セールスフォース・ドットコム社が持つレベニューモデルである「THE MODEL(ザ・モデル)」をご存知でしょうか。

日米のオラクル社やセールスフォース・ドットコム社を経て、3月にアドビシステムズ社と統合したマルケト日本法人代表を務めていた福田康隆氏が著した「THE MODEL」に書かれたこのモデルは、SaaSやサブスクリプションに取り組むビジネスマンをはじめ、多くの人に刺激を与えています。

この「THE MODEL」は、まさに「営業を科学する」ということであり、科学的なプロセスは、多くの企業にとって魅力的なものでしょう。今回は、そんなTHE MODELについて解説したいと思います。SaaSやサブスクリプションビジネスに取り組む方は、ぜひご覧ください。

THE MODEL(ザ・モデル)とは

THE MODELとは顧客の獲得や育成、拡大などのプロセスを社内で分業し、組織体制により高い成果を生み出すフレームワークのことです。日本では、市場から見込み客を獲得し顧客に育成するプロセスを営業担当者一人だけで行なっているケースが多く見られます。企業規模の小さな会社では、それが一般的かと思いますが、規模の大きな企業でも、顧客化という大きなウエイトを個人の裁量に委ねられているケースも多いのです。

THE MODELは、組織体制による分業のもとSaaSを利用して効率的かつ精度の高いセールスの仕組みを構築しているのです。THE MODELにおいて重要な要素は、最初にあるプロセスのKPIが次のプロセス、そして最終的なKPIに影響しているところです。最初のプロセスを担う部門が最大限の成果を発揮し、その成果を次につなぐ、まさにリレーのようなモデル。プロセスを細分化することで、部門内での進行状況が可視化しやすくなり歩留まりが高くなるのが魅力でしょう。役割として各プロセスを分業していますが、一つの目標に向かって動く共業のモデルなのです。

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THE MODEL(ザ・モデル)の導入企業

THE MODELの仕組みを実際に利用している企業の事例をご紹介します。

manebi(マネビ)

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https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/manebi/
(画像引用:セールスフォースお客様事例より)

派遣会社に特化したeラーニングサービスである「派遣のミカタ」を提供している株式会社manebiは、米国には営業活動を分業することで成果を上げる手法があることを知り、営業体制の立て直しを行っています。まさにTHE MODELの導入と言えるでしょう。インサイドセールスからフィールドセールスにリードを引き渡す仕組みを構築し、積極的な営業を展開しています。

Sansan(サンサン)

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https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/sansan/
(画像引用:セールスフォースお客様事例より)

クラウド名刺管理サービスで有名なSansan株式会社は、属人的なマーケティングや営業による課題の発生に伴い、THE MODELの手法を導入することにしました。THE MODELに基づくパイプライン管理を行い、各プロセスごとのデータを速やかに確認できるように改善しました。ホットリードの認識やリード獲得に必要なマーケティングを深く検討でき、効率的かつ精度の高い集客を行なっています。

THE MODEL(ザ・モデル)のフレームワーク

ここからは、THE MODELのフレームワークについて詳しくご説明します。

フレームワーク(レベニューモデル)の概要

THE MODELの特徴はKPIを共通で保持しながら分業を行うところです。マーケティング」「インサイドセールス」「営業(フィールドセールス)」「カスタマーサクセス」の4つに分業した状態をイメージしましょう。

マーケティング」は、できるだけ多くの顧客情報を獲得するのが役割。まさにこのモデルの指揮官のような存在です。インターネット広告など様々な手段を使いリードを集め、育成します。「インサイドセールス」は、マーケティングにて獲得したリードに対し、電話などでセールスを行う役割です。顧客に対し適したチャネルを利用し、アポイントを獲得します。「営業(フィールドセールス)」はいわゆる対面営業です。インサイドセールスにより獲得したアポイントを引き継ぎ、商談を行います。クロージングに向けて顧客が満足できるプレゼンの上、受注し売上計上になります。ここまでが初期セールスの流れであり、最後の役割である「カスタマーサクセス」は、顧客フォローを担当します。問い合わせ対応やアドバイスなど顧客のビジネスの成功をサポートし、自社の顧客としてできるだけ長く定着するように働きかけます。このときに製品の改善点など商品開発などにとって有益な情報も手に入れます。

これらの仕組みをSaaSテクノロジーにより管理運用することでリードに対し的確な判断を行い、精度の高い売上予測を可能にします。

期待できる効果

一人の営業マンが顧客情報の収集から商談、顧客フォローまで、すべてのプロセスを担当したら、あまりに非効率であることは容易にイメージできるでしょう。すべてを一人で行うのは、パフォーマンスに限界があり、競合他社に顧客を奪われてしまうかもしれません。分業により各プロセスのエキスパートがノウハウを持って担当するTHE MODELは、実に強いセールスの仕組みであり、SaaSがヒューマンエラーを回避させてくれるのです。

また、各プロセスの業務内容が明確になり、人材の入れ替わりにも対応しやすいのも有効な点でしょう。従来のファーストコンタクトからフォローまでの担当営業制は人材の入れ替わりにより、営業力が低下してしまうなど、デメリットがありました。それに対し、THE MODELは、組織として担当範囲が明確かつ体系化しているため、リードの管理を的確に行い、総合力を落とさずに収益アップを狙えるのです。

THE MODEL(ザ・モデル)が強い組織を実現

組織体制による営業の仕組みを形にしたTHE MODELは、SaaSやサブスクリプションビジネスにおいて、実に無駄のない仕組みです。一つの目標に向かって、各プロセスのメンバーが共業し、収益を上げられるチームワークは非常に魅力的です。

日本に刺激を与えた米国発のTHE MODELは、マーケティング・営業のスタイルを確立するとともに組織としての強い絆と成功の共有にもつながるものでしょう。THE MODELの仕組みを有効に活用できる事業スタイルを持つ企業はたくさんあるはずです。ぜひ、このモデルを自社のマーケティングに当てはめて考えてみてはいかがでしょうか。

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