VRARが注目を集めています。中でもVRは、家庭用のゲーム機が発売されたり、アミューズメント施設に導入されたりして話題になっているため、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

これまではエンターテイメントの印象が強かったVRですが、近年はビジネスに活用されることも増えてきました。今後、活躍の幅が広がれば、導入する企業も増えてくるでしょう。

今回は、VRのビジネス活用事例を5つご紹介します。将来的に自社でも関わる技術となるかもしれません。この機会に流行を押さえておきましょう。

VRは“ゲーム体験”から“ビジネス活用”へ

日本でVRが広がり始めたのは、「VR元年」と呼ばれた2016年です。

コンピューターゲームの総合展示会である「東京ゲームショウ2016」では、ソニー・インタラクティブ・エンターテイメント社が開発した「PlayStation VR」が注目を集めました。VRは、新しいゲーム体験の技術として人々に知られ始めます。

参考:
東京ゲームショウの主役はVR、次世代の「触れるVR」も【TGS2016】|日経トレンディネット

今でも、VRと聞くとゲーム機やアミューズメント施設の印象が大きいでしょう。しかし、株式会社インプレスの調査によると、VRを体験した人の約4割は「VRはビジネスでの活用可能性がある」と回答しています。

具体的な活用法としては、研修顧客への商品説明商品のプロモーションなどが挙がっています。VRは、これから紹介する事例に加えて、今後もビジネス活用の幅が広がっていくと期待されています。

参考:
VR体験者の約4割は勤務先での活用可能性があると回答 『VRビジネス調査報告書2018[業務活用が進むVR/AR/MRの動向と将来展望]』 1月29日発行|PR TIMES

VRのビジネス活用例5選

今回は、実際にビジネス活用されているVRの事例を5つ紹介します。

1.中古ミテクレ

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中古ミテクレ

株式会社リニューアルストアは、販売する中古住宅のリフォーム後をVRで仮想体験できるサービス「中古ミテクレ」を提供しています。

これまで中古住宅の販売においては、顧客に「フォームのイメージや費用が不明瞭なリフォーム前の購入」か「不動産会社によってリフォームされた住宅の購入」を促すことしかできませんでした。

前者だと不明瞭な条件が懸念材料になりやすく、後者だと顧客のニーズや好みに合わない可能性があります。

しかし、VRを活用することでリフォーム後の住宅を仮想体験でき、顧客は具体的なイメージをもって検討できます。もちろん実際に施工するわけではないため、不動産会社のコストもかかりません。

フォームのように大きな変化を伴うサービスでは、VRはコストをかけず顧客に変化後を体験してもらうための有効な手段となるでしょう。

2.VR内見

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VR内見

ナーブ株式会社は、VRで不動産物件を内見できるサービス「VR内見」を提供しています。

VRを活用することで、顧客は店舗内にいながら複数の物件の内見を仮想体験できます。顧客が見ている映像は営業担当のパソコンでも共有できるため、体験中の案内も可能です。

1度の接客で内見できる件数が限られていたり、まだ入居中の物件は内見できなかったりという課題の解決策として有効でしょう。

顧客に移動の手間をかけることなく、企業側も接客時の効率化を図れます。実証実験では、VR内見を取り入れることで、顧客1組あたりの対応時間が8時間から2.4時間に短縮したという結果も出ています。

その場にいながら違う環境を体験できる技術は、時間や費用のコストを削減できます。

3.VRおもてなし研修

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VRおもてなし研修

株式会社パソナは、株式会社Synamonと共同開発したVR研修サービス「VRおもてなし研修」を2018年5月から提供します。

訪日観光客に対し、「ホテル」「インフォメーションセンター」「レストラン」「店内」の4つの場所を想定した接客研修をVRで受講します。講師も受講者と一緒に仮想空間に接続し、受講者の習熟度に合わせた学習プログラムを提供します。

講師が研修会場に出向く必要もないため、時間や場所を選ばず研修を受講してもらえます。

また、VRでは仮想の顧客が目の前にいる環境で繰り返し接客を学べます。程よい緊張感とリアルな場面により、学習効果の向上も期待できるでしょう。

4.VRフィットネス

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DREAM FIT

株式会社ドリームフィットは、VR映像の中で運動できる「DREAM FIT」というフィットネスプログラムを提供しています。

ジムでの運動は1人で黙々とプログラムをこなすイメージが強く、継続できない方も少なくありません。しかし、VRによってまるでアトラクションを体験しているかのような仮想空間に没入することで、楽しみながら身体を動かせます。

この事例は、VRの強みでもあるゲーム要素を他の領域に活かしている好例です。VRのエンターテイメント性を他の領域に活用することで、顧客の心理的なストレスの軽減にも繋げられるでしょう。

5.VR旅行体験

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TRAVEL HUB MIX

株式会社パソナは、VRで旅行体験ができる観光案内所「TRAVEL HUB MIX」を東京駅前にオープンしています。

利用者は、VRで日本の観光地や観光先での活動を体験できます。英語・中国語・日本語に対応しており、他にもスマートフォンの貸出や荷物の預かりなど、主に訪日観光客向けのサービスを展開しています。

旅行先を事前に体験することで、顧客に具体的な旅行プランをイメージしてもらい、旅行への意欲向上に繋げられます。

前述したリフォームや旅行といった、これまで「お試し」ができなかった領域で、VRの仮想空間の活躍が期待されるでしょう。

まとめ

VRは、仮想の風景をまるで現実のものであるかのように、ユーザーの視界に映し出します。そのため、実際に再現しようとすると費用や時間などコストがかかるようなサービスに活用できるでしょう。

また、VRと並べて取り上げられることの多いARに関しては、以下の記事を参考にしてみてください。

参考:
「ポケモンGO!」だけじゃない!ARのビジネス活用事例5選|ferret

まだ一度も経験したことのない方は、まずはユーザー目線で試してみてはいかがでしょうか。