メディアを利用したマーケティング戦略で活用されるフレームワークに「トリプルメディア」があります。Webマーケターなら誰でも聞いたことがあるでしょう。

しかし、近年は「トリプルメディアはもう古いのでは?」という声も上がっています。そこで新たに提唱されたのがシェアードメディア」や「PESOモデル」です。

今回は徐々に広まっているこれらの概念について詳しく解説します。

トリプルメディアとは

トリプルメディアとは、消費者が日常的に触れる以下の3つのメディアを総称したもの。

ペイドメディア:費用を投入することで広告を出稿するメディア
オウンドメディア:自社が所有・管理・運営するメディア
アーンドメディア:SNSでの拡散や雑誌・テレビなどで紹介されることで、消費者からの共感を獲得するメディア

それぞれのメディアを目的ごとに使い分けることで、消費者に的確にアプローチすることができます。

参考:トリプルメディアの用語解説|ferret

新たに加わった「シェアードメディア」

しかし、近年はトリプルメディアの考え方では消費者が触れるメディアの分類がまだ曖昧なのではないか」という声が上がり、新たに「シェアードメディア」が加わりました。

この「シェアードメディア」とは、従来の「アーンドメディア」を2つに分けたうちの1つです。

旧アーンドメディア:SNSでの拡散や雑誌・テレビなどで紹介されることで、消費者からの共感を獲得するメディア

という考え方をさらに次の2つに分類し、より的確なフレームワークとなりました。

新アーンドメディア:パブリシティ(出版・報道・インフルエンサー等)によって情報が発信されるメディア
シェアードメディア:消費者の口コミやSNSでの拡散など、消費者自身が起点となって発信するメディア

新アーンドメディアもシェアードメディアもコストをかけないPRであり、自社でコントロールできないことは共通していますが、発信者が「パブリシティ」か「消費者」かという大きな違いがあります。

シェアードメディアが加わった新しいモデルを、Paid・Earned・Shared・Ownedの頭文字を取った「PESOモデル」または「PESOメディア」として2012年に概念が生まれ、日本では2016年頃から徐々に広まってきています。

参考:PESOモデルとは 意味/解説 - シマウマ用語集

PESOモデルの活用法

では、PESOモデルはマーケティング活動でどのように利用すれば良いのでしょうか?それぞれの最適な目的や効果的な活用法を解説します。

ペイドメディア

ペイドメディアで活用できるのは、リスティング広告バナー広告といったWeb上の広告はもちろん、テレビ、新聞、雑誌、ラジオ等の広告枠すべてです。SNSで広告を出稿すれば、それもペイドメディアに該当するでしょう。

ペイドメディアの目的は認知拡大と集客であり、費用対効果が高いことが強み。狙ったターゲットを集客したり、不特定多数へのアプローチで認知を広めたりと幅広く活用できるため、資金に余裕があれば早めに投入することをおすすめします。

オウンドメディア

オウンドメディアには、企業のホームページ、自社のSNSアカウント、メールマガジン、広報誌など、自社でコントロールできるものが該当します。

自社が自ら情報を発信することで、消費者の知らないブランドの魅力を伝えたり、啓蒙したり、あるいは生活の役に立ったりすることが可能です。

オウンドメディアは潜在顧客へ認知させることはもちろん、顧客を育成してさらに優良な顧客になってもらい、LTV(顧客生涯価値)を高めることを目的として活用するのに最適です。

アーンドメディア

アーンドメディアにはテレビ・新聞・ラジオなどの報道機関、雑誌などの出版社から、メディアリレーション、インフルエンサーなどが該当します。ペイドメディアとの違いは、自社を取り上げてもらうのに、メディアとの金銭的なやり取りが発生しないことです。

パブリシティに取り上げてもらうことで不特定多数へのアプローチができるため、一気に認知拡大や売上増加などが見込めるでしょう。しかし、自社ではコントロールできないのがデメリット。

そこで重要なのがビジネスアイデアとプレスリリースです。時代を先読みするビジネスアイデアは注目されやすいでしょう。また斬新なアイデアがなくても、メディアに取り上げてもらうことを意識したプレスリリースを作成することで見つけてもらいやすくなります。

シェアードメディア

シェアードメディアはSNSや個人ブログ、さらにオフラインでの口コミなど、消費者が起点となって情報を発信・拡散するメディアが該当します。

こちらも広告宣伝費は一切支払わず、消費者のリアルな口コミが広まることで、集客や売上増加はもちろん、ブランドイメージ向上にも繋がるため、それらを目的とすると良いでしょう。

しかし、シェアードメディアも自社ではコントロールが難しいのが課題です。シェアードメディアで取り上げてもらいたいなら、SNS等での活発な交流やコンテンツシェア、そしてサービス全体の質を向上させ、ユーザーの満足度を高めることが重要です。