「採用」だけではない。全体を設計する「人事担当」

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安立氏:
私は前職で採用エージェントをしていた時期があったのですが、エージェントって何万社の求人を扱っているので推薦を出せる企業はごくわずかです。認知度がある会社でも、それだけではなかなか推薦を出せないということもよくあり、「どうして認知度があるのに募集が来ないのか」なんてこともよく言われていました。

いざ私がヌーラボに入社して採用する側になって思ったことが「エージェントに対して推薦出してくださいって絶対に言わないぞ」ってことなんです。エージェントに推薦を出してくれってお願いするのではなく、エージェントから推薦が出るような企業にする方が先かなって思ったんです。

いい会社を作って、いい会社であることを発信して、人を採用する。そこで採用した人にまたいい会社だと思ってもらうことでさらに発信をしていく、人事はこのサイクルを回していく必要があります。だから本来は「いい会社を作って発信する」ことに注力すべきであって、「推薦を出してもらって募集がたくさん来て欲しい」っていうのは最後かなと思うんです。

「採用担当」という言い方をすると採用の部分だけしか注目しなくなってしまいますが、ヌーラボの場合は私が人事一人目。全体を設計できる人事担当として入っているので、そこに注力していきたいですね。

ferret:
応募数よりも先にやるべきことがあるだろうと?

安立氏:
商品をどうやって見せるかってことよりも、そもそも見せる商品が微妙だったらダメだよねってことですね。商品自体をよくしていく活動にどれだけ自分が時間を割けるか。そういうことが大事なのではないかなと思います。