しい人が良い。もしくは、「逆N型」っていう姉御肌なタイプが良いね。「そうじゃないんだよ」ってはっきりと言うタイプ。

ちょっとキツい性格のお姉さんみたいな人が良いんじゃないかな?

飯髙:
確かにプライベートの自分にとって、姉御肌は良いですね。仕事だったら戦いになるかもしれません……(笑)

逆に相性最悪なのってどんな人ですか?

木原 氏:
FC高めのAトップ型と最悪なのは……「U型」かな。U型は、自分に自信が無いんだけどこだわりはあるので現場での推進力やルーティンワークをこなす能力が高い性格なんだよね。でも、「これは、どうしたらいいですか?」「前に飯髙さん、こう言ってたじゃないですか」っていうタイプ、嫌いでしょう?

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飯髙:
嫌いですね。「数時間前と今を一緒にすんじゃないよ」って(笑)

木原 氏:
今を生きてるね(笑)

でも、U型の人って「前に言ってたじゃないですか」と言いがち。ACトップも近い傾向があるから合わないかもね。でも、飯髙さんのAトップ型っていう性格は、U型の人材を生みやすい性格でもある。すごいパラドックスなんだよね。

飯髙:
例えば「AとB、どっちがいい?」という質問をして、「これもいいけど、こっちですかね」って言われたらイラっとする。なんで、「どっちか」を聞いているのに「&」で答え出してんだよって(笑)

あと、仕事でミスをしたら仕方ないじゃないですか。僕って「すいません」とかあまり求めていなくて、その代わり「いつまでに提出します」のひと事だけで良いんですよ。「謝ってる余裕あるならやってよ」って思っちゃうんです。

木原 氏
こわ!めっちゃ鬼じゃん!(笑)

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飯髙:
もちろん、マネージャークラスに対してですよ!(笑)
現場を引っ張っていくべき人がそれをやっていたら、引っ張れないじゃんっていう。

でも、なんでそう「すいません」言ってしまうのか気持ちもわかるんですよ。でも、僕がそれを理解しちゃいけないじゃないですか。

木原 氏:
心をグッと鬼にして。

飯髙:
僕だって仕事が遅れるとか、あるわけですよ。まー正直よく遅れるし、忘れることだってあります。そんな自分があるとわかりながら、自分のことを棚に置いてでも、メンバーを引き上げるという意味でも大切だと思ってやってますね。

木原 氏:
いいじゃん。すげぇカッコいいじゃん。
「ジャイアニズム」っていうんだけど、それも大事な能力だね。

飯髙:
人としてちゃんとしなさい」っていう感じですね。たった1つのミスで信頼を失うじゃないですか。だから「僕が心を鬼にしているんだ」って(笑)

木原 氏:
お後がよろしいようで(笑)

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Photo by 青木勇太