
ブランドコミュニティはどこに成果を求めるべきか
前回、「ブランドコミュニティが機能しなくなる5つの理由」というタイトルで、マーケティング戦略の中でコミュニティが機能しなくなってしまうのはなぜかを解説しました。
そこでは、コミュニティが機能しなくなる理由として「成果をコミュニティ内に求めてしまったから」というものを挙げています。コミュニティ運営には費用がかかるため、単体で見てしまうと採算が取れなくなってしまうからです。
それでは企業は、コミュニティの成果をどこに求めるべきなのでしょう。
今回は、「マーケティング戦略においてコミュニティに期待すべき成果」について解説していきたいと思います。
▼前回の記事はこちら▼
ブランドコミュニティが機能しなくなる5つの理由
なぜ今、ブランドコミュニティが求められるのか
まず、なぜ今多くの業界においてブランドコミュニティが求められているのでしょうか。
これまでのマスマーケティング全盛時代においては、コミュニケーションは企業と消費者の二者間で考えられていました。そのため、この二者間の接点をとにかく増やして、どれだけリーチを獲得できるかが重要とされてきました。
しかし、技術による製品の差別化が難しくなり、社会に流通する情報量も加速度的に増えたことで、企業の発信する情報を消費者に届け、人を動かすということが限りなく困難になっています。
そのような背景のなかで、ブランドの熱狂的なファンとのコミュニティづくりを重視し始める企業が増えているのです。
顧客は「消費者」から「ブランドの価値共創者」に変化している
マスマーケティングの影響力が相対的に低くなってきている現代において、コミュニティにはユーザーとの単なる接点づくりを超えた役割が求められています。
そして、ブランドに熱狂している顧客はそのブランドの機能や便益を消費するだけの「消費者」ではなく、ともにブランドの価値をつくり出す「価値共創者」として、ブランドにポジティブな影響を与えてくれるパートナーという役割が期待されています。ブランドコミュニティはそのような顧客と価値をつくり出せる場として、存在感が高まってきているのです。
こうした背景からわかるとおり、コミュニティは「目的」ではなく、あくまで様々な成果を得るための「手段」です。したがって、コミュニティの中だけで成果を測っていては、マーケティング戦略上の役割を果たしているとは言えません。コミュニティはその外側で成果を測ってこそ、マーケティング上の機能を果たしているといえるのです。
では、ブランドコミュニティを運営することによって、コミュニティの外側でどのような成果が得られるのでしょうか。
コミュニティによって得られる5つの価値
これはブランドの熱狂的なファン(熱狂顧客)を起点としたコミュニケーションによって影響を受けるプレイヤーを図式化したものです。(※こちらの図は『R3コミュニケーション―消費者との「協働」による新しいコミュニケーションの可能性―』(恩藏 直人+ADK R3プロジェクト著/宣伝会議)にある図を参考に作成したものです)。
今や、コミュニケーションは企業と一般消費者(見込み顧客)の二者間だけのものではありません。ブランドのことが好きなファンである「熱狂顧客」も包括したうえで全体像をとらえていくことが必要です。
また同時に、「熱狂顧客」を起点としたコミュニティの影響を受けるプレイヤーとして、「企業・ブランド」の背景にいる「社員・スタッフ」も重要な要素です。
この四者間のコミュニケーションのなかで、コミュニティの成果を捉えていきましょう。そこで得られる成果として、以下の5つの価値が考えられます。
成果その1:顧客理解価値
一般消費者に「なぜその商品を使ってくれないのか」と聞いても、明確な答えを得ることはできません。なぜなら、膨大な情報が溢れるなかで、多くの消費者があなたのブランドを利用しない理由について「考えたことすらない」状態だからです。
一方で、コミュニティの中で熱狂顧客と会話をすると「なぜ彼らが自分たちのブランドのことを好きでいてくれるのか」という理由に触れることができます。
このようにコミュニティは、熱狂顧客の声をキャッチする場所としての価値があります。なぜ自社のブランドを使ってくれているのか、どのようにして自社のブランドを愛用するに至ったのか、そのようなストーリーを聞くことで多くの気付きを得られるでしょう。
ただし、このときに注意したいのは、「買ってくれている顧客」ではなく、「ブランドのことを好きでいてくれている顧客」の声を聞くことです。ブランドの熱狂顧客の声を聞くことで、「何が彼らを魅了しているのか」を知ることができます。
混同されがちですが、購入量とブランドへの愛は別のベクトルなのです。
成果その2:共創価値
コミュニティを利用すると、ブランドの熱狂顧客と対話をして理解を深めることはもちろん、彼らとともに価値を共創もできます。
それは、ユーザーがブランドの価値をつくる「Retty」や「Neswpicks」などのCGM(Consumer Generated Media)型のサービスだけではありません。熱狂顧客に直接コンテンツを制作してもらったり、企業の活動に直接関与してもらったりすることとも可能です。
それらの活動は、製品やアフターサポートの改善といった領域に留まらず、企業と顧客の双方が思いもよらなかった形(アイデア)となって、世の中に発信されることもあります。
成果その3:影響価値
コミュニティ内でブランドのビジョンに共感してもらえると、熱狂顧客はブランドの伝道師としてその魅力を周りに伝えてくれます。それはリアルな友人同士の直接的なクチコミだけでなく、SNSでの間接的な影響力も含めてです。
SNSでの影響は、単純にフォロワーが多いだけのインフルエンサーだけではありません。熱狂顧客が自らSNSにブランド体験を投稿することで、周囲にポジティブな影響を与えてくれます。
さらに、熱狂顧客は企業が伝えきれていない製品の魅力や利用方法などのテクニックも、ブランドの魅力とともに伝えてくれます。
成果その4:コミュニケーション・リデザイン価値
熱狂顧客を深く知ることによって、本当に大切な顧客がブランドのどのような価値に共感してくれているのかがわかります。
それにより、既存のコミュニケーションのどのようなポイントが評価されていて、どのようなポイントがあまり評価されていないのか、その価値の判断が可能となります。場合によってはマーケティングファネル全体を見直し、何が効果的なマーケティングコミュニケーションなのか、戦略をリデザインできるでしょう。
成果その5:支援価値
熱狂顧客とのコミュニティを持つことは、対外的な成果だけに留まりません。熱狂顧客の声をブランドマネージャーや開発者、担当スタッフが聞くことで、ブランドにとって何が正しい判断だったのかがわかります。ブランドをつくる社員に対して、営業面でのサポートや開発のヒントを提供できるようになるでしょう。
加えて、ブランドをつくる社員が彼らの声を直接聞くことで、「自分たちのやっていたことが間違っていなかった」「こんなに自分たちのブランドを愛用してくれている人たちがいる」ということがわかります。それは、社内スタッフの士気を高めることにも繋がるでしょう。それにより、普段顧客と直接触れ合う機会の少ないメーカーの社員が、感動のあまり涙を流すことも少なくありません。
- タイトル
- ホームページのソースに設定するタイトル(title)とは、ユーザーと検索エンジンにホームページの内容を伝えるためのものです。これを検索エンジンが認識し検索結果ページで表示されたり、ユーザーがお気に入りに保存したときに名称として使われたりするため、非常に重要なものだと考えられています。「タイトルタグ」ともいわれます。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- ユーザー
- ユーザーとは、コンピューターやシステムを利用する人のことを指します。 利用者、使用者、消費者などの意味を持つ英単語で、対義語は「メーカー」や「デベロッパー」などがあります。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- ユーザー
- ユーザーとは、コンピューターやシステムを利用する人のことを指します。 利用者、使用者、消費者などの意味を持つ英単語で、対義語は「メーカー」や「デベロッパー」などがあります。
- CGM
- CGMとは、インターネットを利用して消費者が情報を生成・発信していくメディアのことです。**Consumer Generated Media**の略です。古くはネット掲示板から始まりブログ、口コミサイトやQAサイトそしてSNSなどがCGMの例です。
- コンテンツ
- コンテンツ(content)とは、日本語に直訳すると「中身」のことです。インターネットでは、ホームページ内の文章や画像、動画や音声などを指します。ホームページがメディアとして重要視されている現在、その内容やクオリティは非常に重要だと言えるでしょう。 なお、かつてはCD-ROMなどのディスクメディアに記録する内容をコンテンツと呼んでいました。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
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