市場競争で勝ち残るための原則

客観的な意思決定は、市場競争で勝ち残るために欠かせない原則です。誤解を恐れずに言うと、きちんとした企業はみなデータ(数字)に基づいて意思決定や将来予測をしています。

マーケティングの世界は大きく進歩しており、取れるデータも多様化しています。しかしその一方で、商品の寿命はどんどん短くなっています。

例えば、清涼飲料水の新製品の数はここ20年で2~3倍に増えましたが、同時に商品の短命化も進み、2年後にその製品が生き残っている割合は3割以下となっています。競争は確実に厳しくなっています。

モノを売ることがますます複雑化する中で、多くの企業がマーケティングを積極的に活用しようとしています。とはいえ「DMP」にしろ「マーケティングオートメーション」にしろ、流行りのマーケティング手法だからという理由だけで飛びついても、満足な結果を得ることは難しいでしょう。

マーケターとしても、消費者インサイトを理解したいという企業の求めに答えられるよう、常に新しい調査手法を考え続けていく必要があります。

インターネットリサーチ番外編

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広告の正しいターゲティングとは

「DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)」は、Web広告の新たな施策として広まっていますが、実際に見ていると、まだきちんとターゲットに広告が届いていないと思うことが多々あります。

例えば、20代に向けて広告を配信したつもりが、40代にも表示されていたケース。父親が娘へのプレゼントを探して商品を1、2度検索したら、それ以来ずっとリターゲティングされていたようです。

とはいえ、ネット上の行動を見るだけでは属性を誤認しても仕方がないような人が増えているのも事実です。
代表的なのは女性を演じている男性でしょうが、逆の見方をすると、商品を買ってくれていれば、別に女性としてターゲティングしてもいいという見方もあります。

現実的に考えるなら、こちらの方が属性でセグメントするよりも正しいターゲティングかもしれません。

「ポイントはいらない」という善意の回答者

インターネット調査では、アンケート答えてくれた方にポイントをお支払いします。しかし、ポイント目当てで回答するモニターは質が良くないといわれることがあります。

では、ポイントを目当てにしていない回答者とは、一体どんな人なのでしょう?私個人としてはこういう人の方がずっと不思議でなりません。

ポイント目当てでも多くの方は真剣に答えてくれていますし、稀にいい加減な回答をする人がいても、そういう回答はリサーチ会社それぞれが様々な工夫で除外しています。

以前、グループインタビューで40代のモニターにポイントをお支払いすると言ったらびっくりされたことがありました。「この世界に貢献したい」という善意から、無償でご参加いただいていたようです。色々な方がいるのがインターネットリサーチの世界と考えさせられました。