窓ガラスがサイネージ広告に!最新の“透過型LEDビジョン”の可能性
街頭のサイネージ広告などに使われるLEDビジョン。日本では2000年代から本格的に普及し始め、現在では電車内の中吊り広告からビル壁面の大型ビジョンまで大小様々なものが使用されています。
サイネージ広告がポスターや看板に変わって広がりを見せると共に、その技術も常に進化を遂げてきました。最近では画面の向こう側が透けて見える「透過型」のLEDビジョンも多く登場。今回はこの透過型ビジョンに注目し、その特徴と活用例を紹介します。
目次
世界初の形式で製造された透過型LEDフィルムディスプレイ
2023年には、株式会社竹中土木が株式会社Delight Globalと共同で透過型LEDフィルムディスプレイ「透彩(Tou-Sai)」を開発。同ディスプレイは、基盤の表面に個別にICチップを実装するという世界初の形式で製造されています。
この形式の採用によりパッケージ基盤を省略することができ、不透明部分の面積が従来製品の4分の1以下に。発光体の配置間隔を狭めることで透過率と解像度も大幅に向上しました。さらに、発光効率が改善され省電力化も実現しています。
向こう側が透けて見える特徴を活かして、建設機械のコックピット用ディスプレイとして開発された「透彩」。しかし、現在は広告メディアとしての展開も検討中です。車両や建物の窓ガラスに貼りつけるだけでサイネージ広告として使用することができるため、広告を出す場所の選択肢が格段に増加。
また取りつけの手軽さから、元々広告として設定していなかった場所に後付けで設置できるのも大きな特徴です。今後「透彩」の販売が進むことで、サイネージ広告がより手軽に導入できるようになるかもしれません。
薄さ1.8mmのフィルム型ビジョンは曲面にも貼り付け可能
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