高い翻訳性能はあるが使い勝手はまだまだ

ここまでDeepLの優れた性能を紹介しましたが、リリースから日が浅いということもあり「ここはちょっと使いにくいかもな」という点がいくつかありました。
メリットばかりをお伝えしてもいけませんので、ここではDeepLのデメリットの部分を解説します。筆者が実際に利用してみて気になった部分ですが、これから改善される可能性は非常に高いです。そのため、参考程度に読んでください。

和製英語に対しての翻訳ができない

日本特有になりますが「和製英語」に対してもの翻訳性能はまだ不十分と感じました。

例えば「ビジネスマン」とDeepLに入力すると、そのまま「bisinessman」と翻訳されてしまいます。正しい英語表記は「business Person」もしくは「business People」です。もしそのまま海外の方にメールなどを送ってしまうと、意図が伝わらない可能性が高いでしょう。

そのほかには「キャッチフレーズ」という和製英語も、DeepLに入力するとそのまま「catchphrase」と翻訳されました。本来であれば「catch-word」などが正式です。

このように和製英語に対しての翻訳は、今後の機能改善に期待する必要があるでしょう。

モバイルアプリ化をしていない

DeepLはPC上のアプリ化はされていますが、モバイルアプリ化ができていないのが気になるポイントです。

WindowsとMacに対応しておりPCにはWebアプリがあります。しかし、モバイルアプリ化がされていません。そのためスマートフォンでDeepLを利用する場合は、ブラウザから公式サイトへアクセスすることで利用できます。

今や世界中でスマートフォンが当たり前に使われる時代です。そのため、スマートフォンでアプリから気軽に翻訳をできないのは、使い勝手が悪いと感じられる方は多いでしょう。

ただ、モバイルアプリ化に関しても今後リリースされる可能性は十分あります。

対応言語数がまだまだ少ない

3つ目は、対応言語数が11か国(2020年8月現在)なのも気になる部分です。他の翻訳サービスと比較すると対応言語数は十分ではないように感じます。現在DeepLでは、以下の言語に対応しています。

  • 英語
  • 日本語
  • 中国語
  • ドイツ語
  • ロシア語
  • フランス語
  • スペイン語
  • イタリア語
  • オランダ語
  • ポルトガル語
  • ポーランド語

ちなみにGoogle翻訳で対応している言語は108言語(2020年8月現在)です。DeepLと比べると圧倒的に多くの言語に対応しています。

対応言語に関しても、今後はさらに追加される予定であるとDeepLで紹介されているので問題ないでしょう。

これからのアップデートに注目

今回はDeepLについて、性能やデメリットについて解説をしました。DeepLは自然な文章に翻訳できる高い翻訳精度を持ち合わせており、Google翻訳よりも優れている点が多いです。

さらに、テキスト入力であればリアルタイムで翻訳でき、ファイル形式なら数秒ほどで翻訳が可能です。

ただ、モバイルアプリ化や対応言語数に関してはGoogle翻訳に軍配があがるでしょう。
しかし、サービスをリリースした2017年8月以降から急速に利用者は増えています。この勢いであればさらにUIが改善され、これまでのデメリットはなくなっていく可能性が高いです。

翻訳精度が高いDeepLは、今後のグローバルビジネスでは頼りになる存在です。記事を参考に、ぜひDeepLを利用してみてください。