ブランド・イメージ形成のメリット

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特定のイメージを育てることは、中長期的にマーケティングの費用対効果を高められるのはもちろん、消費者がある特定のカテゴリで商品を探すうえでも大きな効果を発揮します。例えば、自動車の購入を検討している消費者が、以下の条件を満たす車を探しているとします。

・子供がいる→安全性が高い、頑丈
・近所に小道が多い→小回りが効く、バックモニターが付いている
・家族用の車とは思われたくない→スタイリッシュさ

この質問に対する正解はありません。しかし、この条件を見て、あなたの頭の中に2つ3つブランド名が浮かんだのではないでしょうか。

なぜそのブランド名が頭に浮かんだのか考えてみてください。その答えは単純で、あなたの頭の中に記憶されているブランドに対する「イメージ」が導き出したものだからです。

つまり、この例からもおわかりの通り、ブランド・イメージをしっかりと形成することは、商品選択の最初の段階で選択肢にあげてもらえる可能性を高める上でも役立ちます。

まとめ:ブランディングは必要である

今回の主題にもなっている「本当にブランディングは必要なのか?」の問い対する答えは、もちろん「YES」です。

ただしブランディングは、ブランド認知を高めることが目的なのではなく、特定のイメージと一緒にブランド名を記憶させることが重要です。そのためには、ブランドの特徴を表すキーワードを用いたメッセージやイメージを開発し、継続的にマーケティング施策に組み込む必要があるでしょう。

そうすることで、中長期的にマーケティングの費用対効果を高めることができるだけでなく、ある特定のカテゴリで商品選定を行う最初の段階で、選択肢にあげてもらえる可能性が高まります。

しかし実は、ブランド・イメージをうまく形成しているブランドの大半が、特定のキーワードをメッセージの中で直接的には言っていません。このことについては、次回の「消費者から選ばれるブランドは何が違うのか?」で詳しくお伝えしていきます。