「ウォルト・ディズニーを倒したい」西野 氏が語る40代のプラン

セッション内で西野 氏は『えんとつ町のプペル』はもともと映画を作る前提で作成した絵本であることを明かしました。

「私の頭の中には “ウォルト・ディズニー倒す” という想いがあります。でも、本当に倒すのであれば絵本だけでは倒すことができません。ディズニーを倒すことを本気で考えた際、わかりやすくするならやっぱり映画だなと」(西野 氏)

映画『えんとつ町のプペル』の公開日をディズニー映画の新作のアニメの公開日にぶつけて、興行収入と動員数で勝つっていうのを1回やってみたい。

しかし、公開37日目にして興行収入が100億円を超えた『アナと雪の女王』などのディズニー映画は競争相手としてはかなり強敵です。

参考:
「美女と野獣」興収100億円を突破 アナ雪に迫る勢い|朝日新聞デジタル

「(興行収入を見ているうちに)僕、ディズニー系の映画の弱点を見付けたんです。”ジャングル系の時はちょっと弱め”で、ジャングル系の時が狙い目だなと。30代のうちにウォルト・ディズニーを1回数字で倒して、次にディズニーグループをやっつけたいです。これは40代のうちにやりたいですね」(西野 氏)
  

海外を含め、個展の”お土産”にすることで半永久的に販売

『えんとつ町のプペル』には日本語文だけではなく、英語での表記を併記しています。西野 氏はその理由をこう口にしています。

「国内外で多数の個展を開いていて、絵本を個展会場のお土産にすることを想定しています」(西野 氏)

参考:
キングコング西野、ニューヨークでの個展が盛況のうち閉幕|お笑いナタリー

また、英語と日本語を並べることで、親が子どもに読み聴かせる際に英語教育の教科書になるのではないかと考えたそうです。

「絵本でも書籍でもそうですが、本には “この期間で売ってください” という制限時間があるんですよ。魚とか野菜だったらわかりますが、本って腐らないじゃないですか。それにもかかわらず、販売期間があるんです。おかしいですよね?でも、これって本屋の都合なんですよ。つまり、『えんとつ町のプペル』の都合ではないのです。『えんとつ町のプペル』都合でいえば、価値が下がらず、5年後も10年後も売り場に並んでいるという状態です。そのためには、Amazonや書店を軸に展開するのは本意ではないなと感じ、それなら個展会場のお土産にして、個展を終わらせなければいいという答えにたどり着いたわけです」(西野 氏)
  

未来のビジネスパーソンに必要な2つの考え方

セッションの最後では西野 氏から会場の参加者に向けて、これからのビジネスパーソンに “壁を超える”ヒントがメッセージとして送られました。
  

1. 肩書きを捨てる

会社で勤めている以上、役職や肩書きといったものは常に付きまといます。ですが、西野 氏は職業には寿命があるので、肩書きは捨てた方がいいと指摘しました。

「上の世代の人って、なんか職業に自分寿命はない前提で話しちゃう。お前何屋さん何だっていうことをやたら決めたがります」(西野 氏)

そこで「銀行だって来週なくなるかもしれない」と肩書きや職業にこだわることのリスクを口にし、軸足を置かず、肩書きや職業を超える体作りこそが大切だと話していました。
  

2. 年下の意見を聞く

「”最近の若いものは” というのは人類の口癖だから、本当にその言い分が正しかったらとっくに人類は滅んでますよ。でも、僕たちは今日も生きていて、人口も増えていますし、若年層というのは常にアップデートされています。アップデートしてくれているからこそ、今もこうして僕たちは生きているわけで、だから年下の意見を聞いた方がいいはずなんです。年下の方が正解を持ってますし、常に下の意見を聞くっていうのをしていると年を取らないんです」(西野 氏)

と若年層の方が、常に情報をアップデートしているので”年下のほうが優秀であるだといいます。

さらに、西野 氏はサイボウズの姿勢について、副業が可能であるなどの自由さがあることで若者が集まる「待ち合わせ場所=プラットフォーム」になっていることがいいことだと口にしていました。