Facebookの特徴を深く知る

又座氏:絶対Facebook広告を出稿すべき業種や商材はありますか?

田中氏:
男性に多いのはビジネスセミナーなどのイベント系、女性は化粧品、エステ、サプリが多いです。
このあたりの業種の方は確実に抑えておいた方がいいです。

セミナー登録やサプリはコンバージョンの障壁自体はそんなに高くないですよね。
障壁を低くさえすれば、コンバージョンを目的にしても1件当たりの単価を低くおさえれば割に合います。

Facebookのタイムラインに流す広告の勝ちパターン

又座氏:タイムラインに流れる画像の勝ちパターンってあるんでしょうか?

1.セミナー申込を目的とした広告のバナー

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田中氏:
こちらは同じ会社の同じセミナー訴求のための広告バナーなんですが、クリック率は2%ほど違います。
黒の背景に白字の方は、とてもクリック率が高く、一方で下の写真のバージョンはCVRが高いという結果になりました。

上のバナーは、クリックはされるものの成果があがりにくい。
皆さん気になってクリックするものの、飛び先との関連性が薄かったりすると、離脱しちゃうんですよね。 
下のバナーはセミナー概要が記載されているため、セミナーに興味のある方だけがクリックされるのでコンバージョンしやすいんです。

又座氏:
Facebookのタイムラインに流れてくる広告バナーは通常のものよりもサイズが大きいんですよね。
ですので、バナーのデザインによってクリックさせる威力が結構左右されることがわかるかと思います。

2.エステ等女性向け広告の場合

田中氏:
女性向けの広告の場合、自分がどういう風になるかを投影させた広告を出すことで、クリック率とCVRが非常に上がるというデータが出ています。

又座氏:
Facebook広告の場合は画像内に文字を入れなくてもタイムラインでテキストを載せられるので、画像自体にはあえて何も入れないほうがクリック率が上がったという事例もあります。

カルーセル広告

 田中氏
こちら最近Facebookでよく見かけるかもしれないのですが、複数の画像を掲載できて右にスライドできる「カルーセル広告」というものもあります。
例えば、アパレルECの場合は帽子・Tシャツ・靴下など、全て1枚1枚の画像で掲載し、飛び先もそれぞれで設定できます。
自分が興味あるものに対して広告を押せるというのが凄く流行っています。

又座氏:カルーセル広告は通常の広告より成果は良いんでしょうか?

田中氏:
CTRが非常に高いです。画像が複数あるので各画像の合計クリック数はかなりいい数字になりますね。もちろん1枚1枚のクリック数を計測することもできます。

Facebook広告出稿事例

赤ちゃん服を販売するECサイトの場合

概要

商品内容・・・赤ちゃん服
客単価・・・5,000円
掲載期間・・・3ヶ月以上
CPA目標・・・5,000円以内

結果

インプレッション:1,283,483
クリック数:15,788
クリック単価:63円
コンバージョン数:278
コスト:1,000,000円
CPA:3,597円

又座氏:「クリック単価63円」ていうのは高いんでしょうか?安いんでしょうか?

田中氏:
少し高いかなぐらいですが一般的な数字だと思います。

又座氏:リスティングよりは安いですよね。

田中氏:
リスティングとはクリック率が変わってくると思うんですが、Facebook広告では僕らの場合はクリック率2%前後を目指すんですが、そこで言うとクリック率は少し低いかなという見方をしています。

又座氏:
クリック課金やインプレッション課金となると、運用型の広告になるので、1日100円からだと成果がしっかりあがりにくいというのはあります。リスティングもそうなんですが、月間30万円以上かけると改善施策が効いてくるといわれています。

美容サプリメントのサンプルを販売するECサイトの場合

概要

商品内容・・・美容サプリメントのサンプル
商品単価・・・500円
掲載期間・・・半年以上
成果ポイント・・・商品購入
CPA目標・・・6,000円以内

結果

インプレッション・・・1,137,958
クリック数・・・28,034
クリック率・・・2.46%
クリック単価・・・89円
コンバージョン数・・・610
コスト・・・2,500,000円
CPA・・・4,098円

又座氏:クリック率が高いのは商品単価が安いというのがポイントになるんでしょうか?

田中氏:
クリック率をあげるために、先ほどのカルーセル広告を使用したり、どのお客様にどのように訴求したらいいかを研究した結果ですね。


又座氏:
Facebook広告はターゲティングを詳細にできるが、自分で細かく設定するのって疲れてくるんですよね。
こういう運用型広告は結構Powerを使うなというのがあるんですが、田中さんはターゲティング自体はかなり変化させるんでしょうか?

田中氏:
僕がやったことあるものとしては、20~45歳の男性女性を分けて、3歳単位で分けて47都道府県ごとにグルーピングして出稿するということをやりました。
どこの都道府県のどの年齢層で一番効果が高いのかを調べて、意外と鹿児島が成果が良いとなったら、そこに集中的に出稿する、という施策をとってます。

又座氏:
こういうやり方ってFacebookにかぎらず、どれが勝ちパターンなのかを比較して1個1個成果をみるのはWeb施策の中では一般的な施策になってます。
バナーのA/Bテストをやってみたり、バナーの飛び先のLPをテストしてみて、成果が良い方に予算を集中させるというのが非常に一般的です。

チマチマしてるように思えるかもしれませんが、CTRやCVRが少しでも改善されることで、得られる成果に非常に跳ね返ってきます。
なので手間に感じることでも捨ててはいけないということですね。