Googleアナリティクスをチェックしている中で、突然アクセスが急増している時はありませんか?

SNSで拡散され、バズが起こったことが明確なのであれば問題ありませんが、特に何もしていないのにアクセス数が急増している場合、真っ先に疑うべきなのが「リファラスパム」です。
リファラスパムは頻繁に起こり得る事象のため、常にリファラスパムが発生する可能性を念頭において、誤った分析をしないよう注意が必要です。

今回は、リファラスパムの概要と発生要因、対処方法を解説します。

Googleアナリティクス上で発生する「リファラスパム」とは?

Googleアナリティクス上での流入チャネルは7つあります。

・Search
・Social
・Direct
・Referral
・Paid Search
・Mail
・Display

流入チャネルの1つである「Referral(リファラル)」は、他のホームページに設置されたリンクから流入があった場合にカウントされます。

Referer.png
Referralは、Googleアナリティクスの「集客」→「すべてのトラフィック」→「チャネル」から確認できます。

例えば個人ブロガーが自社商品を気に入って自分のブログで商品を紹介し商品購入ページリンクをつけるというように、何らかの理由で自社が紹介されてそれに付随してリンクが設置されるのが一般的なReferralです。

一方で、全く脈絡のない文脈でリンクを設置するスパム目的のケースも存在します。
そのような本来の目的とはかけ離れたReferralを「リファラスパム」と呼びます。

なぜリファラスパムが発生するのか

リファラスパムは、アクセス解析でリファラ情報を見たサイト管理者をスパムページに誘導するために行われていると考えられます。
先に記載したように、通常、Referralは何らかの理由で自社ホームページが紹介された場合にカウントされます。

知らないページからのReferralがあれば、サイト管理者はどのような文脈で紹介されているかを確認するため、リンク元のURLに飛ぶ確率は高いでしょう。
その心理を悪用したのがリファラスパムです。

単なる宣伝やPV稼ぎだけでなく、ウィルス感染等あらゆるリスクが想定されるため、リファラスパムらしきものを発見した際はできるだけリンクを踏まないように注意しましょう。

リファラスパムの確認方法

アクセスの急増の原因がリファラスパムかどうかは、1訪問あたりの平均滞在時間、平均PV流入元のホームページの内容の3つを確認することで大体が判別できます。

リファラスパム判別のポイント

・直帰率が高すぎる、もしくは低すぎる
・1セッションあたりのPV数が1に近い(ほとんど回遊していない)
・滞在時間が0に近い
・海外サイトからの流入である

直帰率や他ページヘの遷移率、滞在時間が他のページに比べてユーザーとページのミスマッチが起きているような行動がほとんどを占める場合は、リファラスパムの可能性が高いでしょう。
リファラスパムの目的は自社サイトへの誘導のため、ここで怪しげなReferralを発見しても不用意にクリックしない方が懸命です。

判別のポイントとして、セカンダリディメンションの「ユーザー」→「ISO 国コード」を選択してどこの国からの流入なのかも確認してみましょう。
海外からの流入の場合、ほぼ確実にリファラスパムと見て間違いないでしょう。

ferretでも、少数ではありますがリファラスパムの流入が確認できます。
Referralの項目を見ていくと、直帰率100%、で回遊もほとんどされていない項目があります。
ferret リファラスパム.png

流入元の国コードを確認してみると、一方はTW(台湾)、もう一方はJP(日本)でした。
台湾のからの流入.png
台湾の方は状況から考えてほぼリファラスパムと見て間違いないでしょう。
流入元が日本の場合は判別がつきにくいため、URLで検索をかけてタイトルとディスクリプションからどのようなホームページなのか確認してみると良いでしょう。