ビジネスとは、誰かが抱えている何かしらの問題を解決することで収益を得ることです。
マーケティングの基本に則って商品設計をするのであれば、まずターゲットを定め、そのターゲットが抱えている問題を炙り出し、その問題を解決する方法を商品・サービスに落とし込んでいくという流れが一般的です。

しかし、ターゲットを設定できても、彼らの問題を抽出するのはなかなか簡単なことではありません。

今回は、ターゲットユーザーの問題を明確にする方法を解説します。

まずはペルソナ設定を行う

ターゲットが抱える問題はなにか?
この問いに答えられないのであれば、ターゲット設定が不十分です。ターゲットの問題を知るには、まず徹底的にターゲットを明確にしなければいけません。まずはペルソナを設定してみましょう。

「ペルソナ」は、元々は心理学者のユングが「人間の外的側面」と定義した心理学用語で、マーケティング領域においては「象徴的な利用者像」と解釈されています。
ユーザーが抱えている問題は何なのかをイメージをするためには、実在すると感じられるようなレベルでペルソナ設定を行う必要があります。
ライフスタイルや価値観まで想像できるよう、ディティールまでにしっかり設定することで、どのような問題や不満を抱えているのかが炙りだすことができます。

弊社運営のネットショップで設定したペルソナから問題を明確にした過程をご紹介します。

ケーススタディ:スマホケースネットショップ「Phocase」

スマホケースネットショップ「Phocase」
http://phocase.jp/

弊社では、スマートフォンケースを販売するネットショップ「Phocase」の運営を行っています。
注文を受けてからケースを製作するオンデマンド方式での販売を行っており、1,000種類以上のデザインをiPhone、Androidのほとんどの機種で提供しています。
「Phocase」では、下記の項目を設定し、ペルソナを作成しました。

・年齢
・性別
・血液型
・職業
・年収
・最終学歴
・学生時代の活動
・趣味
・恋人の有無・未婚・既婚
・インターネット利用頻度
・勤務時間
・通勤時間
・就寝時間
・食生活(外食派か自炊派か)
・好きな本
・好きな映画
・好きな番組
・好きな音楽
・好きな芸能人
・好きな雑誌
・インドアorアウトドア
・週末の過ごし方

ここまで設定すると、なんとなくペルソナの生活スタイルや好みが見えてきます。
「Phocase」の場合、下記のようなペルソナ像が浮かんできました。

・25~35歳のコンサバ女子
・かわいいものを身につけたいけど、人とは被りたくない
・スマートフォンはAndroidを使う傾向にある

Androidは機種が多いためスマホケースの種類が少なく、デザイン性の高いケースがほとんどない」という点に不満を持っているのではないか、という問題が浮かび上がってきました。

そこから、機種の多いAndroidでも豊富なデザインを揃えられないかと試行錯誤した結果、オンデマンド方式での生産体制を採用し、事業自体は順調に成長しており、立ち上げ後2年で年商1億を超えるまでになっています。

【売上・データ公開】年商1億円超えのネットショップの全てを公開