Web上の情報過多・情報オーバーロードが叫ばれて久しい近今、自社や商品の魅力をいかに伝えるか、各社が知恵を絞っています。また、そうしたマーケティングの出発点である集客の土台として、SEOの重要性もますます高まっています。

Googleユーザーの利便性を高めるために、日々検索アルゴリズムのアップデートを行っています。アップデートの影響で検索順位が下落してしまうと流入数にダイレクトに影響するため、Web担当者はその都度対応に追われます。また、SEOの世界では「100%の正解」は存在しません。そのため、自社サイトの状況を考慮せずに情報を鵜呑みにして対策してしまうと、更に流入数が下がってしまうことも起こりえます。

この3年、Googleのアルゴリズムはランクブレイン、キュレーションメディア問題を発端とした日本語検索アップデート、フレッドアップデート、メディックアップデートなど、変動を繰り返してきました。そのような中10年以上のWebコンサルティングのノウハウを取り入れ、自社サイトを着実に成長させている株式会社ウィルゲート。
これまでも自社サイト「暮らしニスタ」で実施したリアルなSEO対策のノウハウをferret読者に公開してきました。

月260万UU「暮らしニスタ」の2年間のサイト改善を紹介した前回記事

前回の記事ではライフスタイルメディア「暮らしニスタ」の立ち上げから2年間のサイト改善の取り組みをご紹介いただきました。その頃すでに立ち上げ期の30倍の月260万UUを達成していた「暮らしニスタ」はその後も着実に成長を続け、現在は60倍の規模である月500万UUを突破しました。続編となる今回は、前回よりさらに一歩踏み込んだSEOノウハウについて株式会社ウィルゲートの小笠原 弥優(おがさわら みゆう)氏にお話を伺いました。

※文中で使用している順位や検索回数は、2019年3月時点のものとなります。

株式会社ウィルゲート 小笠原 弥優氏プロフィール

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国際基督教大学教養学部を卒業し、ウィルゲートへ 2018年に新卒入社。現在はメディア事業部に所属し、主婦向けの媒体である「暮らし二スタ」と、妊娠・出産・育児中のママ向けの媒体である「Milly」の運営に携わる。 コンテンツ SEO、アフィリエイト、SNS運用、 ユーザー投稿促進などWeb マーケティング全般を担当するなど入社1年目から幅広く活躍中 。仕事のモットーは「どんなときも ユーザー目線に立って、より愛されるメディアをつくること」。趣味はダンスとランニング。

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暮らしニスタとは、暮らしに関するアイデアを発見できるユーザー投稿型メディア。2014年9月にサービスを開始して以来、料理や収納、DIYや家事など、毎日たくさんの記事が投稿され、主婦の4人に1人が見ているメディアへと成長を遂げた。

リソースは有限。まずは「注力カテゴリー」の適切な見極めが重要。

暮らしニスタの編集部では、ユーザーのみなさまに投稿していただいたアイデアを活用した暮らしに役立つコンテンツを日々作成しています。こうしたコンテンツの作成には膨大な手間とコストがかかります。ですがよいコンテンツをたくさんつくったとしても、ユーザー(読者)のみなさまに届かなければその投資は無駄になってしまいます。この観点では、既に圧倒的な競合サイトが存在しGoogle検索結果で上位表示が難しいテーマや、検索数自体が少ない(=あまりニーズが無く読者の母数が少ない)ようなテーマは「注力カテゴリー」にはしないほうが適切です。

限られたリソースで多くの読者にコンテンツを届けるために、”比較的効果が出やすいと思われる”「注力カテゴリー」を定め、それ以外のカテゴリーへの投資とのバランスを取っていく必要があります。

では、そうした「自社サイトに合った、勝ちやすいテーマ」をどう見つけていけばよいのか?

特定のテーマ・トピックでサイト全体にコンテンツボリュームがあると、Googleから一定の評価を得られる傾向があります」と話す小笠原氏。既に競合サイトがそのテーマの関連コンテンツを大量に用意しているのであれば、そこに打ち勝つには自社サイトにも同等以上のコンテンツボリュームが必要になるため、「競合サイトのコンテンツボリュームがどの程度か」を調査することがポイントです。

競合サイトのコンテンツボリュームを調べる方法

例えば、月間検索回数100万回(キーワードプランナーにて調査)と検索ボリュームが大きい「コストコ」というキーワードで上位表示を目指す場合、最初にすべきことは、現在「コストコ」で実際に上位表示されているサイトにどれくらい関連コンテンツのボリュームがあるかの確認です。

早速「コストコ」でGoogle検索してみると「暮らしニスタ」は2位。1位~3位までの各サイトで「コストコ」に関連するページがどのくらいあるか、内訳は下記のようになっていました。

1位:コストコ節子 1,660ページ 
2位:暮らしニスタ 658ページ
3位:ヨムーノ   135ページ

調べ方は簡単。Googleで【(all)intitle:キーワード site:対象サイトURL】と検索すると、そのキーワードタイトルに含むページ数が出てきます。例えば暮らしニスタの場合、下記のように検索すると現在658ページが存在することがわかります。

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関連キーワードを「検索意図」を捉えてグルーピング

小笠原氏は、よくある失敗例として「コンテンツのボリュームだけを重視して“1キーワード、1記事“で対策ページを作っていくこと」があると言います。

Googleは膨大な検索行動データから、”このキーワードはこうした目的で検索されることが多い“という”ユーザーの検索意図“を推測しています。そのため、こちらも検索意図を推測し”同じような目的で検索されやすいキーワード群”をグルーピングすることで、Googleに評価されやすい質の高いページを作ることができます。質を意識することで評価も得やすく、また1つのページで複数のキーワードでの上位表示が可能ですので効率的でもあります。

例えば「コストコ」の関連キーワードで検索数の多いものとして、以下のようなものがあります。
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この6つのキーワードで上位表示を狙う場合、キーワードごとに対応するページをつくると6つのページが必要になります。ですが、どういった目的で検索されやすいキーワードなのか見極め「コストコで人気・話題のアイテムを知りたい」「コストコをお得に利用するためのアイデアを知りたい」といったグルーピングによって、

コストコ おすすめ、コストコ 商品、コストコ 人気
⇒「コストコの人気・話題のアイテムをまとめたコンテンツ」

コストコ 無料、コストコ 商品券、コストコ 招待券
⇒「コストコをお得に利用するためのアイデア・情報についてまとめたコンテンツ」

と2つのコンテンツに集約することができます。

実際に暮らしニスタの「コストコ達人が選ぶおすすめ商品!絶対損しないコストコのベストバイアイテム40選」という記事ページは、1つのページで「コストコ おすすめ」「コストコ 人気」など、500以上のコストコ関連キーワードで上位表示を達成しています。

また、複数の関連キーワードをまとめて上位表示出来ている例を、上記を含め以下にご紹介させていただきます。

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コツは、Googleの考える"ユーザーの検索意図"をつかむことです」と小笠原氏。サイトの担当者・編集者が「類似の検索ニーズ」だと思っても、Googleに別領域だと判断されてしまったら効果は上がりません。

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「はじめは、実際にGoogleのサジェストや関連キーワードを検索しながら、どのキーワードでどの記事が上位表示されているのかを調べていました。最終的なジャッジは人が行うべきですが、こうした調査は人よりも機械のほうが得意な領域。ウィルゲートのWebコンサルタント用につくられた「TACT SEO」というツールを暮らしニスタ編集部でも利用し、調査時間の効率化も行いました」

ユーザーの意図を「先回り」して読むのが編集の腕の見せどころ

キーワードをグルーピングしGoogleの思考に合ったコンテンツを用意できれば、SEO対策としては及第点。しかし、競合サイトも同様の施策を行ったら、それだけで検索結果で上位を維持し続けるのは難しくなります。それを避けるため小笠原氏は「コンテンツの中身で差別化することが必要。やはり最後は自分たちが届けたいメッセージが大切です」と言います。

例えば「コストコ クッキー」で1位を獲得している記事があります。
https://kurashinista.jp/articles/detail/36747

「コストコ クッキー」というキーワードの関連語には、検索ボリュームが多い「保存」「冷凍期間」があります。ここから検索意図を捉えて、ユーザーが知りたいであろう『どのくらい保存がきくのか』といったコンテンツを作成しましたが、これだけでは競合との差別化は難しい。暮らしニスタは暮らしを便利に楽しくするためのアイデアを伝えるサイトです。「クッキーなのでユーザーは『おいしい食べ方』も知りたいのではないかと見抜いて、キーワードの関連語やサジェストには存在していないコンテンツをつくることで、競合と差別化することができました。

また、情報の鮮度も重要。常にユーザーの目的に沿ったコンテンツであり続けるためには、たとえば情報の内容が変わったら即座にコンテンツへ反映するといった対応も重要ですね。たとえば、「コストコ 商品券」で2位の記事があります。
https://kurashinista.jp/articles/detail/37250

以前はコストコは商品券で入場できたのですが、2015年に廃止されて現在はプリペイドカードに代わっています。新しい情報を競合よりも早く更新することができれば、コンテンツを差別化することができます。
自社サイトの特性とユーザーの検索意図のミックス。この洞察や機転が編集の腕の見せどころです」と小笠原氏は語ります。

コンテンツ同士の関連性をいかにGoogleに伝えるか

前述した対応で、質の高いコンテンツの多いサイトを運営していくことが可能ですが、更にその先もあります。サイト内のページが多くなると「Googleページの関連性を正しく認識してくれない」といった懸念も発生します。Googleに正しく自社サイトのコンテンツボリュームを認識してもらうために、サイト内のリンク構造も意識していかなければいけません。

暮らしニスタの実例ですが、過去「服 収納」というキーワードでは検索順位は7位前後。サイト内には「服 収納」をテーマにしたコンテンツだけでなく、関連する「靴下 収納」などのコンテンツも存在し、既にコンテンツボリュームでは上位サイトにも負けていませんでしたが、それだけでは順位は5位以内には上がりませんでした。

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そこで、「服 収納」と「靴下 収納」の関連性をGoogleに上手く認識されていないのではないかと判断し「服 収納」と「靴下 収納」の2コンテンツの間に親子関係を持たせるようにしました。簡単に言うと「服 収納」のページから「靴下 収納」のページへ向けて一方向にだけ内部リンクを設置し「服 収納」の下層に「靴下 収納」が存在することを分かりやすくするイメージです。こうしたサイト内部のリンク構造の見直しを実施し、現在は2位まで順位を上げています。

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現在も、同様の対策を「自社サイトにとって重要だが順位が上がりきっていないキーワード」から順に実施し、成果につなげています。以下に一例をご紹介いたします。
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自社サイト運営で自ら実践したノウハウを提供するSEOコンサルタント集団「ウィルゲート」

13年にわたるSEOコンサルティングのノウハウと、ライフスタイルメディア「暮らしニスタ」や、子育てママに支持されている「Milly」など自らのサイト運営の相乗効果で、着実に成果の上がる方法を見出し蓄積し続けているウィルゲート。

小手先のテクニックで順位を上げるのではなく、Googleの考え方の本質を捉えた方法論を展開する同社は、Webサイト運営の現場で日々格闘するマーケターの心強い相談相手です。

SEOコンサルティングを筆頭に、専門知識を持つWebコンサルタントが3時間以上もかかる分析やキーワードのグルーピングが数分で可能なツール「TACT SEO」、2,800社という豊富な導入実績を持つ記事作成サービス「サグーワークス」 など、コンテンツマーケティングに課題を抱えている方は、ぜひご相談してみてはいかがでしょうか。

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