スマートフォンの普及に伴い、徐々に使用が広まっている「音声検索」。
iPhoneでは「Siri」、Androidでは「Google Now」が音声認識機能として知られています。またGoogle検索画面でも、音声検索が可能です。

今後、スマートフォンが更に普及し、ウェアラブルデバイスも台頭してくれば、い本格的に音声検索が普及すると予測されます。
Googleも昨年、音声検索の普及に対応するため、検索エンジンのアルゴリズムを大きく変える「ハミングバードアップデート」を行いました。
今回は、「音声検索についての概要」・「ハミングバードアップデートについての解説」・「今後行うべき対策方法」について解説しました。
いつ音声検索が主流になっても慌てないように、今のうちに関連情報をチェックしておきましょう。

アメリカでは約半数が音声検索

Googleがアメリカの全年代1400名に対して実施した調査で、アメリカの10代の半数以上、その他の年代も4割以上が音声検索を利用しているという結果が出ました。若年層にとって音声検索は「ソーシャルメディアをチェックしたり自撮り写真をアップするのと同じぐらい自然な行為」とのことです。文字を入力する必要が無い音声検索は、最も認識精度が高いと思われる英語圏では既に普及しているようです。

画面をタップして文字を入力する必要のない音声検索。Googleの調査で、米国のティーンエイジャーの半数以上が毎日使っていることがわかった。彼らはどんなときに利用しているのだろうか?

音声検索の時代を見越して実施された「ハミングバードアップデート」とは?

2013年9月、Googleは、検索エンジンのアルゴリズムを大幅に変更する「ハミングバードアップデート」を実施しました。ハミングバードという名前の由来は「正確でかつ早い」というところから来ているとのことです。ハミングバードアップデートにより、検索エンジンはユーザーの「検索意図」まで読み取ることが可能となります。検索意図まで読み込めるようになるということは、いわゆる「会話型検索」が実現されることになります。例えば「日本一長い川は?」と検索エンジンに問いかけると、従来の検索結果ではページタイトルに「日本一長い川」というキーワードが含まれるページを表示させますが、ハミングバードアップデート以降は「信濃川」と表示されるようになります。(ただ、まだ改修が進んでいないようなので、日本語圏でそのような検索結果が出るようになるのはまだ先になりそうです。)

Googleが目指すのは音声検索の先にある「完璧な検索エンジン」

Google Japanの徳生氏によると、「Googleはラリー・ペイジの思い描く完璧な検索エンジン(=ユーザーが本当に知りたいことを理解して、欲しい情報を的確に返す)を目指しており、音声検索にシフトするのはあくまでそれを叶えるための手段に過ぎない」ということです。音声検索のスタイルがGoogleの目指す検索エンジンの理想像と一致する限り、Googleは更に音声検索の精度を高めてくるでしょう。

「スマホの普及によって検索のカタチも変わってきた」というGoogle Japanの徳生健太郎氏。製品開発シニアディレクターが考えるスマホ時代の検索について話を聞いた。

ウェアラブルデバイスの台頭で音声検索の普及も加速か

今月7日に行われた、エレクトロニクス製品や新作デバイスの展示会「CEATEC JAPAN 2014」では、ウェアラブルデバイスの出展が目立ちました。ウェアラブルデバイスの場合、使用する検索形式はほぼ音声検索のみとなります。2015年度には世界規模で1億台突破すると予想されており、ウェアラブルデバイスと音声検索はセットだと考えた方が良いので、ウェアラブルデバイスの動向も定期的にチェックしておくと良いでしょう。

音声検索への対策として有効なのは、今まで以上にユーザー体験の最大化を実現させること

音声検索は、その検索スタイルから会話型検索システムとしての機能を向上させていくことは明らかです。会話型検索の場合、もはや従来のようなビッグキーワードのみで対策することは無意味となり、会話の中で無数に出てくる関連キーワードに反応できるようなページ作りをすることが必須となります。つまり、ユーザーが会話の中で自然と使うであろうキーワードを想像し、ホームページ内の文章に自然に組み込むことが要求される時代になります。ハミングバードアップデートによりSEOのアルゴリズムは大きく変更されましたが、内部対策の重要性などは変更なく、ユーザーファーストという目的は変わってはいません。

音声検索への対策として有効なのは、今まで以上にユーザー体験の最大化を実現させること

まとめ


音声検索は、まだ日本での普及は進んではいませんが、世界的にはその流れは確実に広がっており、日本語圏での普及も時間の問題と思われます。音声検索が普及すると、SEOの考え方も大きく変わることになります。現在ビッグキーワードでの対策をメインにSEOを行っている企業のWeb担当者は、来るべき音声検索の時代に備えて今から準備を進めたほうが良いでしょう。

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