3. 分析フェーズ

KA法で「価値」を見つけ出す

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ユーザーインタビューによって得られた意見から、心の声を介して、ユーザーがどんな価値を求めているのか/いま感じているのか、を探ることにしました。

上の図のようなKAカードを数多く作成します。この「価値」と、ヒューリスティック評価で得られたUIの問題点を照らし合わせ、そのギャップとなる部分にユーザーの課題と、それに対するソリューションのヒントが存在すると考えました。

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※実際作成したKAカード

それぞれのカードの右下にある価値に注目し、近しいものをまとめてグルーピングし、より大きな価値観を9つ見出しました。

そして、プロジェクトを管理する「マネージャー」、タスクを実行する「プレイヤー」というセグメントが存在するということもわかりました。

  • 忘れない価値
  • 今がわかる価値
  • 他者と共有できる価値
  • 新着がわかる価値
  • 利用するハードルが低い価値
  • 誰でも使える価値
  • シンプルに使える価値
  • 全体がわかる価値
  • チームで使える価値

グルーピングしたKAカード(マネージャー)の例

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グルーピングしたKAカード(プレイヤー)の例

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それぞれの関係性を見ることにより、体験改善における注力ポイントを見つけることにも役立ちました。これを価値マップと呼びます。

ユーザーの抱える課題とは?

価値マップを作成しているうちにユーザーの課題も明らかになりました。

マネージャーにおいては、「タスクの確認ミス/漏れがどうしても多くなる」「タスク更新がある度に通知が来るが、そのタスクをすぐに見つけられない」という課題がありました。

プレイヤーにおいては、「タスクを書き出して満足して放置してしまう」「ツールを学習するのが面倒臭い」などの課題があったのです。

これはつまり、マネージャーは「今すぐ進捗を把握したい」、プレイヤーは「(面倒なく)今すぐタスク管理を始めたい」に繋がります。

顧客を想像するためのペルソナ設計

ユーザーセグメントとして定義した「マネージャー」と「プレイヤー」それぞれに対してペルソナを作成することで、発見した価値と相互性の実現を目指します。

インタビューを通じてわかった顧客の要素を分解し、ターゲットとしたいメジャーな顧客像を意識して具体的に作り上げます。情報設計フェーズにおいて、カスタマージャーニーマップを作るときに活用します。

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管理しているプロジェクト数が多く、進捗のキャッチアップが出来てない。「タスクの確認漏れを防ぎたい」というペルソナのイメージ

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タスク管理をやりたい気持ちはあるが、習慣化しない。「面倒くさい」が先行してしまうペルソナのイメージ