ホームページのリニューアルやWebページの削除などにより、すでに存在していないページにユーザーがアクセスしてしまう場合があります。このような際に、ユーザーを適切なページに遷移させるために必要な処理がリダイレクトです。

リダイレクトの設定にはいくつかの方法があります。もし、WordPressを使っているホームページなら、Redirectionというプラグインを利用すれば、手間をかけずにスムーズにリダイレクト設定が可能となります。

コンバージョンアップのためにも、せっかくホームページに訪問してくれたユーザーのモチベーションを損なわないように、リダイレクトの設定は確実に行いましょう。

リダイレクトとは

リダイレクトとは、Webページに訪問したユーザーを別のページに自動的に移動する処理です。HTTPリダイレクトURLリダイレクトとも言います。

リダイレクトの目的は、ユーザーがすでに存在しないページにアクセスしても適切なページを表示することです。たとえば、ホームページをリニューアルした場合、必ずしも旧ページURLを引き継ぐとは限りません。リニューアル前のページをブックマークしていたユーザーが、リニューアルにより存在しなくなったページにアクセスした場合は、エラーとして「Not Found」を表示します。しかし、それではユーザーがホームページを閲覧できず困ってしまいます。適切なページリダイレクトすることで、ユーザーはストレスなくページを表示できるのです。ホームページの移転にも利用される処理であり、たまに見かける「サイトが移転したので、5秒後にジャンプします」というのは、典型的なリダイレクトによる動きと言えます。

リダイレクトには、「301リダイレクト」と「302リダイレクト」があります。
「301リダイレクト」は恒久的な転送を示すものです。リダイレクト元のページが存在しなくなり、今後永続的に別のページに移行させる必要がある場合に使用します。「301リダイレクト」の特徴としては、もともとのページにあった評価が新しいページに引き継がれるため、自社のホームページにおいての資産とも言える検索エンジンの評価を維持できるのです。同じページでもwwwの有無により2つのページが存在してしまっている場合があります。このようなときに「301リダイレクト」はとても有効であり、2つに分かれてしまっているページの評価を統合する役割も担うのです。

一方、「302リダイレクト」は、一時的な転送です。あくまでも一時的であることから、もともとのページの評価は新しいページに受け継がれません。リダイレクト先となる新しいページが今後変更される予定があるのなら、「302リダイレクト」を使うべきでしょう。実際のところ、一時的に転送するという状況はなかなか発生しませんので、「301リダイレクト」を使うことのほうが多いでしょう。「301リダイレクト」と「302リダイレクト」の違いを理解して、正しい選択をする必要があります。

リダイレクトは「htaccess」「PHP」「JavaScript」「HTML」といった方法で設定できます。一般的には、「htaccess」を使用するケースが多いでしょう。「htaccess」はサーバーをディレクトリ単位で制御できるであり、リダイレクトの設定を「.htaccess」という名称のファイルに書き込むことで、記述に応じた処理が可能です。決して難しい記述ではないものの、多少の知識は必要になります。

Redirectionとは

WordPressプラグインである「Redirection」はリダイレクトの設定を専門的な知識を持たない人でも設定できる優れたものです。「htaccess」にリダイレクトの記述をする必要がありません。WordPressを使っているホームページであれば、リダイレクトには「Redirection」を使うと手間を大きく削減できるでしょう。リダイレクトのログを残す機能があるため、何かあった場合の確認にも役立ちます。

「Redirection」はWordPressの公式プラグインであり、有効インストール数も100万件以上と実績が数多くあります。ユーザーからの評価が高いプラグインであることからも安心できる要素の一つです。

また、「Redirection」には、リダイレクトの設定以外にも404エラーの検出をする機能が搭載されています。表示されなくなっていたページを見つけられれば、知らないうちにユーザーに不便な思いをさせることもありません。このほかにも、インポート機能やエクスポート機能により大量のリダイレクト設定にも活用できます。規模の大きいサイトでも使いやすい仕様です。