Google広告で成果を上げるには、競合している広告の分析が大切です。Google広告にはオークション分析という機能があり、自社と競合の広告掲載結果を簡単に比較できます。キーワード選択や広告作成にばかり気を取られがちですが、掲載結果の指標から様々な状況を読み取り、改善に取り組むことが重要です。

今回記事は、Google広告のオークション分析について解説します。この記事をご覧いただければ、自社と競合の広告においての状況をスムーズに確認できるようになるでしょう。オークション分析をまだ使用したことのない人や、指標の意味がわからないという人には、とくに役に立ちますので、ご参考ください。

Google広告のオークション分析とは

Google広告のオークション分析は、自社と競合している広告の掲載結果を比較できる機能です。オークション分析レポートを確認すれば、自社の広告が十分に掲載できているのか、もしくは、掲載の機会を損失しているのかといった状況を把握できます。オークション分析レポートに応じて、入札単価を戦略的に調整するなど、競合より有利になるための工夫ができるでしょう。

オークション分析の表示には特別な操作は必要なく、Google広告の管理画面でメニュー選択をするだけです。レポート画面はとてもシンプルであり、表示される指標の意味を理解すれば、すぐに活用できます。ただし、オークション分析は、検索キャンペーンとショッピングキャンペーンの2つにおいて利用可能です。

オークション分析の表示する方法

オークション分析を使うと、キャンペーン単位、広告グループ単位、キーワード単位のレポートを表示できます。それぞれの表示方法を解説します。

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上の画面がオークション分析レポートです。この画面はサンプルとして、検索広告キャンペーンを表示しましたものです。

オークション分析は期間を指定して表示できるので、右上に確認したい期間を設定しましょう。また、表示されたデータをフィルタリングすることも可能です。例えば、「ページ上部表示率50%以上」といった条件を設定してデータを絞り込めます。

さて、それでは、以下にオークション分析レポートの表示方法を説明します。

キャンペーンのオークション分析

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Google広告の管理画面を開き、キャンペーンの一覧を表示します。そして、オークション分析を確認したいキャンペーンの左側にチェックを入れると、一覧表の上に「オークション分析」というボタンが表示されるのでクリックしてください。すると、オークション分析レポートが表示されます。

広告グループのオークション分析

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前述したキャンペーンとほぼ同様です。広告グループを表示し、オークション分析レポートを表示させたいものにチェックを入れます。表の上部のある「オークション分析」というボタンを押すと、すぐにレポートが表示されます。

キーワードのオークション分析

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キーワード単位でのオークション分析の表示についても操作はほぼ同様です。キーワードを一覧で表示させ、オークションの状況をチェックしたいキーワードの左側にあるチェックボックスにチェックをつけましょう。そして、表の上にある「オークション分析」を押せば操作完了です。

表示される指標について

オークション分析の画面に表示される各種指標について解説します。

インプレッションシェア

インプレッションシェアは、広告が実際に表示された回数を、表示される可能性があった回数の推定値で割って算出されます。表示される可能性については、ターゲット設定や広告の承認状況、品質スコアにより判定されています。
例えば、1,000回広告が表示される可能性があった場合、実際に表示されたのが400回だったとすれば、インプレッションシェアは40%となるのです。言い換えれば、60%は自社の広告を表示できていないことになり、機会損失をしているということになります。インプレッションシェアを確認して自社の広告があまり表示されていなければ、広告が十分にユーザーに届いていないことがわかり、改善を検討しなければいけません。また、インプレッションシェアは、自社以外の数値も確認できるため、広告に注力している競合についても把握できるでしょう。

重複率

重複率とは、自社と競合の広告が同時にインプレッションを獲得した割合のことです。ある競合に重複率が40%と表示されていたなら、自社のインプレッションのうち、40%はその競合の広告も一緒に表示されていたということになります。一緒に表示された広告よりも魅力的なものを用意できればよいでしょう。

上位掲載率

競合が自社の広告よりも上位に表示された割合です。たとえば、上位掲載率が30%と表示されたとします。この場合、自社の広告とともに競合の広告が表示された回数のうち、30%は競合他社の方が自社より上位を獲得したということです。この指標は検索キャンペーンのみに該当します。

ページ上部表示率

ページ上部表示率とは、自社の広告検索結果の上部に表示された割合を示します。検索結果の上部とは、オーガニックサーチの検索結果の上のことを指します。ページ上部表示率が30%なら100回に30回は上位に表示されているということになります。これは検索キャンペーンのみの指標です。

ページ最上部表示率

ページ最上部表示率は、自社の広告検索結果ページの一番上に表示された割合のことです。ここで言う一番上とは、オーガニックサーチや広告の中でも1位であるということで、ページの最上部ということになります。

優位表示シェア

優位表示シェアは、自社の広告が競合が出稿した広告よりも上位に表示された場合や、自社の広告だけが表示された場合のシェアのことです。自社の広告が優位にあるのかを把握することができます。

どんな活用ができるのか

オークション分析を、どのように活用できるか例をいくつかご紹介します。

競合を把握する

オークション分析レポートを見れば、どのような競合がいるのか表示URLでわかります。思いがけなかった競合の存在を知ることもあるでしょう。さらに重複率を確認すると、自社の広告と一緒に表示されていることもわかり、対策を検討できます。

競合の考え方を予測できる

競合がどのキーワードに注力しているのか把握できます。他社が力を入れたいキーワードが、自社にとって、まだあまり意識していなかったものであれば、有力なキーワードに気づくことになるかもしれません。

自社が上手く運用できていない分野を把握できる

自社の運用の中で他社よりも広告を上位に表示できないなど、上手くいっていない分野が明確になれば、改善に注力できます。改善点を絞り込んで把握できれば、入札単価や予算などの対策も効率的に行うことができるのです。

オークション分析レポートから課題を読み取ろう

Google広告のオークション分析を使えば、自社と競合の比較が簡単にできます。自社の広告が競合よりも表示されていない状態が発生し、プロモーションが進んでいないなど、早期に改善すべき事態に気が付けるので便利です。また、インプレッションシェアページ上位表示率など、オークション分析レポートに表示される指標の意味がわかれば、深い考察ができるはずです。指標の説明を読みながら、Google広告の画面を確認してみてはいかがでしょうか。

Google広告のパフォーマンスアップには、いかに各指標を活用し改善を行うかが重要です。何度も改善作業を重ね、理想的な成果を上げられるように頑張りましょう。

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