ペルソナを作ったあとのアクションにつなげる

ferret:
いわゆる「ペルソナ作成ツール」は他にもありますが、Insight Journeyの特長は何でしょうか。

蓑原:
次の具体的なアクションにつなげやすい情報が出力される」というのは特長だと思います。

「ペルソナ」というワード自体はご存知の方も多いと思いますが、それを使ってどうするのかという具体的な運用まで落とし込める方は結構少ないのではないでしょうか。

よくあるのが、ペルソナを作って非常に具体的なユーザー像ができたけれど、そのあとどうするのかにつながらず、結局ペルソナが放置されることです。

放置されがちなペルソナ

Insight Journeyの出力項目は、ペルソナを作ったあとのネクストアクションにつなげるためにはどういう情報が必要か、ペルソナを使ってより深掘りしていくためにはどういう情報があると良いのかを、UXリサーチの視点で考え設計しました。

ロゴもサービス名もコードも全てAIを使って作り、開発2日目くらいである程度形になったところから改良して今の状態になっています。

利用された方から

そもそもペルソナの使い道や活用方法があまりわかってなかったけど、使ってみて有益性がわかった、使えるイメージがついた

というお声をいただいたのは嬉しかったですね。

事前リサーチができない場合の助けになる

ferret:
様々なシーンで活用できそうですが、特にどのような使い方がおすすめでしょうか。

蓑原:
個人的には、予算や時間がなくリサーチにリソースがかけられない場合に、次善の策として使うのが有効ではないかと思っています。

なんらかの理由で事前リサーチができず、対象業界のドメイン知識やターゲットに対する知識が非常に少ない状況で、新規事業のアイディアや、マーケティング企画営業提案のためのたたき台を作る必要がある際に利用するといった使い方です。

たたき台を作ることで、足りていなかった視点が見つかり、きちんとした調査が必要な事柄がわかってくることもあります。

アイデアの発見

弊社(シロ株式会社)が請け負うサービスデザイン、UXデザイン、Web制作などのプロジェクトでも、予算や時間がなく調査にリソースをかけられないケースがこれまで多々ありました。

・サイトリニューアル

例えば、「サイトのリニューアルをしたい」というご依頼をいただいた場合、エンドユーザーさんのサイトの使い方を具体的に把握してサービス・UX設計する必要がありますが、クライアントさん自身があまりエンドユーザーさんの行動パターンや心理についてまではご存知でないこともあります。

・サービス・UX設計

新規事業の立ち上げも同様で、「新しいサービスを作っていて、サービス・UX設計を一緒に考えて欲しい」というご依頼をいただいた場合、私とクライアントさんだけでお話をしていても良いものを作れるはずはなく、実際にご利用されるユーザーさんにお話を伺ったり、オブザベーションと言われる観察をしたりすることが必要です。

ですが、全てのクライアントさんが数百万円かけて何ヶ月もリサーチできるかというと、なかなか難しい。かといって全くエンドユーザーさんに対する理解を深めずに進めると、作った後に問題が発生するケースも多い。

そうした状況でもできる限り高い品質の成果物をお客様に提供したいと考え、簡易的なリサーチや、設計の際の抜け漏れを防ぐ方法のひとつとしてInsight Journeyを活用しています。