株価と決算から見る デジタルマーケティング市場【2023年6月編】Speeeが引き続き株価上昇

連載「 株価と決算から見る デジタルマーケティング市場 」の2023年6月版です。
6月の株式市場を大きく動かしたニュースと、日本の上場デジタルマーケティング企業26社の中で大きく株価が動いた会社にフォーカスして、その背景を検証します。

自社をとりまく業界の状況を、ぜひチェックしてみましょう！
記事中の専門用語については、末尾で解説をしていますので併せてご覧ください。

目次

1. 2023年6月の株式市場を大きく動かしたニュース
2. 2023年6月に株価が大きく変動した会社
3. 用語解説

2023年6月の株式市場を大きく動かしたニュース

FOMCで利上げが見送られる

6月の米国株式市場は良いニュースが続き、NYダウは4.6%上昇しました。初旬には米国の債務上限問題を巡る懸念が解消され、6月の金利据え置き観測が拡がったことも受けて中旬にかけて上昇、その後実際にFOMCで予想通り利上げが見送られました。

FOMCでは年内にあと2回の利上げが示唆されたものの、足元の米国経済指標に減速は見られず、当面高金利が続いたとしても米国経済はそこまで減速しない、ソフトランディングに向かうとの見方が強まっています。一方で、リモートワークが広まった結果都市部のオフィス需要が弱含んでいること、金利上昇によって不動産投資のパフォーマンスが厳しくなっていることから不動産市況が当面のリスク要因となりそうです。

日経平均株価が高値を更新

日本の株式市場は、円安の進展や金融緩和政策の継続、日本企業の株価を上昇させるためのガバナンス改革への期待から海外投資家の買いが続き、日経平均株価が1990年以来の高値を更新して7.45%上昇しました。上場マーケティング企業各社の株式も好調で平均6.89%上昇しました。

2023年6月に株価が大きく変動した会社

株価上昇率第1位：Speee（+35.86%）

先月32.18%上昇して上昇率1位だったSpeeeが2ヵ月連続で1位となりました。2日には同社子会社と三菱UFJ信託銀行、ドバイのTOKIFZCO社