マーケターが注目すべき新たな市場「eスポーツ」。大会への広告出稿やスポンサーになることでの企業のメリットとは?
現在、世界的な盛り上がりを見せるeスポーツ。日本においても、2018年に日本eスポーツ連合が発足するなど、eスポーツへの今後の期待が伺えます。
そんな中、*eスポーツ大会を開催することやスポンサーとして協賛することは、マーケターにとって新たなマーケティング手法として注目を集めています。*そこで、eスポーツ大会の企画・制作・運営や、eスポーツを活用したブランディング施策・販売促進策など、eスポーツを活用した総合的なマーケティングソリューションを提案する「株式会社CyberE」の代表取締役社長 CEO 文 晟新(むんそんしん)氏にお話を伺いました。
eスポーツの場に広告を出稿することによってどのような人たちにリーチでき、どのようなことを想起してもらえるのでしょうか。
プロフィール
- 株式会社CyberE 代表取締役社長 CEO 文 晟新氏
- 大手ゲーム会社でのマーケティング職を経て、2014年にCyberZに中途入社。広告代理事業部でマネージャー職に従事し、翌年にはCyberZ韓国支社を立ち上げ、代表に就任。2018年に、eスポーツに特化したマーケティング会社「CyberE」の立ち上げに参画し、2019年に代表取締役に就任。
拡大するeスポーツ市場。2022年には国内市場が約100億円に達する見込み
ferret:株式会社CyberEでは、eスポーツを活用したマーケティングソリューションを提案しているとのことですが、具体的にどのようなことを行っているのか教えてください。
文氏:株式会社CyberEでは、eスポーツ大会の企画・運営・制作・配信と、eスポーツ大会におけるスポンサー支援の2軸で事業展開をしています。eスポーツ大会の企画・運営は、基本的にはゲーム会社が対象顧客になります。昨今のゲーム市場は新タイトルがリリースされても簡単には売り上げを上げにくいのが実状です。数えきれないほど多くのゲームが世の中に溢れている状況に加え、ランキング上位には、長寿タイトルが固定化されています。そうなると、限られた母数の中で、新規ユーザーを獲得し続けることが難しい。既存のユーザーに継続的に楽しんでもらい、定着してもらう仕掛けが必要になってきます。ユーザー同士競い合える大会を開いたり、コミュニティーイベントを定期的に開催したりすることで、既存ユーザーのモチベーション維持・向上につながることから、大会やイベントに対する需要が増しています。
スポンサー支援については、主にナショナルクライアント様から多くのお問い合わせをいただいております。eスポーツの大会では、ユーザーに直接会場に来ていただくだけでなく、大会の様子を「Youtube」やCyberZが運営するゲーム動画配信プラットフォーム、「OPENREC.tv(オープンレックティービー)」を通じて配信することが多いです。それによって何万人というユーザーがその大会の様子を視聴することになるので、配信を通じて企業様の商品をPRするということも可能です。ブランドの認知拡大を図る施策の1つとしてeスポーツ大会へのスポンサードをご提案させていただいております。
ferret:近年eスポーツが盛り上がりを見せているとのことですが、市場規模はどのくらいなのでしょうか?
文氏:2019年の世界規模では10億ドル(約1000億円)、視聴者数は約4億5千万人。日本では2018年で約48億円、2022年ごろには約100億円に達する見込みです。また、近年はイベントの需要も伸びているので、潜在的には100億円以上は優に超えると思います。
参考:
Newzoo Global Esports Market Report 2019 | Light Version | Newzoo
Gzブレイン、日本国内 e スポーツ市場動向を発表。|Gzブレイン
ferret:eスポーツが盛んな国はどこなのでしょうか?
文氏:見る指標やタイトルにもよるのですが、*アメリカ、中国、韓国あたりは非常に盛んですね。*アメリカでは、スポンサーの額もサッカーやバスケットボールのプロスポーツリーグに匹敵するほどのビッグビジネスになっていて、大会の賞金総額が約32億円のものがあるほどです。
韓国では「Faker」という世界的スター選手がいて、韓国国内でも非常に人気を集めています。彼のようなスター選手の影響もあり、小学生のなりたい職業ランキングでプロゲーマーがトップ10に入るほど人気なのです。中国では国策として、eスポーツに注力しています。学校やホテル、病院などの施設を含めた「eスポーツタウン」をつくるのに数百億円を投資するなど、国を挙げてeスポーツを盛り上げています。
日本はゲームの歴史が他国と異なるので単純比較はできませんが、今後、魅力的な市場になる可能性が大いにあると思っております。東京都では、eスポーツ大会開催のために、5000万円を平成31年度の予算として確保しています。2020年の1月には「東京eスポーツフェスタ」が開催されますし、地方でも地域活性化の活用のためにeスポーツ協会が立ち上がり活動しております。
参考:
なぜ、東京都はeスポーツの予算を計上したのか? 担当者に聞いてみた
eスポーツの特徴は若年層からの大きな支持とプロゲーマーの拡散力
ferret:大きな期待が持てるeスポーツ市場ですが、eスポーツの場に広告を出稿することによってどのような人たちにリーチできるのでしょうか?
文氏:株式会社CyberEの親会社である株式会社CyberZが「RAGE(レイジ)」という国内最大級のeスポーツイベントを運営しているのですが、*「RAGE」の来場者及び視聴者の75%〜80%は20代前半です。*ゲームのタイトルによって年齢層に多少幅が出ますが、eスポーツの場では、シンプルに若年層に向けたアプローチが可能です。
今まで広告を出稿するとなると、マス広告やデジタル広告へ投資していたと思います。しかし、近年は若年層のテレビ離れが進んでいると言われ、若者の趣味・趣向も多様化しています。そんな中で、若年層をターゲットにマーケティング手法を模索している企業は少なくありません。圧倒的に若い人たちがゲームという共通の趣味を持って集まるeスポーツの場は、多くの企業から注目されているのです。
▲国内最大級のeスポーツイベント「RAGE」の模様(提供:RAGE)
また、*プロゲーマーの方々の影響力や拡散力についても注目していただきたいです。*プロゲーマーの方々は、Twitterを活用している人が多くいます。人気のあるゲーマーはたくさんのファンをフォロワーに抱えており、フォロワー同士が同じゲームが好きで同じゲーマーのファンというところからコミュニティを形成していて、横のつながりが非常に強いです。
なので、強固なコミュニティを生かしたインフルエンサーマーケティングが成り立ちやすいのです。例えば、彼らが出演する放送で憧れのプロゲーマーがイヤホンやゲーミングマウスなんかを使っていると、ファンとしては同じものがほしくなって購買衝動に駆られるケースは多く見受けられます。
▲スポンサーの出展ブース(提供:RAGE)
eスポーツへのスポンサードは、商品訴求にストーリー性を持たせることが大切
ferret:eスポーツの場に広告出稿することによって会場にいる人や視聴している人には、どのようなことを想起してもらえるのでしょうか?
文氏:広告出稿によって想起してもらえることは、企業のコーポレートブランド・商品のブランドと利用シーンのイメージですね。
例えば、「RAGE」だと、今や受験生の必需品になっているネスレ日本様の「キットカット」にご協賛いただいた事例があります。ゲーマーを応援するということで、試合中のプロゲーマーたちの席に「キットカット」を置いたんです。すると、選手たちが自然と試合中に「キットカット」を食べてくれて、その様子を配信で見ていた視聴者からも「キットカット」に関連するコメントが多く寄せられました。
最近だと、弊社も興味深く拝見していたのですが、ロート製薬株式会社様の事例もありますよね。彼らの主力アイケア商品「ロートジー」の若返りを図るべく、「ストリートファイター」などの格闘ゲームの大会で世界を舞台に活躍されているときど選手とスポンサード契約を結びゲームファンの間では話題になりました。
ferret:大企業だけでなく、中小企業も広告の出稿は可能なのでしょうか?
文氏:もちろん可能です。料金形態はさまざまなので、サンプリングからSNSを絡めた企画、ネット上で大々的に動画広告を露出することまでできます。ただ、マーケティングという観点では単純にスポンサードするだけでは意味がないと思います。なぜスポンサードするのかというストーリー性を描き、ゴールを設計することが非常に重要だと考えております。
先ほど例にあげた、ネスレ日本様などの事例はストーリー性がきちんと表現できていたので納得感があり、うまくいってるのではないかと思います。どのような形で自社の商品を大会・選手たちに絡ませて設計するのかが定量的・定性的な価値につながってくると思います。マーケターはそのストーリー性についてさまざまな側面から考察し、弊社はそのストーリーに沿った形で企画を練ることで、最適な施策を提案します。
加えて、いかにeスポーツの選手や利用シーンに寄り添えるのかということも重要です。選手にスポンサードするにしても、自分たちの商品との相性が合わなければ全く意味がありません。例えば、「この商品を世界に出したい」という企業と、「世界でNo.1になるんだ」というマインドを持った選手。その二つのマインドが共感し合って、スポンサードにつながるケースもあります。
商品が目指すゴールと選手が目指すゴールが一致しているので、すばらしいストーリーにつながりますよね。そういったところが本当に価値のあるスポンサードになっていくんじゃないかなと思っています。
株式会社CyberE:https://www.cybere.co.jp/
OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- マーケティング
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- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- タイトル
- ホームページのソースに設定するタイトル(title)とは、ユーザーと検索エンジンにホームページの内容を伝えるためのものです。これを検索エンジンが認識し検索結果ページで表示されたり、ユーザーがお気に入りに保存したときに名称として使われたりするため、非常に重要なものだと考えられています。「タイトルタグ」ともいわれます。
- フォーム
- フォームとは、もともと「形」「書式」「伝票」などの意味を持つ英単語です。インターネットの分野では、パソコンの操作画面におけるユーザーからの入力を受け付ける部分を指します。企業のホームページでは、入力フォームが設置されていることが多いようです。
- タイトル
- ホームページのソースに設定するタイトル(title)とは、ユーザーと検索エンジンにホームページの内容を伝えるためのものです。これを検索エンジンが認識し検索結果ページで表示されたり、ユーザーがお気に入りに保存したときに名称として使われたりするため、非常に重要なものだと考えられています。「タイトルタグ」ともいわれます。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- タイトル
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- 広告
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- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- Twitterとは140文字以内の短文でコミュニケーションを取り合うコミュニティサービスです。そもそもTwitterとは、「小鳥のさえずり」を意味する単語ですが、同時に「ぺちゃくちゃと喋る」、「口数多く早口で話す」などの意味もあります。この意味のように、Twitterは利用者が思いついたことをたくさん話すことのできるサービスです。
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- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
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- コーポレート
- コーポレートとは、日本語の「企業」のことです。インターネット上で「コーポレートサイト」という場合は、企業のホームページであることを表します。また、コーポレートは接頭語として使われることが多く、「コーポレートガバナンス(企業内統制)」などのように、他の単語と組み合わせて使うことが多いようです。会社そのものを指すことが多い「カンパニー」とは使い方が異なります。
- 広告
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